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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第8部 北の魔女ミイナ
264/344

33 沙織vsミイナ(1)

 栞は、自陣に戻ってきて沙織さんとタッチする。


 完全勝利まで、あと一人。

 でも、残っているのは白の巫女。

 LOVE★WITCHESのヒーリング担当、刑部沙織。

 戦闘にはあまり出たことはない。

 BLACK★WITCHESの愛梨先輩とかじゃだめなの?


 でも、きゅっと唇を結んで前にゆっくり歩く沙織先輩。

 ストレートの銀髪が左右に揺れる。


 それに対して、前に出るのは…

 カーリーならいいけど、あのリーダーの魔女はやばすぎる。


 でも、向こうもあと1人負けたら終わり。


 予想どおり、前に出るのは、リーダーのミイナ。

 

「最後の一人ね。

 あなた名前は?」

「刑部沙織」

「なかなかの気をもってるわね。

 まあ、わたしにはかなわないけど」

「……」

 余裕の魔女の王を、沙織先輩が睨む。


「わたしはミイナ。

 北で序列7位の魔女。

 っていっても、今だけだけど、すぐに一位になるわ」

「無理…」

「えっ?何を言ったの?聞こえなかったわ」

「無理…あなたじゃ」

「へえ、わかったようなこというじゃん。

 おまえに北の何がわかる」

 ミイナに怒りの色が現れる。

「こんな、平和そうなところでぬくぬくとして、北はね。

 殺るか殺られるかの世界なんだよ。

 枕を高くして寝られるなんて日はないの」

「わかる…」


 いままでの余裕の表情が崩れるミイナ。

 沙織さんの表情は変わらない。

 心理戦では沙織さんの勝ち。

 でも、実力は相手のほうが上。


 ミイナがまず仕掛ける。

 手刀を沙織先輩に振り下ろす。

 速い。魔眼だけでない、ミイナの実力がわかる。

 ギリギリで避ける沙織先輩の髪がひと房持っていかれる。

 鋭いナイフのような攻撃。刃物のような拳だ。

 それだけでなく、連続して攻撃してくる。

 みたこともないような拳法。

 間合いのとりかたが難しい。

 その攻撃についていってる沙織先輩。

 こっちの動きも普通の体裁きじゃない。

 軽く曲げた指が相手を裂こうと繰り出される。

 沙織さんが戦闘するのは、あんまりないけど、美那子先輩たちは戦闘しないんじゃなくて、戦闘させないって言ってる。

 あまりに強すぎて相手を壊してしまうからってことらしい。

 今の戦いをみればそれも理解できる。

 最強の敵を相手に一歩も引かない。

 2人の攻撃を中心に嵐のような風が巻き起こる。

 それくらい激しい戦い。

 両者の戦いは互角。決着はつきそうにない。


「なかなかやるわね」

「あなたもね」

「ひさしぶりに本気で戦えたわ。東都の魔女にも骨のあるのがいるのね。

 でも、それもこれで終わり」

「わたしもなまってた身体がほぐれた」

 2人は距離をとって拳を交えるのをやめる。


 どちらかと言えば、ミイナの方がボロボロになっている。

 こうやって見ると沙織さんのほうが押しているのかも…


 2人は息を整え、次の攻撃へと備えた。 

 


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