集団を殺す仕事
港のマフィア事務所で、大介ボスは情報満載のファイルを読み終えると、福瀬を呼び出して書類処理を命じた。
「おい、福瀬。こいつをちゃんと処理しろよ」大介ボスは書類を福瀬に手渡しながら言った。
「じゃあ、誰を送ってもいいんだな?」と福瀬が言った。
「ああ、だが手早く済ませろ。奴らが旅行に出る前に片付けるべきことがある」と大介は言った。
「では、ありがとうございます」と福瀬は笑みを浮かべて答えた。
部屋で福瀬は茂木、ドレイケン、レベッカを集めた。全員が揃うと、それぞれに何かを手渡し、集めた理由を説明し始めた。
「さて、ご存知の通り、君たちをここに呼んだのは特別な用件があるからだ」と福瀬は言った。
「そりゃあ、俺たちが一番任務をこなせるからだろ?」と茂木が言った。
「いや、実はお前たちを呼んだ方が、他の新人の名前を挙げるより楽だったんだ」と福瀬は言った。
「あのさ、俺、そういうの苦手なんだよ。特にスキルを説明しなきゃいけない時はな」と福瀬は画面の前でウインクした。
「じゃあ俺たちだけで」とドレイケンが言った。
「いや、違法で危険な物質に酷似した有害薬品を売ってる連中を始末しに行くだけだ」と福瀬は言った。
「そりゃ行くに決まってるだろ、このバカ。ただ一人足りないだけだ」と福瀬は言った。
「誰だ?」と茂木が尋ねた。
「シャキオンを連れて行かなきゃ。部屋にいるはずだ。彼を拾って連れて行くんだ」と福瀬は言った。
「あの女たらし、絶対嫌だ。もううんざりだ」と茂木は言った。
「お前はただ腹を立ててるだけだ。奴らがいつも友達だと言うのに、お前はそれを否定する。ほとんど話もしないくせに」とドレイケンは言った。
「それに、お前が酒を飲むたびに吐き気を催すのも、いつも女と一緒にいたせいで裸でうろついてるからだろ」とレベッカが続けた。
「ちくしょう、お前ら全員」とモギが言った。
「そしてお前らに言っておくが、俺の言ったこと全然ゲイじゃない、ただの偶然だ」とモギはカメラをまっすぐ見据えて言った。
「誰に言ってんだ?」とドレイケンが尋ねた。
「誰も。ただそう思っただけさ」モギが答えた。
「まあ、とにかく行こう」フクゼが言った。
一同は廊下を進み、ある扉の前に立つ。扉の向こうには部屋がある。フクゼが扉を開けると、中にはベッドに横たわる裸の女性三人がいた。
「待て、シャキオンはいない。女性だけだ」ドラケンが言った。
「それに、かなり楽しんだみたいだな」と福瀬が言った。
「さて、他に考えられる場所は外の露天風呂くらいだな」と福瀬が言った。
「シャキオンが裏庭に像とプールとして造らせたあの場所か?」とドレイケンが言った。
「神様、どうか彼がそこにいないことを願うよ」とモギが言った。
「なぜだ?」とドレイケンが尋ねた。
「あの場所を彼の『愛の領域』と呼んでいるらしい」とレベッカが説明した。
「申し訳ないが、他に選択肢はない、芥川」と福瀬が告げた。
一行は建物の外へ出て歩き、遠くに像がプールへ水を注ぐ場所を見つけた。到着すると、シャキオンが二人の女性と共にいるのが見えた。
「俺がここにいる必要があったんだ」と茂木は言った。
「おい、出てこいよ、お前が必要なんだ」と福瀬は言った。
「おや…あれは誰だ…?」とシャキオンは茂木を見て言った。
「でも俺の親友の芥川だぜ。おい、こっちに来て楽しめよ、今日は女の子たちがすごくワイルドなんだ」とシャキオンは言った。
「このバカ」とモギは思った。
「任務があるんだ、行かなきゃ」とドレイケンが言った。
「ああ…そうか。でも君も一緒に来いよ、芥川、楽しいぞ」とシャキオンはプールから立ち上がり、裸のままプールを出て、モギの方へ向かった。
「一緒に来いよ、楽しいぞ」シャキオンは彼の手を掴んだ。
「おい、触るなよ、お前裸だろ!」モギは叫びながらその手を振り払った。
茂木はシャキオンを殴ろうとしたが、シャキオンは軽々とそれをかわした。茂木はパンチを放った後、前傾姿勢になり、つまずいてプールに落ち、服をびしょ濡れにし、頭を水から上げた後、口から水を吐き出した。
「ははは…お前、入りたくないって言ってたのに」とシャキオンは笑いながら言った。
「くそったれ」と茂木は思った。
「さあ、行こう。シャキオン、服を着ろよ」と福瀬が言った。
「そうすればレベッカも、君をそんな姿で見たくないからって目を覆わなくなるだろう」と福瀬は、手で目を覆っているレベッカを指さしながら言った。
「わかったよ、わかった」とシャキオンは言った。
3分が過ぎ、一同は街中で手がかりを探し、人々に質問を投げかけていた。質問をしている最中、モギは遠くで何かを目撃した。男が子供を掴んでいるのだ。
「これが全部か、小僧?もっと出せ!」と男が叫んだ。
「すみません、これが全部です」と少年は言った。
男は少年の首を掴み、もう片方の腕で殴りかかろうとしたが、モギがそれを阻止した。男は腕を押さえられたモギの方を振り向いた。
「今すぐ放せ」モギは男を威嚇するように囁いた。
「ちくしょう」男は少年を放すと走り去った。
「あ…本当にありがとうございます、お兄さん」少年が言った。
「待て、君…すまない、つまり…ふん…お兄さんって言ったのか、坊主?」モギはより上品な口調で言った。
「ふざけるな。まず『さん』呼ばわりするな。俺は18歳だ。次に、そんなことするな」と茂木は言った。
「何を?」と少年は尋ねた。
「お前があの男に薬を売ってるのを見た。子供にしてはまずいことだ」と茂木は言った。
「お前には家族がいるだろう?母親も父親も兄弟姉妹もいる。そんな風に心配させるな。ただ安全に、あの世界から離れてろ、坊主」とモギは言った。
少年はそこから家に向かって走り去り、レベッカはモギと同時に到着した。彼女はモギに何をしてたのか尋ねたが、モギは何も答えなかった。
「ねえ、聞いて。この辺りで違法な薬物を売ってる連中がいるらしいって分かったの」とレベッカが言った。
「一人見つけて、あの連中の居場所を聞き出せばいいのよ」とレベッカが続けた。
「その必要はなさそうだ」と茂木は言った。
「どうして?」とレベッカが問う。
「俺たちが探す前に、奴らに発見された」と茂木は答えた。
「えっ!」とレベッカが叫んだ。
「おい、気をつけろ!」とドレイケンが叫んだ。
突然、上空からとげの破片が飛んできて、全員が身をかわした。モギはレベッカが当たる前に彼女を掴み、すると四人の人物が現れ、床に着地した。
「どうやら君たちは少しせっかちなようだ。まあ、これは我々が探しているもの、あるいは君たちが探しているものと関係があるかもしれないな」とフクゼは言った。
「我々をショウガンに連れて行かせたいんだろ?」とフクゼは言った。
「待て」とドラケンが言った。
「申し訳ない。密かに手配して、この連中に我々がショウガンへ向かうと密告させたんだ。そうすれば我々が探すより、奴らが自ら探しに来るからな」とフクゼは説明した。
「この馬鹿野郎、何かする前に俺たちに言えよ」とドラケンが怒鳴った。
「すまない、許してくれ。でもこれが一番簡単な方法だったんだ」と福瀬は言った。
「さて、奴らが俺たちを連れ去る時が来たな」とグループのリーダーが言った。
「もし行きたくなかったら、どうなるんだ?」と茂木が言った。
「なら死ぬだけだ、それだけのことだ」とグループのリーダーは言った。
「おや、それならますます興味が湧くな」と福瀬は言った。
「馬鹿野郎、ここで死ぬんだぞ、分かってないのか?」と別の男が言った。
「それを決めたのは誰だ?」とシャキオンが言った。
「昼間に強くなることすらできずに、そんな誇らしげな口調で言うな」とドラケンはシャキオンを見ながら思った。
全員が別々のエリアに分かれ、一対一で戦いを始めた。モギはレベッカが援護するため、二対一で戦うことになった。
「おい、レベッカ。奴らに何かされる前にここから出て行け」とモギが言った。
「なんで?」とレベッカが問う。
「お前はここ一番の弱者だ。誰が相手でも楽勝で倒せる」とモギは言い放った。
レベッカは距離を置いて見守ることにした。モギが戦っている相手も刀を構え、抜刀しようとしている。
モギは微笑み、剣の衝突に備える。二人は素早く駆け寄り、刀を抜くと激しく交差させた。鋼がぶつかり合う轟音の中、二人は笑みを浮かべていた。
レベッカは近くで買ったポップコーンを食べながら、その様子を見守っていた。一方、人通りの少ない区域では、福瀬が売り子グループのリーダーに追われながら走っていた。
別の場所では、シャキオンの森で彼が隠れ、別のメンバーが彼を探していた。また別の場所では、ドレイケンが行き止まりの路地に追い詰められ、これ以上進めなくなった。ドレイケンが身構えたまさにその時、その男が現れた。




