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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第8部 北の魔女ミイナ
249/344

18 ミイナの力

 あとは沙耶香先輩だけ…

 でも、裏のリーダーとか言われてるだけあって、

 一番頼りになる先輩だ。

 いつも、沈着冷静で、わたしたちの背後にいるって感じで。

 この人が控えてるから、わたしたちは思いっきり行ける。

 そう思えてしまう。


「あと、ひとりですね」

「ええ、そうみたいね」

「もう、わかりましたか。あなたもなかなかの実力者みたいですから…

 無駄な戦いはしないでおきましょう」

「フフ、そうもいかないの。これだけ仲間をボコボコにされたらね」

「愚かな…」

「先読みの力だったっけ?

 美那子がその正体を教えてくれたよ」

「それで?」

「わたしには通用しないってこと」

 沙耶香先輩がムチを取り出す。

 それは柄だけのもの…

 でも、そこから黒い鞭が伸びる。

 ブラックホールウィップ…闇の力をムチのように操る。

 LOVE★WITCHESの女王は伊達じゃない。

「あたらないわ。あなたの技」

「そうかしら」

 軽くムチをふる沙耶香先輩。


 その何気ない一撃が、リディアの頬を掠る。

 一筋の赤い線がその頬に付く。

 驚いたように、沙耶香先輩を見るリディア。


「読めない?」

 黙り込むリディア。

「そんなわけないです。見えないなんて…」

「魔女は騙すのが本職よ…そんな先読みの目を騙すなんて簡単…」

「噓です。そんなの…」

「そう思ってればいいわ」

 沙耶香先輩の表情は読み取れない。

 バラエティでは、カリスママジシャンと対決しても簡単にタネを見破ってしまう。

 マジック番組には呼ばれなくなっている。

 

「リディア、わたしも戦わせてよ。

 退屈だよぉ」

 2人の対決にミイナとかいうリーダーが割り込む。

 沙耶香先輩を目の前にしてもひるまない。


「あなたがリーダー?」

「そうよ。どちらかといえば、さっきのよりあなたのほうが強そう」

「どうかしら?」

 妖しく笑う沙耶香先輩。敵に対して底を見せない。

 まあ、この人の底なんてあるのかどうかわからない。

 相手も同様。

 底の見えないのは一緒。幼女の姿だけど、リーダーとしてのオーラをまとっている。


 穏やかにしゃべっているように見えるけど、もう戦いは始まっている。


「戦いを楽しみたいところだけど、そうもいかないの。

 東都を支配して、北とケンカしないとなの」

「そんなに簡単にいかないわ」

「そうね。あなたみたいのが居るんならね。

 でも、わたしの魔眼には関係ないの。

 あなた、わたしの部下にならない?

 リディアと並んで、いい右腕になると思うけど…」

「お断りよ」

「じゃあ仕方ないね。残念だけど、倒させてもらうよ」

「そう…でも、わたしの後ろを見て」

 沙耶香先輩の後ろには、美那子先輩、麻衣先輩、睦美先輩が立っている。

 満身創痍だけど、目の光は失っていない。


「本当に仕方ないわ…残念ね。リディア」

「そうですね。これだけの戦力があれば…」

「あなたたち、北の魔女の敵として認めてあげる。

 だから…」

 魔女ミイナの目が光る。

「おとなしく、石になりなさい!

 石の目!(メデューサ・アイ)」

 強烈な光が、4人のユニットリーダーを包み込む。

 光が弱まった時、そこには4つの石像が残された。


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