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17 春香VSハマヌーン

 春香の怒涛の攻撃が始まる。攻防一体の武器が、マントの男を切り裂く。

 マントの男の動きは普通じゃないスピード。

 致命症は受けずに、かわし続ける。

 でも、春香が押しているのは確か。いままで無傷だった、マントがボロボロになっていく。

 男はマントを脱ぎ捨てる。

 現れる男の正体。それは、白い顔と赤の隈取をした小柄な男の姿。


「わたしはハマヌーン。猿の闘神だ。

 こっちも本気を出させてもらおう」

 男は両手に短い剣を持つ。いままでは素手だったんだけど、ついに武器を出す。


 両手の剣を操り、宝具を弾き返す。

 でも、強いと言っても魔獣使い。ただの人間に覚醒したビーナスをなんとかできるわけない。

 刃物ではなく、光輪となったビーナスと互角に戦っている。


「ビーナス。なんで、ただの剣に弾かれてるのよ。

 まだ、本気だしてないんじゃないの?」

「まあ、最後の力はだしてないけどね。手を抜いてるわけじゃないわ。

 聞くんだけど。こいつ本当に人間なの?」

「たぶん…あの猿の魔獣を操ってるし…」

「そうだね。魔獣が魔獣を操るなんてありえないよね」


 ビーナスはより激しく輝く。

「たのんだよ。ビーナス」

 春香は2本になった光輪を投げる。その光輪が4本になる。

 相手の刀は2本。防げるわけがない。

 ビーナスの攻撃は二回。行きと帰りで攻撃する。そして、意思を持って動くから、簡単にはよけられない。

 意思を持った武器は、普通の武器とは別もの。

 特に投げる武器には、その効力はとんでもない力となる。


「いくら武術の達人でも、ビーナスの本気は防げるかしら?」

 2本の光輪は、剣でうけとめられる。

 2本はよける。投げる武器はよけられやすい、そして投げる者のコントロールも定まりにくい。

 でも、この武器は意思をもっている。

 避けた円月輪は再び男を襲う。

 受け止めた円月輪はその場でとどまっている。

 男も今度は避けるわけにはいかない。

 これで、終わり…

 そう思った瞬間…

 ハマヌーンはその場から影も形もなく消え去っていた。


 どこに???

 周りには隠れるところなんてない。

 それに…魔獣使いをたおしたなら、魔獣も消えているはずなのに…

 猿は筋斗雲に乗って飛んでいる。


 どうして???

 こいつらの力って一体???


 必死で考えるわたしに向かって、猿は空中から棒を振り回して向かってくるのがわかった。



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