1.女子高生グソクムシになる
初めまして!IRUCAです!
急に思い立ち書き始めた小説ですが、マイペースに更新していきます(週1くらい)!
初投稿なので少し緊張してますが、主人公バリの勢いで頑張りますのでよろしくお願いします!!
普通に寝たはずだった。
身体に違和感を感じて目覚めるまで、なにも変なことはなかったはずなんだ。
なのに…
なぜ私の前に、巨大なグソクムシがいるのよ!!!!
***
(数十分前)
(今日も疲れた~。もう勉強なんてしたくないよ…。)
私は進学校に通う高校生だ。学校は退屈で毎日勉強ばかり、今年は受験だからといって、親に塾に通うように言われてしまい余計に疲れが溜まってしまう。
(静かに勉強なんかせずに暮らせればいいのにな…。)
ベッドに身を任せると、そのまま意識を失ってしまった。
「うう…。」
身体に違和感を感じる。身体が自由に動かせないような。
そういえばさっきからぼんやりと辺りが見える。
そもそも目を閉じれないな…。金縛りかなんか?
ちょっと頑張って首を回そうとしてみる。
少し動いたので、そのまま同じ要領で動かす。
(おお~動いた~、にしても身体が重いな~)
少し回ったところで、なんかがぼんやり見えるので、じっと見てみる。
1分くらいしてピントがあってくるとそこには私より大きそうなグソクムシがいた。
「ぎゃああああああああ!!!」
「なに!?なに!?どうしたのグソ美!!」
私はパニックになる。いやなって当然だよ。私はグソクムシは好きだけどここまで大きいとさすがに怖い。
え、てかさっきなんかしゃべらなかった??このグソクムシしゃべらなかった??
「どうしたのグソ美!急に大きな声なんかだして!どっか痛い!?」
どうしよう。これ私のこと言ってるのかな。でも、明らかに私のこと見ていってるし。いやまあこいつらに眼球はないから、どこ向いてるかはわかんないんだけど。
「大丈夫?今そっちいくね!」
巨大なグソクムシが私に向かって歩いてくる。それだけで私は気絶しそうだった。
「いやあああああ!!!こないでええええ!」
「う、うん…。ごめんね。」
迫ってきていたグソクムシが、私の声を聴いてさみしそうに返事をした。いや顔は動かないから声でそう聞こえるだけだけど。さみしそうに言っても怖いものには変わりはないんだけど。
「あなたは誰!なんでグソクムシが喋ってるの!」
「え、僕はグソ夫だよ…。僕のこと忘れちゃったの?それとグソクムシってなに?」
どうやら、このグソクムシは自分がグソクムシであることをわかっていないらしい。いや、グソクムシは人間が付けた名前なのだし知らなくて当然か。にしてはグソ夫ってのは安直なのだが。
(ってそこじゃないわ、なんでグソクムシが目の前にいて、私に話しかけてるの。それが一番謎じゃない!)
考えながらグソクムシを見ているとふと嫌な予感がよぎった。
(グソ夫という安直な名前。そしてグソ美といわれる私。これはもしかして、もしかすると。)
身体の隅々に意識を巡らせる。
変な感覚であるが、指を動かしてみる。思うように動かない。手の指があまり上にあげられないし、なんかこっちに曲がったっけ?って方向に曲がる。
鼻も動かしてみる。鼻を動かしている感覚はないが、なんかもっと長いものを水中で動かしているような感覚になる。少し力を入れてみると目の前に2本の長い棒みたいなものが現れた。
(これは…。もしかして、いやもしかしなくても私グソクムシだよな!!!!!!)
(なんでだよ!寝て目が覚めたら、はいグソクムシでーす!ってなんだよ!おかしいでしょ!?)
衝撃の事実を受け入れられない私を見かねたのか、彼(もう彼でいいや)が私に話しかけてきた。
「グソ美ちょっとおかしいよ?お医者さんのところ行く?」
(まぢか!!グソクムシにお医者さんがあるのか!!なんなんだよ一体!!)
少し迷って、うなず…けないので返事をする。
「うん…。」
そういうと彼はゆっくりとあるいていった。
いった。
行ってしまった!!!
私歩けない!!!
「ちょ!!無理!!歩けない!!」
彼が急いで…るように見えるがゆっくり戻ってきた。
「大丈夫!?どうしよう…。」
「あ!そうだ!お医者さん連れてくるよ!」
そういって彼はどこかに行ってしまった。
私は超不安だったが、とりあえずは彼を待つことにした。
急に襲われるとかないよね?ないよね!?
一体お医者さんはどんな人…じゃないな、どんな生き物なんだろうか。
拝読感謝です!!
この物語どこまで続けられるか楽しみです!
次回もぜひ読んでください!!
グソクムシ
オオグソクムシや有名なダイオウグソクムシがなどの種類がいる等脚類の動物。
ダイオウグソクムシは体長50㎝になり、200m以下の深海に生息する。
死肉を食べる腐肉食性で、水族館では目玉にもなっている。