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1話 冒険者の事情

 ここは剣と魔法の世界。

 この世界で冒険者として生活している私が所属する街は、数ある街の中でも中心部に大聖堂を持つ比較的大きめの街だ。

 都合のよいことに、近くには大規模なダンジョンまである。

 冒険者はこのダンジョンで魔物などの皮を集めるのはもちろん、過去の遺物を回収して稼ぎにしている。他に全滅パーティーの遺体場所を大聖堂に報告すると少額の報奨金とは別に勲章が授与される。

 この勲章がないと、大聖堂から出されるクエストを受ける事ができない。また、勲章の数が一定数あることが受注条件になっている大聖堂クエストも存在する。

 最近ではダンジョン最下層にあるとされる闇の宝珠を持ち帰れ、なんていう依頼が大聖堂から出てきた。通常は大聖堂クエストは勲章持ちしか受領できないが、この闇の宝珠の持ち帰りクエストは誰でも受注可能だった。

 このクエストの成功勲章は別格とされたためか、ある程度レベルがある冒険者はこのクエストの達成を目指していた。


 さて、ギルドや酒場で仲間を集め、パーティーを編成してダンジョンに突入する。冒険者としてはごく当たり前の行動である。

 だが、時には理想の職業でパーティー編成が出来ず、かといって街で仲間を探し続けるにも金銭の都合というものがあり、のんびりしていられないことがある。

 そんな冒険者パーティーがダンジョン探索に向かうと何かしらの負担がかかり、危険度、つまり全滅リスクが高まることになる。全滅した場合、大聖堂や街に遺体が転送されるなんてことは無く、当然死亡した場所に所持品諸共置き去りだ。

 全滅したことを知られなければ、そのままダンジョン内の動植物の餌になる。中には遺体から所持品を剥ぎ取り、戦利品にする冒険者もいる。

 単なる一冒険者にとっては、全滅は人生の終わりだ。たが、固定メンバーを持ち、パーティーの固有名まで持つようなところは違う。

 待機組と探索組に分けて行動し、連絡がとれなくなった、規定の時間に戻らないとなった時に、待機組が捜索隊となり、ダンジョン内を探索する。

 更に全滅した側の探索予定地を知っているため、遺体回収率はほぼ100%である。

 罠の発動で強制転移されたとしても、メンバーの大まかな位置を探知する魔法があるので、それで探すことができる。

 そんな固定パーティーに所属していない冒険者はどうやって安全を確保しているかというと、"保険加入"だ。

 普段利用している宿屋やギルドで加入できる。

 これは帰還予定日を申告し、期日に戻らなければ捜索隊が組まれるというもので、掛け捨てである。

 全滅するつもりの冒険者などいるはずもないので、普段は利用されないが、新規階層の探索時に利用する者は多い。ただし、決して安くはない額のため、探索時に毎回加入する者はいない。

 そのため、いつもと同じところを探索しに行く場合は、保険を利用しないので、事故って全滅すると、遺体はダンジョンに放置されることになる。


 私の名はムジカ=クラウディア。

 仲間からはムジカおばさんと呼ばれている。

 オバサンって表現が気に入らないが、パーティー最年長なので仕方ない⋯のか?せめて姐さんって呼んでくれないものだろうか。

 そんな私が所属するのが"ホーリーナイト"というパーティーだ。古代語から命名したが、現代語で言うなら"聖騎士団"だろうか。正式にはホーリーナイツだとセイジ職の奴に言われたが、呼びにくいからホーリーナイトにした。



【セイジ】

 魔法使い系と神官系(僧侶系)魔法の両方を習得し、古代語も習得した職。賢者と呼ばれることもある。

サクっと極短時間で読めるように1話あたりは短く区切っています。


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