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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第4部 BLACK★WITCHES
156/344

53 3人目

 後ろに勢いよくふっとぶ紫苑。

 格闘はLOVE★WITCHESでも弱いほうのわたしでも、これくらいはできる。

 紫苑は戦意喪失って感じで立ち上がってこない。

 ゴングが鳴らされる。

 WINNER!!海崎美月の名前が画面を踊る。

 

 2人抜き。これでちょうど半分。

 やっぱり、後に行くほど強いのが出てくる。

 あとはあの髪の毛おばけと春香。

 春香は黙々とアップを続けている。

 わたしの戦いが始まってからずっと。

 絶対に負けない…春香のプロ根性だ。

 才能だってわたしより上なのに、人以上の努力をする。


 立ち上がりモデルのように歩いてリングに上がる髪の毛女。

 胸元の大きく開いた黒のドレス…

 腰までの黒髪が左右に揺れる。

 戦う格好ではない。

 でも、こいつの実力と残虐性は昨日の控え室で目の当たりにしている。

 希美を軽くあしらい、壁に叩きつけようとしたこと。

 美那子先輩の怪我もこいつのせい…

 とりあえず、全力でぶつかるしかない。


「赤コーナー、LOVE★WITCHES~大将~海崎美月~」

 わたしは隙を見せないように、剣神ゼノンを構える。

 とりあえず、髪は剣で切る。

 これしかない。


「青コーナー~BLACK★WITCHES~副将~鬼女の黒髪~八津手~キリコ~」

 髪がふわっと持ち上がる。

 裕也が近づいて、リングのチェックをする。

 この人たちの力って制御リングがなければどれだけなんだろう。

 まるで、リングをつけていても関係ないみたいな戦いをする。


 とりあえず、開始のゴングまで身体を休める。

 いままでの戦いで相当力を使ってしまっている。

 

 その隙をついて、髪の毛が伸びてくる。

 わたしはそれに気づかない。

 うしろをまわるように、忍びよる髪。


 ゴングが鳴る。

 そのとたん、わたしの剣が弾き飛ばされる。

 えっ????

 後ろからの攻撃。

 髪がわたしの手をはたき、剣を叩き落したんだ。

 

「フフ…大事な髪を切られるのはいやだからね。

 じゃあ、いたぶってやるよ。

 じっくりとね…

 ハハハハハ…」

 高らかに笑うキリコ。

 対抗する唯一の武器を失ったわたし…

 絶望の中でわたしの戦いは始まった。



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