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序章 第2話 頼れる上官

遅くなり大変申し訳ございません。

受験勉強でとてつもなく忙しいので御了承

くださいますようよろしくお願い致します。また次話より

対アルト特殊作戦部隊=Anti-Alto Special Operations Unit

通称AASOUという表記にします。よろしくお願いします。

式は順調に進んだ。弔いの言葉や弔砲も終わり式はまもなく終わろうとしていた。


裕太は式の中あることを考えていた。結局は何を得たのかと。

アルトによる襲撃で多くの死者が出てしまった。

無論町民を救出しに来た自衛隊員もその中に含まれる。

生き残った自衛隊員からは現場は壮絶なものだったと聞く。 


祐太も[アルトジェノサイド]をその目で見ているためその自衛隊員の事は

痛いほど分かる。

町民救出のために出撃した自衛官は半年以内に過半数が自殺をした。

PTSDによる重度のうつ状態が原因らしい。それほど酷かった。

祐太も数ヵ月ほどPTSDになっていた。しかし周りの人間や親戚等によって回復した。

ただ祐太の家族・友達・クラスメート・教師・後輩も亡くなった。それだけの多大な犠牲を払い何を得たのか?祐太には分からなかった。


皮肉である。

これだけの犠牲で得られたのはアルトに抵抗するための武器や素材等のみ。

アルトによりアルトに抵抗するための兵器を作るためのノウハウがもたらされるとは。人間はいつもこうなるのだろうか?結果的に人間はいつも争う。

それが未知の生き物であろうと人間であろうとも。


そんな事を考える内に式は閉会式に差し掛かっていた。

「以上にて第10回アルトジェノサイドによる死者のための慰霊祭を終了します。本日はお忙しい中誠にありがとうございました。」と司会。

式はいつも通りすぐに終わった。総理は来ておらず、防衛大臣が弔いの言葉を言った。

これも毎度お馴染みだった。

「さて帰るか。」

と幹部自衛官の者が言った。少なくとも祐太よりかは階級は高そうだ。隊員達は喋りながら解散を始めた。


「祐太!ちょっと!」

そう雄大が祐太に告げる。祐太は素直に雄大の元へ向かった。

「どうかされましたか?」と祐太。

「お前今から家に帰るか?」

「はい。帰ります。」

「休暇中すまないが明日駐屯地に来てくれ。高木一佐がお会いになりたいらしい。」

「高木一佐って確か、、」

「あぁ。今月我々の部隊の司令になられた方だ。なんでも話を聞きたいらしい。」


高木一佐か。隊員達の間では非常に評価が高い。祐太は直接話した事はないが、男女問わずに相談に乗ってくれると聞いた。

親身になって悩みを考えてくれるため信頼感が尋常じゃない位にあるらしい。それだけ評価の高い人なのである。


「話ですか?何故そのような事を、、、」

「高木一佐は隊員達全員に話を聞いている。その話を聞くのがお前になっただけだ。」

「話って言っても、何を話せば良いのでしょうか?」

「お前の場合だったら、、、」

「あぁ。アルトジェノサイドの事ですね?」と祐太。

「すまない、、、」と申し訳無さそうに雄大が言った。

「お気になさらず。俺だから言える事なので。」

「ありがとう。恩に着るよ。」とホッとした表情で雄大が言う。


「いえいえ。それでは自分はこれで。」祐太は別れを告げる。

「あぁ。また今度な。ちゃんと身体鍛えとけよ?」と茶化すような目線で雄大。

「もちろんです。では失礼します。あ。康介に太んなよ?って言って貰えますか?」と祐太。

「あぁwちゃんと言っとく。」雄大にそう言われた祐太は雄大に会釈し、その場を後にした。


駐車場に着き86に乗り込む。暑い。サンシェードを付けててこれとは、やはり異常気象である。

祐太はとりあえずエンジンをかけ、クーラーを入れた。

ふと時計を見ると午後12時20分ごろだった。

「ちょっと早いけど、昼飯食いに行くか。」

確かに腹が減った。久しぶりにガッツリ食うか。


そんなことを考えながら祐太はカーナビに目的地を設定する。

カーナビが設定を完了したことを、これまた無機質な音声で告げる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


翌日、祐太は駐屯地にある指令室に居た。

高木一佐に[アルトジェノサイド]の事を話すためである。

上手く伝えられるだろうか。落ち着いて話せるだろうか。

不安ばかりが募る。ここまで緊張するのは受験の面接以来だ。


「おはよう。中本3尉。」

いきなり話しかけられた。気配が感じられなかった。

見ると、初老の男性がそこには居た。迷彩服を着用し顔が丸い。

祐太は驚きながらも答えた。


「おはようございます。高木一佐。いらっしゃったんですね。気づきませんでした。」


「気配を消すのには慣れていてね。君を驚かそうと。」

なんともまぁ友好的な人物だ。祐太は言った。

「とすると、元偵察隊ですか?」

「察しが良いね。その通りだ。」

なるほど。通りで気配を感じさせないわけだ。

祐太は合点が行った。

「それはなんです?」裕太が示す。


「ミルクティーとお菓子だよ。リラックスしながら話してほしくてな。」

そこまでするかよ。と思ったが祐太は口には出さなかった。

「お気遣い感謝します。ありがたく頂きます。」と祐太。

貰えるもんは貰っとけ。中本家の鉄則だった。何回思い出しても変な教えである。


「さて、そろそろ話してもらいたいんだが。」

遂に来たか。裕太の鼓動が高まる。祐太はミルクティーを口に含み飲み込んでから高木一佐に向きなおる。

「ではお話しします。あの日何が起こったのか。[アルトジェノサイド]についてを。」


次回から[アルトジェノサイド]編始まります。

ようやくドンパチしだします。また[アルトジェノサイド]編に

つきましてはグロ要素アリですので御了承くださいますようお願いします。

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