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38 商業ギルド②



 隆二の目の前で、リリアが竹札の年齢28歳を18歳と書き直してしまった。

 


 「いやいや、本当ですよ。俺は28歳のおっさん!」

 


 周囲の目が集まった。

 ロティまで俺を見て首を振る。周囲は苦笑いをしていた。

 首や手を振って「ないない」とアピールしている人たちまでいた。

 まあ、そう見えるならそれで構わないが…なぜだ?

 あっ…ステータスの年齢が(18)になっていたのを思い出した。

 誠実を食べたから若返っているのか?

 リリアは、別の札に削りを入れた竹札を作っている。

 どうやら同じ札を作っているようだ。

 俺はその間に、銀貨1枚を取り出した。



 「お待たせしました。こちら登録証です。」

 「では、登録料の銀貨1枚です。」

 「ご準備がいいですね。ありがとうございます。それでは、少し説明をします。こちらで商売をする場合、店舗を持つならば規模に応じて納めていただく金額が変わります。」

 「なるほど、店舗についてはしばらくは様子見ですね」

「では、店舗を持たずに、屋台や露店で売る場合には出店の都度こちらに申し出てもらい場所を買ってもらいます。基本的には1週間先まで購入することができます。」

 「ほぉ」

 「場所を決めずに籠売りも可能です。この場合は商品を持ち歩きながら売る形になります。その場合、屋台の近くにはいかないようにするため、広場の石より内側のみの活動となります。」

 「石?」

 「はい、屋台の出ている広場は中央を囲むように屋台が並びます。屋台区画には色違いの石が置かれていて、スペースが分かるようにしております。そこから内側に向かって4mほどの場所に円を描くように石が並んでいて、その内側が籠売りのスペースです。」

 「なるほど…」

 「料金ですが、屋台や露店は場所に応じて小銀貨1枚から銀貨1枚です。籠売りは銅貨3枚です。」

 「それは随分と差がありますね。」

 「籠売りでは売れる金額が少ないですからね。」

 


 リリアさんは大きな板に書かれた地図を示して説明していたのだが、顔を上げて苦笑していた。

 


 「なるほど、わかりました。少し検討します。」

 「同じ地図が、入って左側の壁にかかっていますので、そちら参考にしてください。」

 「わかりました。リリアさんありがとう。」

 

 「ロティさんは受付しますか?」

 「うん、まあ…屋台を出したいので一番近いところで空いている日はいつでしょうか?」

 「それでしたら…」



 ロティとリリアさんが地図を見ながら話し始めたので、隆二は離れた。

 各カウンターは人だかりになっているが、よくよく聞いているとどこも同じように屋台を出す場所の予約だった。

 


 「至急、場所をくれ。ボアが手に入った。」

 


 入口でそう叫ぶ男がやってくると、奥から職員らしき人が出てきて対応していた。

 ボアってなんだろう?そんな行列を無視して特別扱いをしてもらえるものなのか?

 


 「リュウジさんお待たせ。明後日に予約を取れた。」

 「それはよかった。それにしても、ボアって何?順番を抜かせてまで特別扱いのようだけど」

 「それはそうですよ。ボアという動物を仕留めてきたようです。肉は鮮度のよい方が美味しいですからね。」

 「へぇ」

 「あとで見に行きましょう」

 「ああ、そうだな。」

 



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