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第19話 星暦1211年8月24日(2)

ラストスパート二日目です。

そしてほかの状況を書いているため、エヴァン君たちの復讐シーン以外それほど勢いがありません、走ってはいますが。

それでは、どうぞ。


 星暦1211年8月24日(2)




 王都の一角では、アトラスの操る人形兵器達と冒険者『四色勇(フォースエレメンツ)』ガイストが率いる『救済の剣』のパーティが戦闘をしていた。


 五十八対四という圧倒的戦力差のある戦いを強いられて、ガイスト達は苦戦を余儀なくさせられていて、人形兵器の一体も倒すことができないでいたのだ。


 ガイスト達が倒せたのは、四対一で他の人形兵器達からの妨害がなかったおかげである。


 戦力比十四対一という絶望的差では、人形兵器達の攻撃を凌ぐので精一杯だったのだ。


 近距離、中距離、遠距離と部隊を分けている人形兵器達の連携は一糸乱れぬもので、人間と違い疲労を感じないので間接部に以上が出ない限り常に十全な攻撃行動を続けていて、ガイスト達四人は次第に反撃すら出来ない状況に押され始めていたのだ。


 近距離型の人形兵器は何十年と修行した剣士を相手にしていると錯覚するほどの力量を持っていて、その全てが一糸乱れぬ連撃となってガイスト達を畳み掛けようとした。


 中距離型の人形兵器は巨大な斧槍(ハルバート)でガイスト達に斬りかかり、突き崩そうとし、どの攻撃も必殺の威力を籠められていて、確実にガイスト達を殺そうという明確な命令の元、体躯に見合わない俊敏さを以って追い詰めようとしていた。


 遠距離型の人形兵器は弓ではなく特殊な機工を備え付けたクロスボウを装備していて、連射する事を可能としていた。


 これにより屋根から一度に百を超える矢が味方ごと放たれ、ガイストは矢を跳ね除ける為に何度も矢除けの魔法を使って魔力を消費していたのだ。


 あくまでも遠距離方は仕留めるというよりは行動を阻害する為の妨害に専念しているようで、それでも隙あらば間違いなく心臓を、頭蓋を撃ち抜くだけの射撃精度を見せ付けられていた。


「この程度か冒険者、これなら部隊の一部を再度他の抵抗するザコ達に差し向けても構わないな」


 ガイスト達の戦力をアトラスは冷静に分析しそう呟くと、ガイストがその言葉に気付き、迫り来る人形兵器の一撃を弾き飛ばした。


「なっ、させないっ!!」

「貴様如き冒険者が私に指図するなっ!!

 第二(セカンド)第四(フォース)第六戦列(シックスクラン)はこの場から離脱、抵抗活動をする者達を徹底的に狩りつくせっ!!」

「「「了解」」」」


 二十八体の人形兵器がその場から離れていくと、三体一組(スリーマンセル)となって王都に散開していく。


 ガイスト達は追おうとするが、行く手を阻むように何十にも重なって妨害して、とても追おうにも壁となった人形兵器に有効打を与えられないでいる。


 ガイスト達のパーティー構成は前衛のガイストとシルフィという女剣士の二人組で相手を畳み掛けるような連携を得意としているのだろう。


 二人とはいえ、人形兵器の猛攻の殆どをこの二人が防ぎ捌きかわして何とか機会(チャンス)を見出そうとしていたのだが、最適な行動を何の疲労もなく行動する人形兵器に欠点が見つけ出せていないでいた。


 中衛に位置するベルフェリートは威力こそ低いものの火属性の魔法で人形兵器に牽制を行い、前衛の二人が支えている前線に何とか大穴を開けて突破しようとしていたが、二人の合間を縫うかのように矢がベルフェリートを狙い、詠唱の妨害をしていたのである。


 後衛で控えているアルファはひたすら戦局を維持、または覆そうと付与魔法で前衛、中衛の物理・魔法攻撃力、防御力を高め、傷ついた仲間の回復に専念していた。


 しかし、付与魔法といってもアルファの使えるのは身体能力を高めるような魔法しか使えず、よくて周囲の戦局を観察し、前衛、駐英の三人に人形兵器がどこから仕掛けてきているという声を掛ける事しか出来ないでいたのだ。


「ちくしょう、数が違いすぎて突破が出来ない!!」

「まだよガイスト、私達はまだ戦える!!」

「わたくし達の力は、まだ…まだ、こんなものじゃありませんの!!」

「わたしたちは…まけない」


 なおも折れない『救済の剣』の四人は抵抗を続け、小さな希望を捨てないでいる姿にアトラスは危険(・・)だと判断し、包囲を固めている人形兵器に再度命令を下す。


第一(ファースト)第三(サード)第五戦列(フィフスクラン)よ、その四人を確実に仕留めろ!!」

「くそっ、あのやろうっ!!」


 戦線を辛うじて維持する事しか出来ず、ガイスト達の命運もこの王都で尽きようとしていたのだが、ガイスト達を囲んでいる人形兵器達の一角が吹き飛ばされた。


「【少佐】殿!!」

「周囲を警戒し防御結界、急げ!!」

「「「「はっ!!」」」」


 アトラスの護衛を務めている四人は全員が【下士官】クラスで戦闘能力等まだまだアトラスの盾になれる程の能力も持っていない。


【下士官】クラス全員に防御結界用の魔道具を渡しており、四人はそれを使って四重からなる結界陣を展開させた。


索敵機(レーダー)に反応がないだと…有り得ない、魔法による探知以上の精度を持つ私の索敵機が―――」

「―――やはり貴方でしたか、【人形遣い】」


 炎上する王都の中で、場違いにも涼やかな声がガイスト達の下にも聞こえ、思わずそちらを向いてしまう。


 人形兵器も包囲を崩した方向を警戒し、脅威レベルの下降したガイスト達など見向きもせずにその声の主を無機質な瞳で見つめた。


 人形兵器の視線の先をアトラスも睨み付ける。


 馴染みの、何度も聞いた事のある声の主であったからだ。


「…教会の【星典(せいてん)騎士団】か。

 しかもこの声…あんの馬鹿(エヴァン)め、こんな特記戦力の報告を怠るなど、職務放棄にも程があるぞ!!」


 忌々しげにエヴァンの事を罵倒するアトラスだったが、煙から出てきた人物を見て『やはりか』と呟いて舌打ちした。


 そこにいたのは―――、


「そういう貴方は【夜明けの軍団(レギオン)】ですね?

 相変わらず|火遊び(戦争)が好きなんですね、いつまでこんな事を続けるのです?」


 修道女(シスター)が佇んでおり、涼やかを通り越して冷淡な声でアトラスに尋ねる。


 そしてエヴァンやアトラスが所属している【夜明けの軍団(レギオン)】の事も知りえており、今尚アトラスが最大限警戒しているこの修道女―――、


「―――カンナ・アルヴィオン、最高位の騎士め…」


 この王都にある星神教会に所属していたカンナ・アルヴィオンがいた。




 ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ 




 王宮周辺を破壊を撒き散らしながら、エヴァンとアニマはアルヴィンとベルンハルトを相手取っていた。


「くっ、どうして攻撃が当たらないっ!?」

「なぜ私の魔法が通用しないのだ!?」

「「弱いからだよ(じゃよ)!!」」


 エヴァンは空間圧縮道具鞄(ストレージバック)から新たに爆破装置を数個取り出すと、アルヴィンとベルンハルトに一個ずつ、そして周辺の通路に二個ずつバラ撒くとすぐさま起爆ボタンを押した。


 すでに爆破装置はアルヴィン達の背後にはあったが、エヴァンにとってはどちらでもよかった。


 瞬間、アルヴィン達の背後、周辺の通路から火が吹く。


「な、なんだ一体!?」

「魔力を感じなかった…一体何なのだ、こいつらは!?」

「お前達が死んでも教える訳無いでしょう?」


 アルヴィンとベルンハルトは身体強化の魔法を使って追いつこうとしているが、そもそもエヴァンとアニマは魔法など使っていない。


 純粋(・・)な身体能力のみで、この殺し合いという名の鬼ごっこ(・・・・)を敢行しているのだ。


 すでに王宮の十分の一は廃墟同然にまで破壊し尽くしており、歴史的な芸術品は無残な残骸とかしていた。


「団長、助太刀っ!!」

「魔導師長、援護をしま―――っ!!」

「「ば、ばか、やめっ!?」」


 爆破の音を聞きつけた近衛騎士や宮廷魔導師達が増援に駆けつけると、エヴァンとアニマの目が妖しく光った。


「イエイ、生贄八名様、ごあんなーい!!」

「わし魔法使い担当したいのう、腹が減ったわい」

「んじゃ僕騎士ね」


 正面から剣を抜いて走ってくる近衛騎士をエヴァンはナイフで擦れ違い様に切り裂いていく。


 立ち止まる事無く流れるように一人、また一人と喉を突き、頚動脈を深く切り裂き、眉間を貫いた。


 アニマもエヴァン同様立ち止まる事無く襲いかかると、詠唱途中だった宮廷魔導師の首を素手でもぎ取った。


 右の手刀で心臓を貫き、左の小さな手の平で頭蓋を握り潰す。


 洗練された戦士の動きをするエヴァンと、まるで蛮族のような荒々しい戦い方をするアニマの二人組みは、五秒と経たずに八人を惨殺した。


「あははっ、順調順調絶好調だね、うんうん、気分が乗ってきたよ。

 この調子でドンドン行こう、そうしよう!!」

「…あむ…ははっ、そうじゃな主よ!!

 メシウマタイムは終わらんぞ、はっはー!!」


 アルヴィンとベルンハルトの脳裏に『各個撃破』という言葉が何度も点滅しており、それを何度も目の前でされていながら妨害する事も出来ずただ見るだけだった。


 あの狂気的な発言や殺害方法も、自分達を激昂させる為に異常者の振りをした策だと思った二人は、この先にある最重要地点に辿り着く前にどうにかしなければと、そう思ったのである。


 ―――本能が全力でエヴァン達を忌避して都合の良い事しか信じれなかったのだろう。


 盛大に勘違いしている二人をよそに、真正の異常者二人―――内一匹―――は一向に距離の縮まらない二人を殆ど警戒しないまま、エヴァンとアニマは汗一つ掻かずに疾走していた。


「…アニマ、次どっち?」

「右じゃな、次に左、後は絨毯の色に沿って行けばすぐそこじゃ」

「もうすぐご対面かぁ、他の人達いるかな?」

「おらんじゃろうな、まぁわしは担当が王宮前じゃったからそこで暴れておったからで、普通ならばどこかにある秘密の部屋辺りにでも逃げると思うんじゃがのう」

「あの地図には秘密の部屋無かったし、アニマに任せるから頑張って探してね?」

「ははっ、まかせいっ!!」


 破壊と狂気を撒き散らしていくエヴァンとアニマは後方からくる追跡者との距離を一定に保ちながら、王宮を駆け巡った。





 ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲ ■ ▲





 ルッケンス達は順調に、最小限の戦闘を行って幽閉塔へと向かっていた。


 後方では何度も爆発や破砕音が聞こえてきて、エヴァン達が派手に行動しているのがルッケンス達にも分かるほどである。


 そしてそれから五分とかからずに幽閉塔へと辿り着くと、ルーベン達が辺りを警戒した。


 当然ながらまだ周辺を近衛騎士や宮廷魔導師達が走り回っており、厳戒態勢をしいて侵入者を探し出そうと躍起になっていた。


「ボロい塔に見えるぜ…建物の強度が不安だな…閣下、ここは俺達が先行して―――」

「ルーベン達は私が出てくるまでこの場を保守せよ。

 後は私一人で行く」

「なっ、危険ですぜ閣下っ!!」


 ルーベンを筆頭にルッケンスが単独で幽閉塔へと進入するのに反対するのも無理は無い。


 この場にいる四人はルッケンスがまともに戦っている所を見た事が無いのだ。


 ルーベンが組織に入った頃からすでに序列第一位【少将】だったルッケンスは後方での指揮を取っており、エヴァンのように前線に突入してきたり、尚且つ先頭で戦おうとするようにはまるで見えないのである。


 ここにエヴァンがいれば『訓練が足りないね、見る目を鍛えないと』等と言って呆れるのだろうが、この場にいない以上は仕方ないといえよう。


 いくらルッケンスがエヴァンの師だと事前に聞かされても、柳のような体格のルッケンスがエヴァンにありとあらゆる戦闘技術各種を教えてもらったといわれて、すぐに信じろというのが無理な話だ。


「なに、構わない。

 というより、私一人の方が巻き込むのを心配する必要がないのでね」

「…【大佐(ボス)】に言われた以上、閣下の身の安全は俺たちの最重要任務ですぜ?

 それに、まだ無理とも…」

「ああ、違うのだよルーベン【大尉】」

 ルッケンスがルーベンの話を遮って、言い直した。

「―――私の攻撃に巻き込まれる(・・・・・・)という事だ」


 にやりと笑ったルッケンスに、ルーベンは一瞬エヴァンにルッケンスの護衛をせずに幽閉塔を堅守する任務に変更してもいいか通信機を持とうとしたのだが、ルッケンスの言葉を聞き、そのままその事をエヴァンに報告したとして、『死にたいのなら行ってもいいよ』といわれるのが予想出来てしまったルーベンは仕方なしに、溜息をつく。


「…わかりやした、お気をつけくだせえ」

「私が戻ってくるまで、よろしく頼む」

「「「はっ!!」」」


 ルーベン達に幽閉塔周辺の守護を任せたルッケンスは滲み出ている幽閉塔の魔力を全く感じる様子も無く扉に手をかけた。


「……ふむ、結界か…手緩いな」


 ドアノブを強く握り締めると、鎖が砕け散ったような、まるで塔全体が悲鳴を上げているような音が王宮全体に響き渡った。


「……この程度か、もう少し粘ると思ったのだが…この結界を構築した者は破壊した時の罠も用意していないのか?

 よほどこの術式に自信があったのか…お粗末が過ぎるな」


 ルーベン達がルッケンスを見つめていたのに気付き、なんでもないと手を振ると、辺りを警戒した。


 どうやら結界を破壊したあの幻想的な音はルーベン達にも聞こえていたということだ。


 それはつまり、この王宮、王都にも響いている可能性が出てきたということになるのだ。


「まぁいい、この王都とも早く出たいことだし、さっさと済ませるとしよう」


 ルッケンスが扉を開けると、そこには石造りの何も無い部屋しかないと見ると、すぐに上の階へと上がっていった。


 二階から強い魔力を感じたのである。


 そしてその二階に上がってきたルッケンスだったのだが、いつの間にか強い魔力は三階へと上っていた。


「…なるほど、そういうことか」


 三階にある魔力が一体何なのか、ルッケンスは気付いた様子で鼻で笑った。


 これ以上の階層はこの幽閉塔には何も無く、隠れる場所など無い。


 ルッケンスは面倒だと思いながらも塔を登っていくと、三階へと辿り着いた。


 三階の、かつては王族を幽閉していた部屋へと入るが、そこには備え付けの家具が最低限置かれているだけで、何も無い殺風景な部屋だった。


 そして不思議なことに、ルッケンスが感じ取っていた魔力が消えて無くなっているのだ。


「……ウルスラ殿、いい加減出てきてもらおうか?」

『やはり、気付かれましたか』


 ルッケンス以外誰もいない部屋の中から、声が響く。


 すると突然、ルッケンスの目の前に純白の人影が現れた。


 全身を白で構成された異彩を放つ男は、目元を細めながらも楽しそうに微笑んでいた。


【白眼のウルスラ】と呼ばれ、【夜明けの軍団(レギオン)】で唯一の監察官である。


「…ウルスラ殿、挨拶をする時間も無いので手短に言おう。

 どういうつもりでこのような場所に?」

「久々に閣下が直接動かれるということでしたので、少々『監察』をしようかと思いまして。

 ただそれだけですよ?」


 信じられる訳無いと断じたかったルッケンスだったが、目の前にいる監察官(ウルスラ)に対してルッケンスは命令をする権限は無い。


 監察官は独自の行動を【王】から許されていて、意見するにしても【元帥】クラスの地位が必要とされていた。


 とはいえ、過去その【元帥】クラスの人間が【王】に対して『監察官』に関した意見具申をした事も無いのだが。


「正直に言えば王都の方や王宮の…【大佐】の方へ行きたいのですが、今回ばかりは我が侭は言えませんので」


 ルッケンスは苦笑しているウルスラの言葉に何か引っかかりを覚え、


「……本当か?

 私より上位の…どなたかの【元帥】閣下が私の行動を怪しんでいると思っていたのだが」

「聞けば後悔するので、やめた方がいいですよ?

 いえ、聞いた方が閣下の任務意欲が上がると思えば、言った方が…?」

「…遠慮しよう、というよりもう気付いてしまったのでな」


 そう、たとえ【元帥】といえど監察官であるウルスラに命令することは出来ないのだ。


 ―――そう、たった一人の存在以外には。


 ルッケンスはウルスラの反応でそれに気付いてしまい、もう何も言えることはなくなった。


「…この塔の地下に目的の物はあるようだ。

 御一緒されるのなら、監察しやすいほどに離れておいてもらおう」


 それくらいしか言えることはないルッケンスは『どいつもこいつも面倒ばかりかける』と内心愚痴を叩きながら一階へと戻り違和感のある地面を見つけ破壊した。


「…ふふ、相変わらず中身と外見、いえ、言行一致のしない方ですね」

「……いちいち仕掛け(パズル)を解いてやる優しさなど持ち合わせていないのでね。

 場所が分かるのなら、そのまま通れるようにすればいいのだよ」

「まぁ、貴方の【異能】ならば可能でしょう。

 可哀想なのはこの仕掛けを作った製作者側でしょうか?

 せっかく作ったのに解かれずに無視された上に無理やり壊されるなんて……暗黒物質(ダークマター)を唯一無視した攻撃が出来る貴方ならではのやり方ですね、羨ましい限りだ」

「そのような羨ましがるものでもないよ【異能(これ)】は。


 さて、もう行きましょう、ゆっくりしていると王都や王宮内部での面倒が長引いてしまう」


 ルッケンスはウルスラにそう声をかけると、一定の距離を保ったまま地下への入り口を下りていく。


 ルッケンスとウルスラが目指すものは、すぐ近くにまでなってきていた。




ご拝読、誠にありがとうございました。

何かご不審な点や誤字脱字、またはご意見、ご感想がございましたら、どしどしお越しください。

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