表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第3部 暴走魔獣シュミレーター
73/344

12 翼竜

 遠くの空から黒いものが近づいてくる。


 鳥???

 違う…

 もっと大きなもの…

 ゆっくりと翼を上下に動かしながら…

 とがった嘴・・・

 近づいてくるに従ってその巨大さがわかる…

 図鑑でみた翼竜プテラノドン…

 それにそっくりの姿だった。


 いきなり空間にドクター空知が現れる。

 その傍らに降り立つ翼竜…

 すごい風圧が睦美さんを襲う…

 髪の毛が舞い上がり、服がはためく…

 前を向いてられないで横を向く睦美さん…

「さて、今度はさっきのようにいきませんよ」

 作り笑いをする空知。

「睦美さんでしたっけ?

 あなたもご存知でしょう。

 自分の弱点を…」


「わかんないなぁ。

 魔女に弱点なんてないんだけど…」

 睦美さんは空知を睨みつける。


 その睦美さんを翼竜の嘴が襲う。

 さっきの恐竜の緩慢な動きではない。

 素早く転がってよける睦美さん。


「さて、ワンダーランドはどうしたんです?」


 でも睦美さんはロッドを振り上げない。

 どうして???


「あなたの技は人間の精神に作用するもの。

 あくまで、魔獣使いやウィザードがいないと意味がありません。

 確かに、睦美さんは高い身体能力をお持ちだ。

 しかし、特別な技なしに空を飛ぶ竜を倒せるわけがありません」


 睦美さんは、黙ったまま空知を睨みつける。


 そうなの???

 ドクター空知の言うとおりなの????

 そういえば、睦美さんがシュミレーターでトレーニングしてるの見たことないし。

 みんな一緒に戦うときは最強すぎだけど…

 一人だけじゃどうしようもないじゃん。


 でも、睦美さん、自分から出て行ったし、

 なんか策があるのかも…


 次々に繰り出される翼竜の攻撃をかわすだけ…

 睦美さんの手には短いロッドしかない…

 どう考えても魔獣の核は壊せない。


「そろそろ、降参しますか?」

 空知が余裕たっぷりに言う。


 何も言わず空知をにらみつけるだけの睦美さん。

 空知の言うことって本当なの???


 また翼竜のくちばしが睦美さんを襲う。

 その時を狙って、飛び上がり目を狙って蹴りを入れる。

 でもそんな攻撃は通じない。

 はじかれるだけ…

 睦美さんの小さな身体が地面を転がる。

 でも受身をとってすぐに立ち上がる。


「無理ですよ。

 そんな攻撃。

 ハハハハハハ…」

 空知の高らかな笑いが空に響いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ