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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第8部 北の魔女ミイナ
261/344

30 優菜vsメディア(2)

「わたしのゴーレムは岩。

 氷なんて脆いものでは倒せないよ」

 メディアは、ゴーレムの後ろで腕を組んで立つ。


 優菜は左右に動き、その死角を探ろうとする。


「アイススピア!」

 今度は剣ではなく、長い槍を出現させる。

 ナイフでは、あの巨大な敵には対処できない。

 優菜は最大の飛び道具を用意する。


 指で天をさし、ゴーレムに向かって腕を振る。

 発射される氷の槍。

 それは、ゴーレムの中心を逸れて、腕の付け根に当たり砕ける。

 さっきのナイフとは違って、その威力でゴーレムの腕が吹っ飛ぶ。


 やった!

 そう思ったのも束の間。

 みるみるうちに腕が再生していく。

 道路の砕かれた瓦礫。材料はいくらでもある。


 飛び道具は効かない。

 そう判断した優菜は、ゴーレムの元に駆け込む。

 ゴーレムは腕を振る。巨体のわりには速い。

 優菜をつかもうとする。

 優菜はそれを飛び上がって避ける。

 わたしたちの同期の中でも天才的な身のこなし。

 わたしや春香や運動バカの胡桃にも引けをとらない。

 

 すれ違いざま、優菜は手の平をその腕に当てる。

「フローズン・ワールド!」

 触れた相手を凍らせてしまう必殺技。


 しかし、ゴーレムに変化はない…


「残念!石は凍らないよ」

 首を左右に振りながら、余裕のポーズを決めるメディア。


 これで、優菜の打つ手はなくなった。

 フローズン・ワールドの協力版『絶対零度』もたぶん効かない。


 ゴーレムの腕が、また優菜を襲う。

 逃げるしかない。そして、ゴーレムを躱して、メディアを攻撃。

 それしか方法はない。


 でも、そんなに簡単にはいかない。

 このゴーレム…強い。魔獣って言うにはあまりにも強すぎる。

 

 何度もゴーレムの攻撃を避ける優菜。

 優菜の動きに疲れが見え始める。だんだん躱し方が間一髪になる。

 さっきのフォース使いに加えて、激しい攻撃を避けているんだから…

 捕まるのは時間の問題。


 なんとか逃げる優菜。

 でも、こんな状況でも目は死んでいない。どんな状況でも絶対にあきらめない!これがLOVE★WITCHESだ。

 

「わたしの力ってゴーレムだけだと思う?」

 メディアが意味深につぶやく。

「そろそろ、終わらせるよ。もう十分に絶望を味わっただろうからね。

 しょせん、東都のぬるい魔女じゃ。ここまでだよ。ミイナ様の足元にも及ばない。

 むしろ、前の2人は頑張ったとおもうよ。あんたもね。でも、ジ・エンド。

 ご愁傷様。ハハハ」

 

 飛んでゴーレムの腕を交わす。

 優菜は、腕の過ぎ去った後に着地する。

 着地した地面が変化する。地面から腕のようなものが伸びて、優菜の足を掴む。

 転倒する優菜。

 その優菜を踏みつけようと、ゴーレムの足が振り下ろされた。

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