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我天オフ会殺人事件  作者: 我天コビ
2/3

サクリファイス

AM01:30


まあぼぉさんは自室に寝かせ


他の全員はラウンジに集まった。


「現在の状況を整理し直しましょう。今現在、生き残っているのは俺、ダイさん、なかの、じょー、りょーくん、はたはたさん、そして負傷して意識が回復しないまあぼぉさんの7名、そして殺害されてしまったのが、くまさん、オーナー、青木さんの三名。くまさんと青木さんは刃物によって首を切り裂かれていておそらく即死、オーナーは手首を切られた状態のまま湯船に浸かっており失血死していました。青木さんとまあぼぉさんの第一発見者はじょーで、オーナーの第一発見者は俺となかのだった」


「オーナーだけ死因が違うのについて気になりますね。オーナーは自殺したとは考えられないんですか?」

なかのが俺の発言に続ける


「確かにその線は捨てきれないけど、オーナーの自殺する理由が分からないことと食事の途中で自殺するのは違和感を俺は感じる。他殺として考えておいていいと思う」




「それは確かに」


「まあぼぉさんはどうして殺されずに済んだんだろ。いままでの犯人の手際から考えるとふしぎじゃん?」

りょーくんも続く


それも俺は気になっていた。


犯人は男性であるくまさん、体格の良い青木さんの急所を狙う殺しの技術を持っている。


女性であるまあぼぉさんを殺すのなんてもっと簡単に違いないのだ。


顔を見られるリスクを考えれば尚更確実に殺すべきだ。


「さすがの犯人も短時間でふたりをころすのは難しかったってことですかねぇ、」


じょーの意見ももっともな話ではある。


「うーん、、さっぱりわからん、、、、」

ダイさんはずっと頭を抱えて考えているが混乱しているようだ。


はたはたさんは変わらず精神的に参ってるようだ。


「根本的な問題がある。俺たちは今回ペアを組んでいた、お互いがお互いを監視していたこの状況でペアの相手に気づかれることなく殺すことなんてできるだろうか」


「ちなみに俺はずっとコビさんと行動していたんでコビさんのアリバイは証言できます」


「俺とじょーもなかのさんの声が聞こえて飛び出すまでは同じ部屋にいたのでアリバイはあります」

「じぶんがお風呂からあがったあとはりょーくんはいませんでしたがそれまでは確かに同じ部屋にいました」


「俺ははたはたさんとずっと一緒にラウンジにいたぞ」

「はい...その通りです...」


りょーくんが部屋を出た隙に、シャワールームを抜け出し、まあぼぉさんの部屋に最初に到着したじょーが単独でまあぼぉさんの意識を奪い、青木さんを殺害する。


無理がありすぎる、逆にりょーくんがじょーの立場になったところでも対して変わらないだろう。


青木さんの殺害方法ははっきり言って派手すぎるスムーズに殺害できたとしても自身の返り血の処理にもそれなりに時間がかかるのは間違いはないだろう。


あり得る可能性としては二つだが...


「じぶんおもったんですが、ペアの二人が共犯なら可能なんじゃないでしょうか?」

じょーが発言した。

そうそれは二つのうちの一つの可能性だ


「...そうだな確かに可能かもしれない」


「まずオーナーの殺害に関していえばダイさんから合鍵を受け取ったあとにコビさんとなかのさん二人がかりでオーナーを殺害した後に皆を呼ぶこともできます、青木さんの事件もコビさんとなかのさんは見たところシャワーを浴びずに探索にでたようなので他のひと比べても行動時間はあったとおもいますねぇ。ダイさんとはたっちに関して言えば、合鍵をダイさんがもっているという時点で両方の事件ともにコビさんたちよりスムーズに犯行がおこなえるんじゃないんですかぁ?」


「なんだとっ!?」

「ひくっ...ひどい、、じょーさん...」

ダイさんが声を上げ、はたはたさんがまた泣く。


「たしかに、じょーのいう通りの考えであれば可能だと俺も思う!ほかの二つのペアは怪しい、それにコビさんは最初から今回の事件で状況を仕切っていた、もし犯人だとしたら皆を自分の都合の良いように撹乱することもできそうだよね!」

りょーくんもじょーの意見に同調した


「俺とコビさんなわけないだろ!?」


「きづいてないと思ってるんですか?ふたりとも普通じゃないですよ、これだけ悲惨な殺人事件が起きてるのにれいせいな対応をしていて、トリックなんてわかりませんがしょうじきいってあやしいです...」



見抜かれていたか。

伊達に付き合いの長い我天メンバーじゃないな。


確かに、今の俺は普通じゃない、殺されるかもしれないという恐怖よりも好奇心が勝ってしまっている。


疑われるのも無理はないかもしれない。


俺もなかのもこの非日常に感覚がマヒしているのだろう。


「...それが。じょーの考えなんだな、分かった」


今この場を支配しているのは他でもない、じょーだった。


お互いがお互いを怪しむ疑心暗鬼な今のこの状況


正直言って悪い展開だ。


「俺たちを疑うなんて、酷いぞじょー…」

なかのが項垂れる。


「まあ、仕方がない。俺となかのを共犯者として疑ってくれても良いが、考える役割は誰が担うんだ?」



「かんがえなくていいんですよ!みんなで警察がくるまでこのラウンジで過ごせばいいんですよ!」


じょーの案はもっとも確実な案である。


「まぁぼぉさんはどうするんだ?一応今部屋に1人寝込んでいるわけだが」


「…じゃあわかりました、我天メンバーの4人はラウンジに残りましょう、はたっちは見るからに疲労しているみたいなので、甘いものでも食べて、まぁぼぉさんの部屋で休んで下さい。ダイさんか、りょーくんは2人を念の為見ていてもらえる?」


「ダイさんは少し怪しいから俺が見とくよ!」


「…なかの、ダイさん、俺たちもじょーのいう通りにしようか」


「わかりました」


「わかった」


はたはたさんとりょーくんがまぁぼぉさんが眠る部屋に向かっていった。



我ながら非情な選択をしたと思っている。


あの人には俺のより確実な勝利の為の生贄になってもらおう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

AM03:00


俺たち我天メンバー4人はもう1時間以上無言である。


そろそろ頃合いだろうか。


「まぁぼぉさん達3人の様子を見に行かないか?少し心配だ」


「…そうですね。みんなでみにいきましょうか」


「分かりました」


「わかった」



まぁぼぉさん達のいる部屋に辿り着きドアを開ける。


そこには真っ赤な部屋の真ん中でナイフを持ち首を切り裂かれ血塗れで倒れ込んでいるりょーくんと、ベッドの上にはまぁぼぉさんとはたはたさんが、血塗れの姿で眠っていた。



最初、俺たち4人は誰も一言も声を発することができなかった。


「ま、まぁぼぉさんとはたはたさんが無事かどうか確認しよう」


ダイさんが第一声を発して俺たちは部屋の中3人を確認した。



部屋を確認してわかった事はりょーくんは即死。


まぁぼぉさんとはたはたさんは、りょーくんの血を浴びて血塗れだったものの外傷は全くなかった事。




そしてりょーくんを殺したのはこの2人のどちらかという事だ。



 


はたはたさんに声をかけると起きた。血塗れの自分の姿をみて叫び声を上げたので別の部屋でシャワーを浴びてもらった。



まぁぼぉさんにも声をかけたところ今回は反応があった。


目覚めたのだ。


「…私は一体…!?血!?!?きゃああああ!」


まあぼぉさんも起きたと同時に悲鳴を上げた。


まぁぼぉさんにもシャワーを浴びてもらい。



そして

我天4人、はたはたさん、まあぼぉさんの6人でラウンジに再び集まる。



安くはない犠牲を払ったが謎は解けた。



さあ、決着をつけようか。



 




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