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LOVE★WITCHES (魔女アイドルグループの物語)  作者: PYON
第4部 BLACK★WITCHES
119/344

16 契約者

 胡桃のパンチを背中に受けた麻耶は倒れこむ。


「なぜだ?」

 グローブは麻耶に問いかける。


「わたしがここまで来れたのも、あなたのおかげだもん。

 わたしだけじゃ、ここまでこれなかったもん」


「そうか…

 そういえば、油を塗ったり、

 手入れをしてくれたのはお前だけだったよな」


「うん、わたしにしたら大事なグローブだもん。

 契約者じゃなくてもね」


「わかったよ。

 素質はあるし、おまえと契約するよ。

 宝具、神の見えざる手の所有者はおまえだ」


「うん、ありがとう」


「立てるか?」


「ええ」


「じゃあ、契約第一号の勝利をもぎとろう」


「ここから?

 もう、2人ともボロボロなのに?」


「ああ…

 俺は宝具だぜ」


 クスッと麻耶が笑って立ち上がる。

 

 そして構える。


「俺の言うとおりに動くんだぜ」


「はいっ」


 麻耶が構える。


 そして、胡桃が対峙する。


 今度は慎重に…

 2人ともにらみ合ったまま…


 胡桃の目がレフリーの白虎さんに移る。


 えっ…


 そのままクルッと麻耶に背中を向ける。


 白虎さんが麻耶の前に…

 そして合図を送る。


 ゴングの連打…


 テクニカルノックアウト。

 麻耶は固まったまま動かない。

 立ったまま気絶してる。


 担架が運び込まれて…

 会場は大混乱。


 WINNER 藤崎胡桃!

 叫ぶようなアナウンサーの声。

 モニターには大きな字で現れる。


 リング上…

 麻耶の担架が胡桃とすれ違う瞬間。


「負けちまったな。

 しかし、こいつは強くなるぜ。

 次は絶対負けないからな」

 グローブの声がする。


「ああ…・」

 胡桃が答える。


 たぶん、麻耶が気絶しててもグローブだけで戦えたはず…

 でも、彼はそれをしなかった。

 契約者として麻耶を認めたってこと。


 担架で退場する麻耶を大きな拍手が包み込んだ。


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