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我天オフ会殺人事件  作者: 我天コビ
1/3

サイコパスの目覚め

2022年12月我天チャンネル結成2年を祝し某県の小規模な山岳ペンションにてオフ会をすることにした。


メンバーは心理戦や頭脳ゲームは得意だがアクションゲームはそこまで得意ではないコビーこと俺、小尾翠、長髪で前髪は目が隠れるくらい長いが特に深い理由はない。


結成当時通っていた大学を卒業し、今は営業マンになりゲームはホラゲを中心に嗜むなかのこと、黄野泰平、クリっとパーマ。


絶対音感を持ち音ゲーの技術はピカイチ、今は大学の4年のジョーこと城之内蒼、ポニテできるくらい髪の毛が長い。


我天のリーダー頼れる兄貴分だが結構抜けてる、頭脳よりは割と脳筋な人だ。体格もいい。得意なのはアクションゲーム。ダイこと紫原大、短髪である。


俺たち我天のメンバー4人はもちろん今回はリスナーの数名も参加してくれることになった。



じょー推しの紅一点はたはたさん。


天才的なゲーマー少年リョウくん。


空気が読めキレのあるつっこみとボケを兼ね備えたまあぼぉさん。


ゲームの腕がプロ級のクレイジーくまさん。


なかのと特に仲がいい青木さん。



以上の9名が今回のオフ会の参加者だ。


なかのがくまさんと青木さんに声をかけ


ダイさんがりょーくんに声をかけ


じょーははたはたさん、まあぼぉさんに声をかけてもらい


他の皆に声掛けを頼んだてまえ、俺は今回の会場のセッティングを担当させてもらった。


うるさくても大丈夫なような大きすぎない個人経営のペンションを。



チャットでの関りがあってもリスナーのみんなとは実際に顔を合わせるのは初めてなわけで俺たち4人は楽しみにしていた。





----------------

夕暮れ18:00全員がコテージに到着して夕食の準備が整い食堂に一同が介した。


俺たち我天メンバーは4人でコテージにきたのでリスナーさんの顔を拝むのはこの場が初めてだ。


今日は俺たち我天オフ会メンバーのほかにお客さんはいないらしく貸し切り状態である。


なので必然的に食堂に今いる人間はリスナーということになる。


「うわーなんかきんちょーしますね、、、」


「ほんとそれなー、誰がどの人だろw」


「皆緊張してなんかしまらないんでダイさんなんかお願いしますー」


上からじょー、なかの、俺である。


「あー、わかった!えーはい!!皆さん!あらためて初めまして!!!今日は参加していただきありがとうございます!私が我天リーダーのダイです!そしてこっちからコビくん、なかの、じょーです。一泊二日と短い時間ですが楽しみましょ!!乾杯!!」


「「「「「「「「「乾杯!!!」」」」」」」」


ダイさんが俺たちの紹介を簡単に紹介しつつ乾杯の音頭をとった。


「みなさーんwwどもどもw俺がりょーですwよろしくでーすw」

チャラそうな男の子だ。

「おお!!りょーくんか!今日は来てくれてありがとうね!楽しく過ごそう!!」


「りょーくんなかなかイケメンですねー!やりますねぇ」


「じょーふざけてんなーw」


「ハハハあんま印象変わらないな」


りょーくんは俺たちの配信での印象とさして変わらないなというのが俺の印象であった。



少し会話を重ねた後りょーくんは他の人と会話しに行った。


「皆さんこんばんわ~招待してくださってありがとうございます今日は楽しみますね」

柔和な笑みを浮かべるほんわか雰囲気なボブヘアの女性可愛らしい女性は、はたはたさんだと感覚的にわかった。


「はたっち~こんばんわー。じょーでーす」


「はたはたさんは雰囲気でなんかわかるね!!」


「確かにw」


「俺たちはまあ声でわかるか」


じょー推しなのもあってはたはたさんは、じょーに任せておけばいいかな。


そう思った。


「なかのー!思ったより若いなーw」

じょーがはたはたさんと会話している間三人でだべっていると野太い声が聞こえた。

遠くからムキムキの男性が歩いてくる。


「あれ?wwもしかして青木さんかww思ったよりガタイいいなぁw」


「ダイさんより強そうですね」


「あれには勝てんよw」


「あっははww趣味が筋トレでねwまあここで何かあったらたよりにしてくれw」


「確かにゲームなら定番のシチュですねwコビさんが好きそうw」


「確かにまあ好きだねー(笑)」


そういう妄想して暇でもつぶすのもありだな。でもさすがに不謹慎か。


そういうところがたまにサイコパスといわれるんだろうな。


またしばらく話し込みふと気づく、はたはたさんの他にも女性がいることに、あれは、だれだ?


「どうもこんばんわ。まあぼおです。楽しく過ごしましょ。」

涼しげに笑いながら話しかけてきたセミロングの女性はまあぼおさんと名乗った。


「なんかキャラが違ってびっくりしたwリアルは結構落ち着いてるんだねw」


「ほんとそれなw」


「なかのの予想があたるとは、、」

なかのは以前からまあぼぉさんは女性説を提唱していたのだが皆結局男だろうと思っていたのだ。


「ちょっとキャラ違うかもしれませんが仲良くしてください」


「よろしくー」


微笑みながら話すまあぼおさんはいつもとのギャップがありすぎ。

女子力高そうだった。


くまさんはゲーム話で我天メンバーだけでなくりょーくんとも盛り上がっていた。

まあぼおさんとも盛り上がっていた。


なんか俺だけ盛り上がり切れてないのは気のせいだろうか、気のせいだよね。



楽しい夕食の時間はあっという間に過ぎて各自の部屋に戻ることになった。


部屋割はダイさんとなかの、じょーと俺が同室で他の参加者はみな勿論一人部屋だ。


山岳地帯にあるだけありLTE回線の電波は届かないのでロッジの備え付けのWi-Fiを介してダイさんの持参したノートパソコンを使いライブで21時からゲーム配信をすることにした。


狭いが4人でダイさんとなかのの部屋で4人集合。

スイッチで遊ぶ俺たちのライブ配信をした。


俺たちの配信をみる人は今も昔もほとんど今日のオフ会参加者なので今回のライブ配信のコメントも、はたはたさん、まあぼぉさん、りょーくん、青木さん、くまさんだった。


皆定期的にコメントを残してくれていて先刻の食事のこともあってコメント欄は中々いつも以上に盛り上がっていた。


----------------ーー



22:13 まあぼぉ 今日は中々盛り上がってるねw


22:14 RYOGAMES 楽しそうでいいなぁ


22:15 クレイジーくま ほんとそれな


22:15 はたはた ぢょーさんいい感じですぅ


22:16 青木 気合い入れろ中野w


さらに盛り上がり、、、


「せっかくだから皆で少し集まってトランプでもしようかw」


ダイさんが配信で提案する


「じゃあ23時くらいにラウンジ借りてやろうか」

俺がそう提案する」


22:50 RYOGAMES いく!!


りょーくんが即答


22:52 まあぼぉ いいなぁー


22:53 クレイジーくま いくいく!


22:53 青木 俺は日課の筋トレしてから行くわ


22:54 はたはた じゃあ私も笑


「じゃあみんなまた後程合流で!」


オフ会参加者全員の確認が取れたところでダイさんは配信を止め俺たちは4人でラウンジへ向かった


23時になり青木さんと、くまさん以外は集まった。


そのままくまさんを待っていたのだが15分して青木さんが先に来た


「なかのとじょー、くまさんを少し呼んできてくれないか?」


さすがに様子がおかしいと思い俺はなかのとじょーに頼む


「了解です!」


「わかりました~」


二人がくまさんを呼びに向かい数分して戻ってきた。


「部屋のカギは施錠されていて、声をかけても部屋から反応がありませんでした、、、」


なかのがいう。


俺はゲームだったら完全に殺されてる展開だなーと口には出さないが心に思った。


さすがに言ったら怒られそうだ。


「何かあったら心配だし、オーナーさんに合鍵で開けてもらおうか?」

俺は無難な提案をしてみる。


「そうするしかないか、、寝てるだけならいいんだけど」


俺はオーナーを探したのだが見つからず、仕方なく勝手に合鍵を借りることにした。


我天メンバー4人でくまさんの部屋に向かう



「「「「くまさーん!!」」」」


くまさんの部屋に到着して呼びかけても反応はやはり無し。

「あけるぞー!!」


鍵を開けて部屋に入る。


部屋を開けた瞬間。


えぐい鉄の匂いが鼻をついた。


「え。。。これは。。。。」


「まじかよ、、、、」


「な、なんだよぉこれは!!」


「冗談が、現実になってしまったな、、」


机の上にはノートパソコンが置いてあり


ベッドの上には赤い鮮血がほとばしり血染めになった


くまさんの死体があった。


----------------ーーー

AM0:00

警察を呼んでもらおうとオーナーを探したのだが見つからずやむなく俺がWi-Fiを使い警察を呼んだ。


しかし外は吹雪いていることもあり到着は明日の朝ごろになるようだ、


つまり俺たちは殺人犯が潜むここで一晩を明かさなくてはいけないことになった。


「大変なことになってしまいましたね、、、」

兄貴分のダイさんが黙り込んでいる皆にむけて声をかける


「こ、こわいですぅ、、、、」

はたはたさんは泣いている。


「俺は頭で考えるのは苦手だから、、コビくん、なんか考えはないかな?」


ダイさんがいきなり俺に割と無茶な振りをしてきた。


「え!?あぁ、はい。正直言って今のこの状況、くまさんは誰かに殺されたと考えて間違いないですね。刃物で首をパックリ切ったんだと思います、凶器らしきものはベッドの上にありました。そして外は吹雪でおそらくロッジから出ることは不可能、つまり殺人犯はこのロッジの中にいる誰かということになると思います」


「「「「「「「...」」」」」」」


皆が凍り付く


殺人犯がいるであろうこのロッジで一晩を明かさねばいけないということだからだ。


「俺たちにできることは大人しく警察が来ることを待つことと言いたいところではあるけど、現在の時間はまだ0時過ぎ、警察は6時過ぎに来るだろうと。正直今個人で行動するのは危険だと皆考えればわかると思う」


静まり返っている。


完全にこの空間は俺が支配していた。


「犯人を見つけ出すべきだ!!!」


りょーくんが言い出した。


面白くなってきた。


「皆はりょーくんの案にどう思う?」


「おれはりょーくんの意見に賛成だ!!!」

りょーくんの意見に賛成したなはダイさんだ。


「うーん、しろうとが口出すのはちょっと、どうかなぁっておれはおもいますねぇ」

じょーは反対意見を


「人狼ゲームをやりこんだ俺たちならやれますよw」

暗い皆を明るくしようと、笑ってなかのが軽口いう。


「俺も賛成だ、万が一の時は俺がみんなを守ってやるよーw」

一番体格のいい青木さんも頼もしい


はたはたさんは泣いていて黙り込んでおり、まあぼぉさんは、無言ではあったが落ち着いているようだった。


「俺も警察が来るまですることはないから犯人の目星はつけるのはありだと思う」

俺も意見を述べる。


「一応多数決も取れたわけだし、状況を整理しようか。殺されたのはくまさん、部屋は密室、鍵はオーナーの合鍵の他、個人に与えらえれた一つしかない。くまさんは我天のライブ配信の最後22:53に書き込みをしたのが最後行方が分からなくなっている。俺たちは青木さんを除き23時にラウンジに集合していた。青木さんは23:15頃ラウンジにて合流。心配していた俺たちはオーナー見つからなかった為、合鍵を勝手に借り我天メンバー4人でくまさんの部屋を確認し部屋の惨状を目撃した」

俺はそう述べた。


「うーんそうですね。となるとあやしいのは遅れてきた青木さん、あとは合鍵を持っていて未だ行方が分からなくなっているオーナーですかねぇ。我天メンバーの4人はライブ配信をしていましたし、配信終了後もラウンジに行くまではずっと一緒にいましたし、リスナーのみなさんも終了後すぐにラウンジにきましたしね」

じょーが俺に続き意見を述べた。


「な!?俺は殺しなんかやってねぇ!!!信じてくれぇ!!」


「「「「「「「・・・・・」」」」」」」

確かに青木さんは他のメンバーと比べれば自由行動ができる時間は多かった印象はある、、、だけど。


「俺は青木さんにも犯行は不可能に近いと思っているよ。俺たちが見たくまさんの部屋の惨状を見た限りでは配信終了後すぐにくまさんを殺害したとしても大量の返り血を浴びてもおかしくないそれを洗い流してラウンジに合流するのはあんな短時間では無理だと思う、だとすれば可能性の一つとしてオーナーが今もこのロッジに潜伏してる可能性は十分あり得るな」


「うん俺も確かにコビさんの言う通りだと思うなぁ!青木さんはそんなことするような人には感じられないし。オーナーが怪しいと思う今も実際今も姿を現していないわけだしここを隅々まで調べたほうが言いと思う」


「信じてくれてありがとうなかの!」


なかのも青木さんをかばった。


「よっしじゃあ二人一組に分かれてオーナーを探そう!」

ダイさんが明るく言う


「ダイさんと青木さんが男連中の中では頼りになりそうだから女性に組ませたほうが良いと思うけど、組み分けはどうしようか」


「なら私が青木さんと組ませてもらってもいいですか頼りになりそうなので」


「あ、ああwわかった!」

まあぼぉさんが自分からグレーゾーンにいる青木さんと組むことを進言してきた


ずっと泣きじゃくっている、はたはたさんに気を使っているのだろうか


「じゃあ俺は、はたはたさんと組ませてもらうね。はたはたさん大丈夫?」


「…はい」

ダイさんの声掛けに薄く反応をした。


まあ女の子だったらそういう反応でもおかしくないよな。


「じゃあじぶんは若者コンビでりょーくんとでどうですかねぇ?」


「うん俺もじょーでいいよー」


じょーとりょー君の組が決まった


「じゃあ俺はコビさんとですねw」


「ああ宜しく頼むわー」


正直中野と組めたのは気が楽だった。



「じゃあ30分後にまたラウンジで合流しようか」


「みんないろいろあってシャワーもあびれてないですし、探す前にシャワーあびる時間ほしくないですかーぁ?」


「うん確かにねーこの組み分けでお互い済ませておいたほうが良いかも!一時間後01:00でいいかな?」


じょーの発言にダイさんが同意する


「合鍵は俺がしっかり管理するから!」

ダイさんはそう言い皆もそれに頷いた。


正直俺は今の危険な状況でシャワー浴びるのは理解できないんだがまあ女性もいるし仕方ないか。

ちなみにシャワーは各部屋についているので二人で見張りあわなければいけないからリスクは高い。


「じゃあ解散!!」

ダイさんの号令で皆ペアごとに散らばっていった。


「なかのはシャワー浴びる?俺はあびなくていいかなって思うんだけど」


「俺もさすがにあびなくても大丈夫っすねーw解決してから落ち着いて浴びたいっすw」


なかのも俺と同じ考えのようだ


「俺たちもすぐには探索せずにほかのペアに合わせて行動するか」


「ええそうしましょうw」


「なかのは率直にいって犯人は誰だと思ってるんだ?」


「俺はまあ第一候補はアリバイが見えない、このロッジのオーナーが一番怪しいですねw次に怪しいのは正直いってコビさんですねwコビさんならこういう風に状況をかき回すのゲームだったら得意でしたしw」

なかのはそう笑いながら言った


「...まあ確かに人狼とかだったらそうかもしれないけど流石にリアルじゃやらんわー、そもそもその予想なら俺とペア組むのヤバくないか?」


笑いながら言っているなかののねじは少し飛んでいるのだろうか


だけど今のこの非日常的な展開に何とも言えない高揚感に似たようなものを俺も感じざるを得なかった


人のことも言えないなと軽く自嘲した。



「やだなぁーw冗談ですよw」


「まあ気にしないでおくわー」


20分ほど会話を重ね俺たちはペンション内の探索を開始する。


といってもそこまでの広さもなく個人の部屋には入ることはできないので調べれる場所は自ずと限られてくる。


探索の最中ラウンジにてダイさんと、はたはたさんが座って待機していた


「ごめんねーはたはたさんの体調悪そうであんま無理させれないから俺たちのペアはここで待機してるよ」


「それが良さそうですねダイさんははたはたさんをお願いします」


「俺とコビさんに任せてくださいw」


「オーナーの個人部屋を確認したいので鍵をお借りします」


「わかった」

俺となかのはダイさんと会話を交わし合鍵を受け取った後、合鍵を使用してオーナーの個人部屋に入った。

俺たちの個人部屋より少し広いくらいのその部屋に入った時また鼻を衝く異臭を感じた。

食事をしていたのだろうか、テーブルの上には食べかけの食事とデザートがあった。



「なかの...何か嫌な予感がしないか?」


「予感だけじゃなくて嫌な匂いもしますよ」


俺たちは部屋の奥に進み浴室を確認したそこには赤く染まった湯船に沈むオーナーの姿だった。


自殺なのだろうか、、、、


「ちょっと皆を呼んできます!!皆!!!大変だ!!!」


すぐさま、なかのは大声で皆に呼びかける。


まず最初に凄い勢いでたどり着いたのはりょーくんだった。


「何があったんですか!?」

息を切らしながら全速力で来たようだ。

「オーナーが死体でみつかった...」


「え!?」

驚くりょーくん。


「あれ?りょーくん、じょーは??」

なかのがりょーくんに聞いた。


「じょーさんはお風呂ですよ。お風呂長いんでおいていっちゃいました」

りょーくんが軽い口調で言う


「いやいやいや!!!!じょーを一人にしちゃダメっしょ危ないよぉ!?」

なかのがすかさずりょーくんに言う



今度はゆっくりダイさんが現れた。

はたはたさんは傍にいるようだが部屋には入ってきていない。


「何か見つかったんか??」


「オーナーが死んでいます」

簡潔に俺はダイさんに伝える。


やはりここは危険だな。


「まだ予定の時間ではないですが緊急事態です。ロビーに集ま「うわあああぁああああああぁあああ!!!!」


突如大声が聞こえた。


「あの声はじょーだ急ぐぞ!!!」

皆でじょーの声が聞こえてきた部屋に走って向かった


部屋の一室のドアが開いておりシャワーの音が聞こえ漏れている。

入ってみるとそこには


ベッドの上には頭から血を流し倒れているまあぼぉさん。


その奥の浴室を見ながら腰を抜かしているじょーの姿があった。


浴室ではまたもや惨劇が起きていた


ずっとシャワーが流れっぱなしになっており浴室全体が真っ赤に染まっている


そこには全裸でぐったりと倒れこみ手にナイフを持った青木さんの姿があった。


「これは一体...じょー何があったんだ!?」


放心状態になっているじょーは、わなわな震えながら言葉を紡ぐ


「き、きゅうにすごい音がきこえて、風呂場から出たらりょーくんもいなくておそろしくなって、部屋のそとにでたら、こ、この部屋のドアがあいてたんです。中を見てみるとまあぼぉさんが頭から血を流して倒れているのが見えてびっくりしたんですけど、シャワーの音が聞こえるから青木さんかと思って声をかけたんですけど反応がなくてドアをあけたら、、、」


「なるほど...青木さんはもう駄目だろうがまあぼぉさんの傷はどうだ?なかの見てやってくれ」


「うーん、そうですねぇ呼びかけてみているんですが意識は失ってしまっているみたいです。ただ脈も安定してますし、出血自体はそこまで多くないので命に別状はないかと、でも俺素人だからだんげんできないす」


「ありがとうなかの」


この短時間で被害者は4人


そのうち三人は死亡している


このそれほど大きくないロッジの中オフ会メンバーに気づかれずに外部から殺人鬼が入り込むなんて100%ありえない。


犯人は十中八九この中にいる。


犯人のこの殺害の手際の良さ


このままだと夜明けまでに皆殺しにされることは想像に難くないだろう。


殺人鬼が潜むこのオフ会、一つだけ分かったことがある。


犯人の動機だ。





今のこの状況に恐怖を抱いている者がほとんどであると思う。




だが全員ではない。



普段味わうことができないこの非日常に高揚感を抱いている者、楽しんでいる者もいるのだろう。





それが今回の殺人鬼の殺人動機なのだ。




なぜそんなことがわかるのか?





それは、この俺もその非日常を楽しんでいる、その一人なんだと気づいてしまったからだ。



恐怖で逃げ出したいという気持ちよりもこの犯人を暴きたいその気持ちが強い。


現在の時刻はAM01:15


タイムリミットは5時間を切った。




警察が来るまでに俺はこの殺人ゲームの犯人を人狼を暴いて見せる。





さぁ、勝負だ。















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