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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第8部 北の魔女ミイナ
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32 栞vsリディア(2)

 リディアが栞に近づく。


 それに気づいて栞は立ち上がり、距離をとる。

 足が少しふらついている。


 やっぱ、この副官は強すぎる。


 でも、栞はいつもどおりの栞スマイルを浮かべている。

 少し、首をかしげてリディアを見る。

 あいかわらず何を考えてるかわからない。


 そのまま、天を指差す。

 空から龍が舞い降りてくる。


 リディアは表情を変えない。


 龍がリディアに襲いかかる。

 でも、微動だにしない。

 幻の龍はリディアを擦りぬける。


「まやかしですよね?

 こんなのには引っかからないです」

 涼しげに笑う。


「うん」

 栞は無邪気に微笑む。

「じゃあ、そろそろ本気でいくね。片目のおねえちゃん」


 急にスピードを上げてリディアのもとに飛び込む栞。

 いきなり蹴りを繰り出す。

 でも、いままでの戦いからそれは当たらないことはわかっている。


 えっ。その蹴りはリディアを捉える。


 そして、そのまま懐にはいってリディアを投げる。

 相手の力を利用した投げ、それにリディアは簡単に舞い上がる。


 さっきまでの彼女じゃ、ありえない体たらくだ。


「どうして?」


「おねえちゃん。心を読んでるんだね。

 仙術ではさとりっていう術。

 破るのは簡単…」


「どうしてわかったんですか?」


「ビデオでみたよ。

 美那子先輩のボールが当たりそうになったの」

 そういえば、イレギュラーバウンドのボールが当たりそうになってた。


「で、どうして破るのは簡単なんですか?」


「うん、何も考えなかったらいいんだもん」

 にっこりと笑う栞。

 たぶん、こいつは普通に何も考えていない。

 この危機的状況もわかってないのかもしれない。


「でも、わたしにはこれがあります」

 手の平を前に差し出す。

 発勁の構え。

 手の平を身体に当てられたら終わり。


「それも簡単だよ」

 栞は、またあどけない微笑みを浮かべて、リディアの懐に飛び込む。

 リディアは栞の胸に手の平を当てる。

 

 ……何も…

 起こらない…


「ねっ」


「どうして?」


「気の流れを読んだの。

 仙術の基本だよ」


 でも、リディアの攻撃範囲だ。

 リディアは栞をつかもうとする。


「おねえちゃん。

 さとりの術はなかなかだけど、気をつかうのはまだまだだね」

 栞はリディアの身体に手の平を当てる。

 そして、リディアの身体はすごい勢いで吹き飛んだ。



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