2節目
母が殺されてから1年が経とうとしていた。
「空、今日は食べ物が沢山手に入ったよ。3日ぶりのご飯だ。食べよう。」凛は空のためにご飯を取りに行くようになっていた。
凛にとって、空が生きていてくれさえすればそれで良かった。たとえ亡くなった母のことを死ぬまで引きずっていようとも。
空は、泣きたかった。けど泣けない自分を呪った。
何度も、何度も。
自分がボロボロになっても気にせず『母の方がもっと痛かった。母の方がもっと立派だった。』
ずっと責め続けて最近では母が引導を渡してくれる夢を見るようになった。最近はよく眠れる。
嬉しかった。が、悲しかった。死ぬなら凛も一緒がいい。
それだけが頭にずっとあった。
母がなくなってから3年、帰っても空が居ない日ができて、最近ではほぼ居ない。
何かあるのだろうか?でも元気そうだから良かった。
飯も食べてくれるようになった。
僕は最近は鍛錬を重ねたり、森の動物たちを助けたりしている。好きな人もできた。僕はここに住みたいと思う。
空に相談できてないのだけが心残りだ。
3年前、俺は年寄りの兎の師匠に弟子入りした。師匠は俺に殺しの技、殺しに必要な技全て叩き込んでくれた。
今日は話があるらしい。
「師匠、話とは?」問う。
「わしを殺せ。それが最後の試練じゃ。できないなら私がお前を殺す。」ふぉっふぉっふぉっと笑いながら言う。
(ずっと考えてた、師匠をどう殺すか!!!)
(素早い動きで相手に読まれにくい蛇行、それに合わせて攻撃力の高い毒。)「死ね!!師匠、ありがとよ。」
師匠の心臓を抉りとった。師匠は最後に笑っていた。
雨が降っている。また1人、死んでしまった。
まぁ、今回は母みたいに泣きながらじゃないから心持ちはあの時ほどではない。ここまで来たら、あとは凛と凛の彼女だけだ。
ここで、2節は終わりだ。
どうなりますかね。個人的にはバットエンド推しです。ではまた。