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小説大賞下読み経験者メモリアの評価基準と、これまでと、そしてこれから。

作者: メモリア

ツイッター上でWEB小説の評価をし、それを画像に纏めて公開する活動を行っているメモリアという個人についてのお話です。

 ――まず、私がツイッター上でWEB小説の評価活動を始めた理由。


 私の中で最も上位の理由としてはお金の為でした。


 包み隠さず言ってしまえば、本業としているものの収入が安定しない為、副業としても何か稼げるものが欲しいと思った結果、WEB小説作者をターゲットとした評価というのはビジネス的に考えると穴場ではないかと考えたわけです。そして自分の生活が楽になって尚且つ好きなWEB小説の質が向上するのであればこんなにも良いことは無いんじゃないかと思いました。



 ――なぜWEB小説の評価役に目を付けたのか。


 私自身に小説大賞の下読み経験があったという事と、やはり好きなことだからです。好きなことを仕事にできれば良い。という人は多いですが、実際に動いている人はあまりいないように思っており、現状が私にとっては動くいい機会だと感じたために動き始めて、実際にツイッターのアカウントを作成して約3週間で300人近いフォロワーに恵まれました。やったぜ。


 ――活動場所がツイッターである理由。


 1から何かを始めて、多くの人に見てもらおうとしたときに、


 #RTした人の小説を読みに行く


 というハッシュタグにフォロワーが数十人程度の人が募集しても数十人の応募があったのを見て、ここが最適だな。と感じたからです。あと、活動を始めたときには私のように画像に纏めて詳しく評価をしている人が見当たらなかったので需要があると思いました。


 ――現状、この活動をどう思っているのか。


 客観的に見たら、活動を開始してまだ3週間程度なのに沢山の人に応援してもらえて、欲しいものリストを公開したらそちらでも物という形で応援が送られてきてより実感できて、やっていける可能性は高いなと、実際に私の立場になったら恐らく多くの人が思うでしょう。


 主観的に見たら、人生でこんなにも多くの人から必要とされることって今までなくて、正直色々な贈り物を貰うよりもそっちが嬉しくて、生きていて楽しいです。この活動を始めて本当に良かったと思っています。私は、3週間前にこの活動を始めようと決心して実際に動いた私を全力で褒めたいですね、さすが私!!自分最高!!


 そういえば、この活動をして最高に楽しいときというのがあって、それはランキングに上がらない、しかし質の高い作品に出会った時です。


 ランキングに上がらない原因は現在のニーズに合った書き方をしていなかったり、ジャンル的にそもそも不人気のジャンルだったりするのですが、そういうジャンルを書いている人って本当にそのジャンルが好きで書いていることが多いのでニッチなジャンルを選んでいたり、ニーズに合っていない書き方をしている人の小説がすごく面白い割合が高いように思えます。私はこういった作品をもっと多くの人に知ってもらうために、ランキングとは別に“私”という存在を通して沢山の人に良い作品を知ってもらえるようになれればいいなと思っています。


 ――そんなことどうでもいいから評価基準を教えて。


 はい。最も重要視しているのはストレスなく読める文章か。という事です。これはどれだけストーリーが優れていようがキャラクターが魅力的だろうが文章が読み手に取って至極読み難い書き方をしているものであればそれは最後まで読まれずに適切な評価を受けられないから、という理由があります。


 実際の小説大賞の下読みではどんな文章も最後まで読まないといけないという決まりがあることは過去に誰かが漏らしたようでネットで検索をすれば出てきますね。しかし実際問題、最後まで読まれようと、読むのが苦痛である作品を選考通過させることはほぼほぼありません。※担当作品の(ことごと)くが読むのが苦痛の作品だったなんて稀な事態になればあるかもしれませんが。


 個人的にはそういった作品を落とすために小説大賞で1~2次審査が設けられていると思っています。なので、最も重要視しているのは 読める文章であるかどうか。 です。ここができていれば小説大賞の1~2次審査を抜けられるという訳ではありませんが、これができていなければかなりの高確率で落ちます。


 小説大賞を狙っている方は是非、初めは読みやすい文章を書けるようになることを意識してください。面白い文章、特徴的な文章というのは読みやすい文章を書けるようになってからでないと独りよがりな文章になりがちです。



 ここからは私が実際に書いている評価シートの項目別にどういった点に注意しながら実際に評価を下しているのか書いていこうと思います。




 ――キャラクター造形力


 どれだけキャラクターが魅力的で、生きているか。ですね。魅力的な設定のキャラクターでも会話が不自然でストーリーのために動かされているキャラクターと感じれば評価は下がります。逆に平凡な設定のキャラクターでも生きていると感じればそこそこの評価を得られますし、魅力的で最高に生き生きとしていれば評価はうなぎのぼりですね。後は作品の世界観とそのキャラクターがどれだけマッチしてくるかの問題になってきます。


 また、セリフの自然さというのは文章力が関わってくるので評価が文章力と連動しやすいという特徴もあります。あとは設定段階の作りこみも影響してきます。


 ――印象度


 どれだけ印象に残ったか、覚えやすかったかという感じですね。これが高い作品というのは、例えば登場人物紹介がなくとも自然と登場人物の名前が出てきたらどんなキャラクターだったのかを思い出したり、これまでの出来事がどんなものがあったのかを思い出しやすいです。見せ場の書き方が上手かったりすると評価が高くなりやすいですね。


 こちらも文章力の評価と連動しやすいです。


 ――共感度


 キャラクターへの感情移入のしやすさです。これは主人公にも言えますし、魅力的なサブキャラクターにも言えます。心理描写をいかにうまく描けているか、キャラクターの設定をいかに掘り下げて作れているかなどで感情移入のしやすさに影響が出てきます。最近読んだ小説だと主人公にあえて名前を与えずに共感を促す方法を取っている方がいらっしゃってなるほどなと納得させられました。


 上記の通り、キャラクター造形力や文章力と評価が連動しやすい傾向にあります。


 ――文章力


 はじめの方にも触れましたが、読めるかどうかでまずB評価に達するかどうかが決まります。


 読めはするが少し直したほうがいい部分が目立つなと思えばB-読めると思えばB比喩表現などを使って平均よりも場面の想像がしやすいように工夫された文章が書かれていると思えばB+それ以上は純粋な質で評価が決まる領域になってきます。


 その人にしか書けない印象的な文面なのにもかかわらずつい読まされてしまう文章を書けるだとか、感情に訴えかけるのに特に優れている、とかですね。


 誤字脱字衍字(えんじ)が増えれば評価は当然下がっていきます。


 文章力に関しては他の評価項目に影響を与えることはあっても影響を受けることはありません。


 ――構成力


 起承転結がしっかりとしているか、小説大賞応募作とかであればきちんと文字数制限に収まっているか。


 きちんと話として成立しているのかという事ですね。起承転結がなくただ文字数が増えていくだけの小説だとかであれば評価は下がりますし、序盤から中盤に伏線を張りつつ終盤になるにつれてそれが回収されていく……なんてことをすれば上がったりします。


 ――設定力


 話を実際に書き始める前の段階でいかに設定が作りこまれているのか、また、それを活かせているかどうか。プロットなんてなくてもかける人はいますので、あくまでどれだけ作者様の中で設定が練られていてそれを話が進む中で発揮できているのかという感じです。


 例えば登場人物の設定を作った時に容姿と性格の設定だけ作るのではなく、その登場人物がどういうものが好きで、どういう口調で、今までにどういう人生を歩んできたか、というような掘り下げができているのかですね。


 その他にも、例えば通常は見ないようなユニークな設定ができているか。とかですね。読まれやすい異世界転生ものを選ぶのはアリです。ただ、そこに新たな自分だけのプラスとなるオリジナル要素をプラスできていればそれは設定力の評価に繋がります。


 キャラクター造形力に影響を与えます。


 ――独創力


 オリジナリティ。作者様だけの武器を持っているかですね。すごく大事。


 設定力と評価が連動しやすいです。


 ――総合評価


 以上の評価項目をすべて加味したうえで現在どの位置に位置するのかを私の独断と偏見で決めた評価です。


 A-=以上書籍化していても違和感がない

 B+=以上おすすめ

 B~=一定水準に達していて普通に読める 

 B-~C-=発展途上 

 という目安で評価をつけさせていただいております。


 と、いう具合で評価をさせていただいています。


 また、良い点や気になった点などを書く際に気を付けていること。


 可能な限り客観的に書こうとしています。


 まぁ、完全に客観視することは私も人間であるために不可能ではあるのですが、自分の好みの作品だからと評価を甘くしないよう、またその逆もしかり。というようには意識しています。


 ――作者様が不快になる“だけ”の文章は書かない。


 誰でもC評価をつけられれば相手に悪気が無いとわかっていても不快にはなります。そして、それは避けられません。それを気遣って私がC評価を出さないなんてことをした日には評価の意味がなくなります。


 ならばどうするのか、というと、どこがいけないと思ったのか、それを指摘しある程度の改善の方向性を提示し、良くなる可能性を見出すことです。そうすることで、作者様も指摘を受け入れやすくなり頑張ろうという気持ちになりやすいからです。


 ――こうした方が良いと“断言”をしない。


 あくまで私個人の意見であるため、作者様にそれを強制することをしたくないというのと同時に、作者様自身が考えることをやめて欲しくないからですね。私がすべての指摘事項に対し、断言して、それを作者様が受け入れてしまった場合、それは果たして作者様の作品なのか、私の作品なのか?なんてことになってしまうのを避ける意味合いもあります。


 ――嘘は書かない。


 いくら作者を気遣っての嘘であっても私は評価としては絶対に書きません。嘘を一切書かないことが信用に繋がり、褒められた箇所により自信がつき、指摘された箇所は本当に直したほうが良いところなのだと作者様が認識してくれる可能性が上がるからです。



 評価基準に関してはこんなところです。評価基準を知りたかった方はここまででブラウザバックをしていただいて構いません。お読みいただきありがとうございました。




 私のこれからに興味があるという奇特な方はどうぞこれからもよろしくお願いいたします。




 私の現在の目標は、


 ・この活動が楽しいので、できれば本業をこちらに移したい。

 ・WEB小説のランキングとは別の小説の探し方の確立。埋もれている名作を紹介し、それをもっと多くの人に知ってもらい、もっときちんと評価されてほしい。

 ・WEB小説全体の質を少しでもいいから上げたい。


 以上3点が今ぱっと思いついたことです。あまり多すぎてもごちゃごちゃしてしまうのでこの辺りで。


 3番目のものは結果としてあとからついてくるので置いておいて、1番目と2番目を実現するために今後どういう風に動こうと考えているか、をお話ししましょう。


 今現在、1番目と2番目の目標実現を目指すうえで障害になっていることを明確にすると、金銭を支払ってまで評価を受けようと思う人数の少なさと私の情報拡散の範囲、ツイッターのフォロワーが作者様という区分にとどまっており、読者層に広く認知されておらず、2番目の目標の実現が難しい。


 といった感じですね。それを解決するために、こうやって文章にして読者層にも読んでもらいやすいように投稿しつつ、今後は出来ればサイトを作りそちらで広告収入を目指すことによって作者様からお金を取らずにより高い質の評価シートの提供ができるようになればなと思っております。




 最後に。


 え、感想を書いてツイッター上にアップするだけで欲しいものリストで色々もらえるの?俺もやる!って思った方、いいぞ、もっとやって!


 そういう方が増えれば増えるほど作者様はより多くの意見を取り入れられるようになります。その結果私の3つ目の目標であるWEB小説全体の質の向上が促進されるわけですね。


 Q.評価基準全部さらけ出してそんなこと言って大丈夫なの?


 A.私の収入が減るという意味では大丈夫ではありませんが、3つ目の目標を達成するために近道になるのであれば、これが原因で私の活動が上手くいかなくてもそれはそれでいいかな、と思っています。とはいえ、私も評価の質で負けるつもりはありませんのでそこは競い合っていきましょう。



 という感じです。最後まで見てくれた方、ありがとうございました。もしよろしければツイッタ―のフォロー等 よろしくお願いします。――メモリア@MEMORIA_yomu



 




 

念のため、これは商業用の広告、宣伝又は勧誘を目的として書いたものではありません。

ただ、私という存在はこういう風に考えているよ。というだけの内容です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] すらすらと読み進めることができました。エッセイであっても、小説であっても読みやすいというのが大切だと理解出来ました。 メモリア様のお仕事に対する真摯な姿勢を知ることできました。 拝読して良…
[良い点] シンプルに素晴らしいと思いました。
[一言] ああああ、黒歴史が蘇るぅ 懺悔させてください、そして自己満足で謝らせてください。 昔賞に応募したことがありますが、そのときの作品がいわゆる序章だけで終わってる話だったんですよね。 なんでそ…
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