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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第4部 BLACK★WITCHES
139/344

36 殴りこみ

 控え室にみんなが集まる。

 そう、今日のミーティング。


「みんな、ご苦労さん」

「お疲れ様です!」

 美那子さんの声に、私たちは答える。


「まぁ、当然といえば当然だけど…。

 明日も完勝だよっ!」

 そうこのメンバーだもん勝って当然。

「はいっ!」

 みんなが合わせた返事をする。


「今日もみんながんばったけど、勝つだけじゃだめ。

 完膚なきまで、叩き潰す。

 うちらにケンカ売った身の程知らずにね」


 その時、突然、ドアが吹っ飛ぶ。

 強く大きな音を立てて…


 みんなそちらを振り向く。


 壊れたドアから入ってくる6人の女たち。

 BLACK★WITCHESだ。

今日出場のメンバーはいない。


 でも、ここに簡単に入ってくるって…

 ここはスタッフに守られてるはずなのに…

 LOVE☆WITCHESの警備スタッフはみんなフォースを持っていて、わたしたちに劣らないくらいの強さを持っている。

 それが簡単にこいつらを侵入させるなんて… 


「きゃはははっ!

 身の程しらずだってさ」

「ウケる!」

 黄色い声で笑う奴ら。


「でも、今日は完全勝利だったでしょ」

 静かに麻衣さんが言う。


「あぁ…あいつらねっ。

 所詮、人数合わせだから」

「2軍…もしくは研修生ってとこ…」


 えーっ!

 今日だって、けっして楽勝じゃなかった。

 ひとつ間違えば、どうなっていたかわからない試合もあった。


「ひとつくらい勝てるとおもったんだけどね。

 ほんとうに使えねえやつらだよ」


 後ろから放り投げるように6人の身体がわたしたちの前に投げ出される。

 みんな満身創痍…

 でも、試合でここまでボロボロになってなかった。

 麻耶りんも…

 わたしは麻耶りんに駆け寄る。

 希美も輝美さんのところへ…

 そして奴らをにらむ。


「あまりにもふがいないから、ちょっとヤキいれてやったけどね」

 また甲高く笑うリーダーらしき長い黒髪の女。

 仲間なのに…

 あんなふうに…

 ボロボロになるまで…

 許せない…


 わたしは立ち上がる…


 その前に希美が奴らに向かう…

 大剣は持ってないけど、小太刀だけで…

 でも、最強の小太刀…

 やっぱお姉さんがこんなにされたから…

 希美の気持ちが痛いほどわかる…


 腕を組んで笑う黒髪の女に突っ込む。


 奴らも希美の強さは今日の試合で知ってるはず…

 でも、緊張感もなく、驚いた風もない…


 希美が奴らのところに近づいた時…

 黒いものが希美に伸びる…

 黒髪…・

 あの髪の長い女から伸びる…

 まるで蛇のように希美に絡みつく…

 そのまま、希美を持ち上げる…

 

「このまま、八つ裂きにしてやろうか?」

 余裕の微笑み…

 たぶん今日のメンバーとは桁の違う強さを感じる。


 でも、このままじゃ…

 わたしが前に出ようとする…


 それを制するように、沙耶香さんがわたしの前に立つ…

 そう、こいつは別格。

 たぶん、沙耶香さんと麻衣さんと睦美さんと同じクラスの魔女…

 そして、そのカードをわたしたちは使い果たした…

 

「それで、用件は?」

 冷静に沙耶香さんが話しかける。


「明日のメンバー表よ。

 せっかく持ってきてあげたのに、通してくれないから…クスッ…

 こんなことになっちゃうんだよ。

 春香っ…」

 希美くらいの背の青いショートヘヤーの女が笑う。

 こいつも沙耶香さんの前でも普通に振舞う。

 たぶん、黒髪の女と同じくらいの実力者。


 春香が沙耶香さんに折りたたんだ紙を渡す。


 その後、わたしを睨みつけて戻る。

 この子のオーラも違う。

 ただでさえ研修所の首席だった春香…

 たぶん、あの時のままの春香じゃない。


「ありがと。

 用は済んだわけね。

 じゃあ、希美は返してくれる」

 すごい迫力で睨み返す沙耶香さん。


「そうねっ。

 じゃあ返すわ」

 髪の長い女は希美を高く振り上げて…

 わたしたちの方に叩きつけるように投げつけた。

 


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