迎え盆とおじいちゃんの遅すぎた帰省
お盆の初日、大学の友人との飲み会の帰り道、律子は終電ギリギリの電車に乗り込んだ。酔っ払った頭で電車に揺られていると、普段は気にも留めない小さな『野三谷駅』が、『飲み屋駅』に変わっていた。思わずホームに降りた律子は、駅の端が赤提灯が並ぶ飲み屋街になっていることに気づく。ふらふらと吸い寄せられるように足を進めると、そこにいたのは律子が小さい頃に亡くなったおじいちゃんだった。
おじいちゃんはお盆の初日だというのに、なんでこんなところで酔っ払ってるんだ。自身も酔っ払いのテンションで、律子はおじいちゃんを家まで引っ張っていった。
生前は酔うと手がつけられなくなっていた祖父は、いまだに律子の家に爪痕を残している。夫婦とは。家族とは。日常から外れたからこそ言える本音と、それぞれの愛の形。
おじいちゃんはお盆の初日だというのに、なんでこんなところで酔っ払ってるんだ。自身も酔っ払いのテンションで、律子はおじいちゃんを家まで引っ張っていった。
生前は酔うと手がつけられなくなっていた祖父は、いまだに律子の家に爪痕を残している。夫婦とは。家族とは。日常から外れたからこそ言える本音と、それぞれの愛の形。