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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第8部 北の魔女ミイナ
246/344

15 刃根麻衣VSリディア

「あんたたちが北の魔女なの?」

 挑戦的な顔で美那子さんが言う。

「あなたたちが東都の魔女ね。さっきの子たちとどういう関係ですか?部下ですか?」

 副官の眼帯、リディアが静かに言う。

「わたしたちはチームだよ。だれが上とかないんだよ。

 そして、あいつらはかわいい後輩」

「あの程度と同列ですか?東都の魔女もたいしたことがないですね。

 北では一瞬で潰されますよ」

「ふうん。試してみる?

 わたしはLOVE★WITCHESのリーダー。

 桜沢美那子」

「わたしは、チームバジリスクの副官、リディア。

 そして、こちらが北の魔女序列7位のミイナ様です」


「じゃあ、始めようか」

 美那子さんが拳を構える。

「はい、ではわたしたちは2人で。

 みんな手をださないように」

「全員で来ていいぜ」

「それはこちらのセリフです」


 美那子先輩の手にはオレンジ色光の玉。

 それを軽くバウンドさせる。

 光の玉を投げるんじゃない。ゴールにブチ込むようにぶつける。

 その玉の破壊力はハンパない。

 これが美那子先輩の力。


「私が行きますよ」

 剣豪麻衣先輩が前に出る。


「本当に全員で来ていいですよ」

 憐れむような視線を先輩たちに向けるリディア。

 それは、単なる強がりでなく、きちんと計算されたような態度。


 麻衣先輩が上段に木刀を構える。

 隙のない構え。そして、そのまま集中する。

 普通の敵なら、これだけで動けなくなる。

 どこから、攻撃してもやられるのが目に見えてるからだ。

 麻衣先輩に死角はない。

 目を閉じて気配を身体全体で感じる。

 夢想の構え。麻衣先輩は戦いの極意は「無」だって言う。

 自分の気配を殺し、相手の気配に集中する。

 たいしたことはないって麻衣さんは言っているけど、まさに極意。


 相手は腕を組んで、攻撃の気配も見せない。

 静かな戦いは始まっている。


 不意に麻衣さんが剣を一閃する。

 目にも止まらない技。

 ただ麻衣先輩は静止しているだけにしか見えない。


 リディアはゆっくりと横に移動する。


 麻衣さんは今度は連撃を試みる。

 

 でも、それはリディアのゆっくりとした動きに全て躱される。


 超絶的なスピードを持つ敵は今までもあった。

 でも、そんな動きではない。

 あくまで、普通のスピードで動く。

 そして、目にもとまらない剣撃をすべてよけてしまう。

 それも余裕の表情で。


 何、この人。


「当たらないですよ。それくらいじゃ」

 ゆっくりと麻衣さんに近づく。

 そして、手の平を突き出して麻衣先輩に当てる。


 そのとたん麻衣先輩の身体は打ち出されるように後ろに吹っ飛んだ。



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