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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第4部 BLACK★WITCHES
158/344

55 本当のリーダー

 強い力が四肢を引っ張る。

 それだけじゃない、髪の毛の鞭がわたしを打つ。

 もう、ダメかも…・

 身体をひきちぎられそうな力。

 手首に食い込む髪…

 髪の鞭に打たれるたびに悲鳴が漏れる。

 こいつドSかも…


「いくよっ。青龍」

 リングサイドの沙耶香さんが立ち上がる。

「ああ…」

 青龍さんも。

 BLACK★WITCHESのリングサイドに歩いていく。

 リングサイドの小さな女の子の前に沙耶香さんが立ち止まる。

「ひさしぶりだね」

 さっき、すぐにギブした南條里佳とかいう子…

 通り名は増幅する悪意…

 どういうこと???


 小さな子は挑戦的に沙耶香さんをにらむ。

 さっきまでのオドオドとした態度はない。

「研修所にいたよね。そして、最強の影とか言われてた・・

 本当のリーダーはあなたなんでしょ?」

「ハハハ…ばれちゃった」

 意地悪そうに微笑む。

「そう…元LOVE★WITCHESの研究生。

 でも、わたしみたいな地味な技は影にしかなれない。

 味方の力を上げるなんてね。

 でも、見た目が派手なだけの技よりも私の方が上よ。

 ダンスだって歌だって一生懸命練習したのに。

 他の子に勝てない。

 だから、あんたたちを倒してやろうと思ったの。

 わたしの方がずっとLOVE★WITCHESにふさわしいって」

 挑戦的に目を細める。

「ふぅん…」

 沙耶香さんは、腰に手を当てて見下ろす。

「かわいそうな子だねっ」

 哀れみの目で里佳を見下ろす。

「前にね。わたしのユニットに打診があったの。

 新しいメンバーの話。

 ちょうど、前の子がやめた後だったし、わたしらについていけなくてさ。

 戦わない子だけど、超戦力になるって。

 OK出したんだけど、その前に研究生をやめったってさ。

 楽しみにしてたんだけどさ」

「えっ?」

 里佳の目が大きく見開かれる。

「まあ、どうでもいいんだけど。

 美月の邪魔はやめてくれる」

「だめだよ。

 もう少しなんだから…

 もうちょっとでLOVE★WITCHESを倒せるのわたしの力で…」

「リング外から力を貸すのは反則だろ」

「でも、わかんないでしょ?」

「そういうこと」

「やめないよ。LOVE★WITCHESはもう終わりだよ」

「じゃあ、こっちも力を貸させてもらうよ。

 青龍っ…」

 青龍さんが前に出る。

「わたしを倒すの?」

「うぅん、あなたの力を消すだけ…

 青龍の力はあなたと正反対。

 まわりのパワーを無効にするの。

 彼がここにいる限り、普通の戦いとなるの。

 勝てる?それでも…」

 里佳はうなだれる…

「キリコは無理だね…

 でも、春香は本物だよ。

 それから…

 わたしと同じ研究生出身。

 LOVE★WITCHESと海崎美月を恨んでる」

「ふぅん、そうは見えないけどね…」

 沙耶香さんは腕組みして春香の方を見た。


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