33 皿屋敷
愛莉さんが前を歩く。
次は私だよって主張するように。
開けた場所…
4つの井戸がある。
その中央に愛莉さんが立つ。
「出てきなっ!
次の敵だろっ!
ギッタギタにしてやっから!」
愛莉さんが吼える。
柄の長い金色の金槌を頭の上で廻す。
そう、愛莉さんは進化する武器の使い手…
名づけて「魔神の鉄槌」を操る…
この武器は進化するっていうより生きてるって感じ…
ある程度進化したら話までし始めるっていう代物…
いつも愛莉さんの人使い…ううん…物使いの荒さに不満を持っている…
その時!!!
一つの井戸から、何かが!!
白い女の人…・
そう、番町更屋敷だったかな???
あの、お皿を数える幽霊。
白い装束に、
頭に三角の布をつけてる…
いかにも幽霊って感じの…
いきなり皿を投げつける…
フリスビーのように愛莉さんの方へ…
すごいスピードで飛ぶお皿…
愛莉さんは片手で鉄槌を振って叩き落す…
お皿は割れて地面に…
「一枚足りない…」
幽霊は悲しそうに言う…
今、思いっきり投げたじゃん…・
愛莉さんは幽霊の方へ飛ぶ…・
でも、幽霊は井戸の中に消えてしまう…・
そして、愛莉さんの背後の井戸から現れて…
またお皿を投げる…
さっきよりすばやく…・
ギリギリでよける愛莉さん…・
愛莉さんがそっちに向き直って鉄槌を振る…
でも空振り…・
すぐに愛莉さんの背後の井戸に現れて、
皿を投げる…
避ける愛莉さん…
でもギリギリ…
愛莉さんの身体を掠る皿…
服に切れ目が入る…
特殊繊維の服なのに…
あのお皿も普通の皿じゃない…
愛莉さんの反応も早い、
でも、幽霊はすぐに井戸の中に、
そして、お皿による攻撃…
みんなの見守る中
愛莉さんと幽霊のもぐらたたきが
続いた。