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私が鬼瓦に来てからもう数年が経つ。
様々な調査によりこの土地には、興味深い風習や歴史、信仰かあることが分かった。この地の者は人食い鬼を神として崇めている。
そして、風習や、信仰を語る上で重要な役割を持つ二つの家があることが分かった。紅峰宮家と若花紅角家である。
ここから一部、字が滲んでいてよく読めない。
紅角は紅い角、つまり鬼を。花は華々しく命を散らす女性の生贄、つまり鬼に捧げられる若い女性の生贄を表す。これがおそらく若花紅角の名の由来なのだろう。人と鬼の仲介をする巫女。代々女性が当主なのも説明がつく。
実際に縁無にある縁断神社は女性しか使えてはいけないという決まりがあるのだ。
はるか昔、鬼彦という鬼の神がこの地へ舞い降りて、とある女性に恋をしたのだとか。鬼彦はその少女のために土地を守り畑を実らせ土地の守り神となった。しかし、少女は人間に殺され、鬼彦は怒り狂いたくさんの人間食い荒らしたと資料には記されている。
そして、当時の高名な霊能者に封印されたのだとか。
今では少女を守る神として年寄り連中に信仰されている。
ここから先は何者かに破り去られている為、読む事が困難になっている