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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第8部 北の魔女ミイナ
255/344

24 最後の砦

 魔獣は再び歩き出す。

 東都の中心に向かって…

 壊れた戦車を前に、軍部も警察もお手上げ。中央と連絡を取るが、有効な指令は届かない。

 都市化された組織の弱み。誰かが責任をとって物を言うことはない。

 高度に力の均衡ばかり気にした合議体はこのようなテロには、無策だ。

 たぶん、東都では会議に次ぐ会議になっているんだろう。

 

 そんなことは、北の魔女には関係ない。

 この東都を侵略し、自分の領土とするだけ。


 その前に戦場に似つかわしくないピンクのワゴン車が止まる。

 ドアが開いて、降りてくる少女たち。

 その先頭には、卑弥香社長がいる。

 魔女たちを刺激したくない軍部や警察がそれを止めに入る。

 卑弥香社長に付き従う安城さんが、それを止める。

 もう、LOVE★WITCHESしか、こいつらを止められない。

 社長の後ろをLOVE★WITCHESの5人が続く。

 

 リーダーは全員石になったけど、残ったメンバーも実力者ぞろいだ。

 一癖も二癖もある魔女の軍団。


 それだけでなく、遅れて到着した黒のワゴン。

 そこからは大和さんを筆頭としたDEEP@BLUE。

 黄色のワゴンからは、愛梨さんを筆頭にBLACK@WITCHES。

 東都の危機に最強の味方たちも駆けつける。

 

 これが、東都の最後の砦というように魔獣の前に立ちふさがる。


 その姿をみとめた北の魔女たちが魔獣からひらりと舞い降りる。


「まだ、魔女がいるの?さっきので分かりましたよね。

 おとなしく、ミイナ様の傘下に入りなさい。

 悪いようにはしませんよ」

 眼帯の副官が丁重に卑弥香社長に話しかける。


「あなたたちこそ、帰りなさい。

 ここはLOVE★WITCHESが守ってるの。

 あなたたちに東都の平和は乱させない」

 はっきりと通る声で社長は告げる。


「それより、沙耶香をこんなにしやがって、早く戻せよ!

 ぶっ飛ばして、戻し方を聞いてやろうか!」

 大和が吠える。本気で切れてるモードだ。


「社長、ぶっ飛ばしちゃおうよ。いろいろ考えるの面倒だし」

 ハンマーを振り回す愛梨さん。


 そんな2人を社長が制止する。


「これはLOVE★WITCHESの問題。

 LOVE★WITCHESが片をつけるわ」

「ふうん、何度やっても同じだと思うけどね」

 ミイナがつまらなそうに言う。

「たいした自信ね。

 それじゃあ、1対1の試合なんてどう?

 乱戦なんて街を壊すだけだし。

 もし、5人がひとりでも負けたらLOVE★WITCHESはあなたたちの傘下に入るわ」

 卑弥香社長はとんでもないことを言い出す。

 でも、なんか考えがあるんだと思う。


「いいわ。それで」

「ミイナ様…」

 リディアが止めようとする。

 でも、すかさず卑弥香さんが口を挟む。

「じゃあ、決定ね」

 相手に有無を言わさず、くるっと背を向ける。

 それを合図に魔女たちの死闘は始まった。


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