表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第3部 暴走魔獣シュミレーター
81/344

20 小次郎

 7階でエレベーターのドアが開く。

 8階にはいけないみたい。

 2人はそこでエレベーターを降りる。


 その前に近づく男。

 ロンゲで長身の男。

 色白でかなりのイケメンだ。

 背中に長い剣を差している。


「おや、エレベーターでござるか?

 これは裏をかかれたでござる…」

 確かに普通使わねぇけど…

 使えねぇようにしとくだろっ!!

 普通っ!!!


「拙者は小次郎でござる。

 一度戦いに敗れて死んだ身でござるが、

 空知殿のからくりにて再び生をうけたのでござる。

 特にご婦人方には恨みはないのでござるが。

 空知殿のご恩に報いるため、勝負するでござる」

 イケメンなんだけど…

 この不自然なござる言葉が×かも…

 ござるの後にニンニンとかつけたくなるの私だけかなぁ。

 とにかく超イライラするっ。


 希美が構える…

 麻衣さんが後ろに下がる…

 

 希美が行くことに決まりみたい。


「一人ずつでござるか?

 拙者は2人一緒でもいいんでござるが…」

 いままでの間の抜けたような目が厳しくなる。


「いいよ。

 希美だけで…

 わたしたちはLOVE☆WITCHESなんだから、

 卑怯なことはできない。

 1対1で戦うわ」


 希美は大剣を構え前に出る。

  

 小次郎も刀を抜く。

 すらりと長い白刃…

 かつて物干し竿と言われた刀だ…


 希美の剣も負けず劣らずの大剣だ。

 しかし、小次郎の刀と違って刃が広い剣…

 それと、かなりの重さがある。

 騎馬の脚を折るための剣だって聞いたことがある。


「大道寺流でござるか。

 しかし、その剣は戦場の剣。

 時代遅れでござる。」

 いきなり剣を払う希美。

 それを軽く飛び上がってかわす。

 希美は小次郎を睨みつける。


「剣の極意は速きにあり!」

 小次郎が白刃を一閃。

 何が起きたのかわかんないくらい速さ。


 でも、希美は後ろに下がって避けている。

 なんかぎりぎりだったのか。

 希美の腕に小さな真新しい傷。


「腕を斬るだけにしようと思ったんでござるが…」

 残念そうに言う。


「手加減して勝てる相手じゃないよ。

 希美はねっ」

 麻衣さんが言う。

 だめじゃん。

 挑発しちゃ。


 また、前にダッシュする希美。

 大剣を振り回す。

 だめだよ。

 頭の上が隙だらけになるから。

 独楽を止めるには軸を止めればいい。


 空中に飛び上がった小次郎が切りかかる。

 今度は希美の頭をめがけて…

 殺る気だ…

 でも、希美も剣を振り回しながら紙一重で避ける。

「秘剣ツバメ返し」

 希美が避けたはずの刃がいきなり方向を変えて、戻ってくる。

 そう、普通、剣撃は一度避けたら終り。

 でも、小次郎の剣は違う…

 一度避けても、方向を変えてすぐに襲ってくる…

 それも音速の速さで…

「もらったでござる」

 小次郎の剣は希美の首のあたりを横からなぎ払った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ