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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第5部 忍びの里のLOVE★WITCHES
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16 闇の使い手、宇宙 

「やばい。動ける?美月っ」

「うぅん、無理っ。春香はなんとかならない?」

「片手でも動いたらね。油断しちゃったね」

「こんな力って思わなかったから、仕方ないよ」

 何もできないわたしたち。

 そして、宇宙がこっちに歩いてくる。

 

 こうなったら、最終手段か。

 あんまり使いたくないんだけど、訳のわからない力には、訳のわかんない力。

 あれしかない。


「ギブする?

 もうどうにもならないよ。

 所詮、真奈美の後輩なんてこんなもんだよ。

 真奈美も一度もわたしに勝ったことないんだよ。

 へたれの後輩はへたれってことだね」

 怒りに震える春香。

 なんとか片手だけでも闇の中から抜こうとする。

 やっぱやるかぁ。

 どうなるかわからないけど。


「真奈美先輩はへたれじゃないよ。

 あんたなんか秒殺だよ」

「ふぅん、でもさっきもぜんぜん抵抗しなかったよ。

 最初からおとなしくってさ。

 びびってたんじゃないの?

 わたしに勝てないってわかっているから」

 そういえば、さっきもおとなしく宇宙たちについて行った、

 本当にそうなの?

 あの、LOVE★WITCHESで愛莉さんと並ぶくらい乱暴者の真奈美さんが。


 闇がわたしたちを締め付ける。

 もう、やばい。

 どうする?

 やっぱルシフェルでも出して…

 言うこときくかどうかわかんないけど…

 紫の球がわたしの近くに飛んでくる。


「待ちな。宇宙」

 その時、わたしたちの前に割り込む人影。

 もしかして…

 真奈美先輩…

 振り返って微笑む。

「おまえら、何やってんだよ。

 この程度の敵に」

「先輩。ごめん。

 油断しちゃって…」

 春香が答える。

「まあ、こんな反則的な能力。想像できないか。

 まあ、見てな」

 ゆっくりと宇宙の方に歩いていく。


「何、寝言言ってるの?

 わたしに勝ったことないくせにさ。

 それにあなたの能力の秘密…知ってるんだよ。

 さっきまで、おとなしかったくせにさ。

 かなわないって思ってんだろ?」

「別に…

 わたしはただ頭領に挨拶したかっただけ…

 ひさしぶりだからさぁ」

「やるの?」

「あんまり気が進まないけどね」

「じゃあ、ひさしぶりに格の違いをみせてやるよ」


「いくよっ。

 真奈美の能力は、身体が透けるわけじゃないんだったよね。

 光を操るだけ。

 だから、思ったところと違うところに実体がある。

 それもそんな遠くないところに」

 宇宙が闇を繰り出す。

 そしてその闇が真奈美さんを包み込んだ。

 



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