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12 警備

 今度は、会社社長の警備。

 なんかインサイダー取引とかの容疑がかけられているらしい。

 ぜんぜんわかんないけど…

 テレビでものらりくらりとかわす姿が流されている。

 決定的な証拠がないので、逮捕できないみたい。

 

 もう、警察はわたしたちを当てにしないということだったけど。

 その社長の希望でわたしたちを護衛につけることになったとのことだ。


 それも、メンバーの指名までしたらしい。

 うちら、キャバクラじゃねえよ。

 LOVE★WITCHESとしては名誉挽回のチャンス。

 むかつくけど、受けないわけにはいかない。


 わたしと優菜と麻衣先輩。

 LOVE★WITCHES最強を誇る麻衣先輩がいることが、このメンバーを受け入れた理由。

 そうでなければ、こっちもメンバーの変更を交渉するつもりだった。


 わたしは二回目。

 もう、負けるわけにはいかない。


 でも、またメイド服。

 もう、相手にうちらのメンが割れてんだから普通でいいじゃん。

 

 警察の警備も、ものものしくなる。

 向こうも名誉挽回は同じ。

 それにしたって、この前はわたしたちに責任を押し付けたんだけどね。


「まあ、じゃまにならないようにしといてくれ」

 警察の偉い人みたいな人に麻衣さんが言われている。

 警察も特殊部隊を投入したみたい。

 能力者で構成された部隊。

 この前の私たちの失態を見て構成されたらしい。

 麻衣さんが言うには、その前から準備をしていたということだ。

 でも、警察がこの部隊を持つことに反対する勢力もある。

 軍部もそう、能力者の部隊を用意しているみたい。

 唯一認められている、LOVE★WITCHES。

 その失敗が彼らに特殊部隊を使うことを正当化させた。


 今回の警備は警察との勝負だったりもする。


「今日はよろしくね。

 LOVE★WITCHESが来てくれるなんて。

 狙われるのもわるくないな。

 ハッハッハッ」

 その会社社長が現れる。

「特にお気に入りの3人を呼んでもらったんだよ。

 オシメンっていうんだったかな」

 上機嫌の社長。

 派手な黄色いスーツに赤いふちのめがね。

 売れないコメディアンにしかみえない。

 わたしたちは自己紹介をする。

「DVDは全部買ってるよ。

 僕の押しメンは麻衣ちゃんだったんだけどね。

 美月ちゃんと優菜ちゃんも入ってきて、迷っちゃうよね」

 何が???

 でも、顔には笑顔。

 たぶん、みんな同じ気持ち。

「では、わたしたちが守りますので、あまり動き回らないでくださいね」

 麻衣先輩は仕事モードだ。

 わりと天然に見えるけど、やっぱわたしたちの誇るLOVE★WITCHESのリーダーの一人だ。

 

 まわりは私服の刑事が固めている。

 女の人も多く、たぶん特殊部隊だ。

 私たちより先に敵を倒そう感いっぱいの鋭い目つきをしている。


 でも、この前対峙してわかったけど、敵は半端ない能力者だ。

 やっぱうちらクラスじゃないと相手にならないと思う。

 本当は協力しなきゃならないのに、縄張り意識がじゃまをする。

 これが、組織なんだ。

 まあ、うちらには関係ないんだけどね。

 バトルなんてなくてもアイドルの仕事もあるんだし…


 そのピリピリした空気を劈くように、広い会議室の後ろのドアで火の手があがった。


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