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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第4部 BLACK★WITCHES
151/344

48 光球と魔神

 ゆっくりと歩いてリングに上る。

 ファンからの悲痛な声援。

 まるで、大差で負けているサッカーチームの応援のような。

 大逆転できるかなんてわかんない。

 でも、BLACK★WITCHESとは背負ってるものが違う。

 とりあえず、目の前の魔神使い…

 栞をいたぶったやつ…

 怒り…でも頭は冷めている…

 冷静な怒りってとこか…

 不思議な感覚…

 こんなやつらに負ける気はしない…

 

「LOVE★WITCHES~大将~レインボーマジシャン~海崎~美月~」

 私の名前がコールされる…

 少し微笑んでファンに挨拶する。

「対するはBLACK★WITCHES~BLACK★WITCHES~

 中堅~魔神使い~

 禁門~柊~」

 

 裕也は表情を変えずにわたしの手首の三連リングをチェックする。


 魔神ガウディを背後に控え腕組みをする柊。

 私を舐めたおしたような目で、見る。

 こんな巨大な魔神を倒せるなんて思わない。

 わたしが出せるのは子供や猫だけ…

 それも3連リング付きじゃ…召喚できるかどうかわからない。

 とりあえず、光球だけで戦うしかない。

 相手のセコンドの髪の毛女ともう一人も勝利を確信した目。

 春香は、一人ウォーミングアップをする。

 その春香を制止する長い髪の女。

 おまえまで回らないよって…

 春香はわかんないよってわたしを意味ありげに見る。


 そんな中ゴングがなる。

 わたしは、ロッドを振り上げる。

 ロッドを右から左に動かすとロッドの動きにあわせて7色の光球が順に現れる。


 腕組みをして余裕の魔王。

 ピンポン玉くらいの光玉が通じるとは思われない。

 でも、一応。

 目とか弱点があるかも知れないし…

 魔獣のようにコアがあるのかも…


 レインボーシュート…

 次々に光球を叩き込む…

 でも、分厚い胸板に跳ね返されるだけ…

 

 わたしの周りを跳ねるように揺れる紫色の球…

「無駄だにゃぁ…」

 そう、この球はルシフェルという猫に変身することができる。

「でも、他に手はないじゃん。

 わたしの技ってこれだけだし…」

「俺を出せばいいにゃ」

「使いものにならないじゃん。

 昼寝したりするだけでしょ」

「俺を誰だとおもってるにゃ。大魔王ルシフェルだにゃ」

「だから、あの巨大な魔王に猫大魔王が勝てるわけないじゃん」


 わたしを魔神の爪が襲う。

 やばいっ。

 こいつ思ったより速い。

 

「だから、やばいにゃあ」

 わたしと一緒に爪をよける紫の球。


 逃げるだけしかできないわたし。

 含み笑いをしながら腕組みをしてるだけの柊。

 わたしは勝ち目のない戦いを続けるしかなかった。

 


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