40 いざ決戦
「終わった???」
真奈美さんが立ち上がる。
「うん…」
わたしは黒い玉を消す。
黒猫は残念そうにわたしを見上げる。
「猫じゃん」
真奈美さんがルシファーを抱き上げる。
頭を撫でたら、気持ちよさそうに目を閉じる。
普通に猫だ…
わたしたちの前に、またコトコトとトロッコが来る。
とりあえず中央公園まで行かないと…
わたしはトロッコに乗り込む…
今度はベルトとか付いてる…
「わたしはいいよ。
乗り物苦手だし…
自分で降りるよ…」
真奈美さんがニコって笑う…
そう言って
レールに沿って走っていく…
ルシファーを抱いたまま…
ルシファーも異変に気づいて…
腕から降りようとするが、
しっかりつかまれてて逃れられない…
急降下の出口…
そこからジャンプして消える真奈美さん…
乗り物はダメっていうけど…
そっちの方がよけいに怖いんじゃ…
自由落下の速度で落ちていく…
時々、壁を蹴って速度を落とすっていうより加速してる感じ…
暴れるルシファー…
「ギャァァァァァ」
猫の断末魔の叫びだけが残った。
でも、
猫だろっ…
お前っ…
わたしの方のトロッコも動き出し…
スリル満点の落下が始まった。