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百獣物語  作者: 伊織
女王護衛任務編
8/75

第7話 西天会

女王護衛編後半です。

 「説明してくれない、キャンサー?」

「いやあたいは、たまたま話を聞いていたんだけどね、さっきの騒動で、国王が何者かに誘拐されたのよ。」


さっきの騒動って、じゃあの時あいつがあの場で俺と対峙したのは、俺に国王誘拐の足止めをしてたって事か

くそ.....


「ちょっと待って君、ブリッツやクリス等は付いてたはずだよね?まさかそいつ等は...」

「クリスって人とミリターニャってのは、致命傷で意識はないですけど、とりあえず大丈夫だそうです。」

「だけど、その代わりに、ブリッツて人と、護衛チームAが行方知らずでもうどうすればいいか」


キャンサーは慌てて説明したが、状況としては、非常にマズイ


「とりあえず、国王を捜すことが一番大事だね、とりあえず、密偵探しの部隊で国王探しを、護衛部隊の子達は、王女の護衛の継続をお願いするね」

「分かりました。そのように...」

「大変です。賊がこの城の真正面から潜入してきたそうです。」


城の看守がいきなり入ってきて、そう告げた。

はぁ!?次から次へと一体なんだってんだよ、


「撃退の方は?」

「それが、何名かで向かっているのですが、数が多く対処が間に合ってない状態でして...」

「こんな時に賊の相手まで、しなくてはならないなんて....」

「ったく、黒の番犬の連中は一体何を....まさか!!」


エリーは何かに気づいたかのような顔で、


「アバドンさん、急いで王女のところに向かいましょう。もしかしたら、マズイことになっているかもしれません」

「わかったとりあえず向かってみよう」

 

俺等が、王女の部屋に行こうとした瞬間、


「そこまでですよ、白銀の妖精(シルビネイフィア)黄金の馬(アハルテケ)の諸君」

振り返ると、目の前に


「やはり、最初からグルだったんですね......黒の番犬さん」


なんと黒の番犬(ブラックドギィ)総勢10名が俺等の目の前に立ちふさがった。


「正規ギルドの割には国家破壊工作なんて、えげつないことやりますねぇブリッツさん」

「いえいえ、何もおかしなことではありませんよ、もともと私たち黒の番犬は、裏組織、西天会直属の下部組織でしてね、こういう仕事が私達の本職なんですよ」


アバドンがエリーに小声で、


「....君の合図で、ネストの魔法と彼女をつかって、王女の所まで一刻も早く迎えないかい」

「アバドンさんは?」

「君達は先に言ってくれ、ここは、僕がなんとかする。」

「大丈夫なのですか?黒の番犬は強力なギルドです。いくら貴方でも...」

「君達が気にするな事はない」

「しかし.....」

「君達に合同任務を任せた以上、君たちのことを足手まといと思ったことは一度もないし、君達が不出来だとは思っていない」

「それに君の隊員のお陰で、王女を一度は助けることができてる。この時点で十分評価するに値するよ」

「分かりました。ここはよろしくお願いします。」

「すぐに追い付くさ、だから心配するな」

 

その後アバドンは、ネストに事情を話し、俺等は、エリーから今から行う作戦の全貌を聞いた。


「頼んだぞ、ネスト」

「任された」


ネストは大声で

「黒の番犬め、食らいやがれ、『火焔壱の巻・烈波』」

そう叫び、黒の番犬の方に火は向かったが、

それぞれがかわして


「馬鹿め、そんなの当たる訳...」

「魔道具『蟹挟』いきな、水泡弾」


巨大なハサミの形状の武器から、大量の泡沫が火に向かって放たれたことにより、それが煙となって、俺たちの周りを包み込んだ。

そのうちに出口へと走り出し、俺たちは、王女の部屋へと向かったのだった。


 

「チッ、思ったよりしつこいですねぇところでなぜ貴方は行かなかったのですか。アバドンさん?」

「いや、何貴方達がうちの部下を痛めつけたって事だから」

「軽くお灸を据えてから、行こうと思っただけですよ。 ()()さん」

「どうやら早死にしたいそうで」


黒の番犬とアバドンの戦いが今幕を開けたのである。


「とりあえず、あの場はアバドンさんに任せ僕らは今のうちに...」

「そこまでですよ、そこの青少年たち」


そこには2m近くある大柄の太った男が、目の前に現れた。

「私の名は、西天会、猪八戒也 ここを通すわけにも行かず、いざ...」


自己紹介に夢中で俺たちのことは全く気づいていなかったので

名乗りを上げているうちにとっとと横を通り過ぎた。


「あいや、待たれい、人の名乗りを無視するとは、失礼千万。わが『雁爪』の餌食にしてくれる」

「懺悔せよ、破岩層」

雁爪と呼ばれた馬鍬(まぐわ)を地面に向かって、叩きつけた瞬間地面がえぐり、大きな穴が空いた。

そこで、慌てて先に向かっていた、エリー、リオン、ロンディネそしてガザードとその他に別れてしまったのである。


「貴方達、大丈夫?」

「エリー、リオン、ロンディネあたい達は平気だからとっとと行って、あとのことは任せたわよ。」

「ガザードも頼んだぞ。アバドンさんの分まで任せた。」

という激励を受け

俺たちは先へと向かって行った。


「とりあえず3名、わが名乗りを無視した罪として、この手で懺悔させてやる。覚悟せぇい」

「いや、絶対あんた名乗り長そうだから仕方ないじゃんそれとも聞いたら通してくれたの?」

「え...それは.....その.....」

「「「.....(もしかしてコイツただのアホでは)......」」」

「と....とりあえず、お前らを始末することには依然変わりなし。ここでお命貰い受ける」

(.....なんかめんどくさいの相手にしちゃたっかな)

ネストは目の前の男を見てそう思った。


















第8話 直接対決、西天会vs黄金の馬&白銀の妖精

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