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名門武家の分家として戦国時代を生き残りたい  作者: 人中の蝮
二章、関東動乱
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大戦の支度

とても嬉しい感想を読んでいたら今日も一話のみしか投稿が出来ませんでした。けれどもいい勉強になりましたので全然個人は嬉しいです。


でも読者の皆様には本当に申し訳ありません。

数日後にやはり佐竹家が北条家を攻めようとしていると情報が入ってきたのである。軍備もしておりほぼ間違いはないだろうと思い、評定を開いて相談をしていた。



北条家を助けるということは今回ばかりは賛成をしてくれていた。もし北条家が滅亡をすると真里谷家は完全に佐竹家に包囲をされどうしようもない状況になるので、それを防ぐためにも今回ばかりは北条家を助けたほうが良いと家臣たちの意見がまとまり作戦を練っていた。



そして方針は自分が自ら北条家の援軍に向かうということになった。もちろんほかの将が良かったと思うけど北条家に自分の想いを伝えるためにもこの先に佐竹家を相手に連携をするためにも一度は出会う必要がありそのためにも自分が向かったほうが良いということになった。



もちろんその間にも佐竹家は攻めてくるだろうだから下総の国にもそれなりの防衛線をしておかないといけないと思い会議をしていた。



ここで真田幸隆さんがいろいろと準備があると言い、会議ばかりで体が訛ると言って太田康資も出て行った。全くと思いながらも良いかと思い退出を許した。その後に自分は下準備をお願いできるかと言って滝川一益を準備に行かせた。



なんで滝川一益を向かわせたのかと言うと、実は工藤昌秀と原虎胤から三人で内密の話をしたいと言われていたのだ。自分と工藤昌秀と原虎胤以外がその場からいなくなってから話を促すと、工藤昌秀があくまで噂と予測ですがと言って話を始めた。



どうやらこの真里谷家に内通をしている者がいると言うのだ。だから怪しい者たちがこの場からいなくなってから報告をしたかったらしい。



自分はまさかと思いながら聞いてみることにした。するとまずは太田康資が佐竹家に内通をしていると言うのだ。ありえないことだ、本当に幼いことろからの付き合いで裏切るわけがない。本来の歴史でも・・・と言いたいが、実は北条家から里見家に寝返りをしている過去があり裏切りをしないと言う絶対的な約束はなかった。



けれどもないだろうと思っていたら、次に真田幸隆が怪しいと言うのだ。実はこの前に真田の屋敷に知らないものが来ていたのだが、そのことを真田幸隆に先ほどは何であったと聞いても答えてくれなかったらしい。



それで考えたことはもしかして内通であり、故郷を真田幸隆にあげる代わりに背後から襲うつもりなのではないか、ということだった。



それはもしかしたらあるかもしれない。先ほどよりは信用性がある。確かに真田幸隆さんからは故郷に対する熱意は凄いものであると感じていた。故郷に帰るために裏切る、ありえない話ではないがそれでも真田幸隆を信じることにした。



最後に滝川一益が裏切りをしようとしていると見えているらしい。もともと滝川一益の先祖は草であり報酬が良い方につくに決まっている。そのために信用できると言う方が怪しいと言ってきていた。



大丈夫、本来の歴史では滝川一益は裏切るような行為をしていないからそれについては安心だと思いながら聞いていた。けれども噂が広まっている以上は何かしないとほかの者たちが不安を覚えるだろうと考え、太田と真田は自分と共に行動をすることにした。



それならば安全だろうと思った。そしてここで工藤からの提案で殿がいない間、下総の国を誰が守るということだがそれを一族である真里谷信茂とそして自分の正室である、諏訪姫に任せてみるのはいかがでしょうかと言われた。



いやいや、一族である真里谷信茂はともかく諏訪姫も前線に出すのはまずくないかと思った。けれども諏訪姫は自分の役に立ちたいと前から言っており、自分には陰陽術があるから大丈夫と言って言うことを聞いてくれないであろうことは確かであった。



でも防衛戦ならば確かにそれほど危険はない上に自分が助けに向かうことができるから悪くはないと考えていた。何よりこれで諏訪姫が納得してくれたら助かるよなと思っていた。



ならばここはという思いで諏訪姫もこの下総の国に滞在して万が一は戦っても良いこと、そして真里谷信茂を始め工藤昌秀、原虎胤にそして滝川一益を残して軍隊を二分にすることに決めたのであった。



これならば諏訪姫も名将たちがいるから安心だし自分も全力で目の前の戦いに集中できると思っていた。そう決まったので解散になり自分は諏訪姫が待っている場所に向かった。そこではいつも通りにしている諏訪姫がいて自分が



「諏訪姫、戦場に出るかもしれないけど大丈夫か」



そう聞くと諏訪姫はそれはあなたと一緒に戦場に出るということと喜んでいる表情を見せていたが、違う、下総の国の城を守ってほしいのだと言うと少し残念そうにしていた。だがここで諏訪姫に、ならばこれで相手が攻めてきたときに城を守り抜いた時には今度は自分も戦場に出してほしいと言われた。



いやいや、危ないから本当に危険だからそれはやめて欲しいと言ったが聞いてくれるはずもなく、仕方がなく約束をしてしまった。本当にすごい女性だよなと思っていたら、それを聞いていた吉乃も一緒に出ますと言ってきた。しかしここで諏訪姫が



「あなたはまだ12歳じゃない。まだまだ危ないから無理はしないでほしい。それにあなたはまだ陰陽術の修行中だしせめて終わってからにしてほしいから今回は本城で待機してほしい」



おいおい、自分は出るのに他人は出すつもりはないのかよと思いながら見ていたけど吉乃は素直に受け入れてわかりましたと返事をしてくれた。うん、本当に可愛いと思っていたら諏訪姫が



「まったく、あなたはそんなに少女が好きなのかしら。そう言えば私の時も12歳の時でしたものね。もしかして少女好きだったりとかですか」



「そうではない、素直に言うことを聞いてくれて苦労はしないし可愛いと思ってだけだ。それ以上のことは考えていない」



「何よ。それでは私はわがままで言うことを聞いてくれない、めんどくさい女と言いたいのかしら」



そこまでではないから安心してくれと言った。ただ言うことを聞いてくれなくて苦労はしているけどと言うと、考えているじゃないと言いながら叩かれた。それを見ていた吉乃はとても楽しそうですねと言っていた。



確かに楽しいのか楽しくないのかと言われたら楽しいけど、でもそれ以上に苦労はするよと思いながら諏訪姫を見ていた。すると何かわかったのか陰陽術の準備を始めて来たので自分はその場から逃げるように退散した。



それから諏訪姫は全くと言いながら準備を始めますかと言ってからまず吉乃に対して真剣なまなざしで話を始めていた。



「吉乃、真剣な話だから聞いてほしい。もし、もしだよ、私に何か起きた時はあの人のことを頼んでも良いかな。いくらかなり安全な場所とはいえ、戦場は戦場だから。何が起きても可笑しくはない場所だから・・・お願いできるかな」



そう言うと吉乃が万が一でもそんなことを言わないでくださいと言っていた。もしもの話とはいえ、本当に不吉なことで想像するのも嫌であった。吉乃から見れば初めて同じ女性として優しくもらえた人物であり尊敬をする人でもあったためにいなくなるのがとても考えられなかった。



いや、恐怖を感じていた。でもそれを感じ取った諏訪姫は万が一だから大丈夫よと言って元気付けていた。それにこんなに可愛い妹みたいな子を放置などできないからねと言って笑みを浮かべていた。



本当にそうであって欲しいと思いながら、吉乃は諏訪姫を見つめているのであった。それから間もなく佐竹家が北条家の領土に向かって侵攻を始めたと言う報告が来た。それを聞いた真里谷家は、これから本格的に行動が始めると思いながら作業を進めていた。



無論、真里谷信政も戦の支度をしているのであった。これから関東の情勢を決める大戦に向けて支度をしていた。どんな結末が待っているのかそれはまだ誰も知る由もなかった。

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