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スマホを持って異世界に行ったのに、検索ができない  作者:
第二章

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 「まあな。」

 「もちろん、詳細を聞きたいわけじゃないから、言わなくていいよ。このスキルは人に知られたら奴隷のごとく使いたがる人がいるからね。」

 「おぅ、怖いことを言うな。」

 「意味は分かるでしょう?」

 「まあな」



 物を運ぶことが大変な世界において異空間収納は小さくても貴重だろうし、便利だろう。荷台がなくても荷物を運べる。それも大量に…。遅延があればなおのことだ。



 「リュウジさんがした何かで容量が大きくなって時間も伸びたと思うけど…」

 「ごめん、たぶん俺の影響はあると思うけどよくわからない。」

 「そうだよね。でもありがとう。リュウジさんが不利になることは絶対にしないよ。約束する。」

 「うん、信じているよ。」

 「それでね…。」

 「ロティさんちょっと待って。木箱10以上は試していないなら試して大きさを確認しよう。全てはそれからだ。」

 「え?あっ…うん、わかった…。」

 


 試した結果24箱まで入ることが分かった。そしてロティの空間収納は、箱に名前を書いておかないと箱という名になるので何が入っているかわからないという。蓋をしなければ中身が品目になる俺のインベントリとは違うらしい。



 「それだけ入るなら、ロティさんが安全に過ごすための道具も入れられるね。それに荷車ももっとよくしよう。」

 「もっとよく?」

 「うん、幌をつけて刃物も通らないようにすれば野宿も安心できるだろう?また倒れたら困る。前回のこともある。ロティさんには無事に俺のところへ戻ってきて欲しい。」

 「リュウジさん」

 「もちろん、重いとロバが引けないから軽い物を考えるよ。」

 「うん」

 「それと、あれだね。日持ちのする食べ物だね。カスタードバーもそうだろうけど、デカビタミンバーももちろんいるだろうけど…」

 「他も作れるの?」

 「お湯を入れたらお粥になるとかスープになるとかがあったらいいと思わないか?」

 「思うけど…あまり高いと…」

 「うん、それは小銀貨で買える値段にしよう。」

 「それならいいと思う…」

 「それとロバの餌だね。木箱に入れてもかさばる。」

 「それはそうだけど…できる範囲でよろしく」

 「おう、任せろ。もちろん、ロティさんにも手伝ってもらうからね。」

 「うん、もちろん」



 ロティの収納が広くなったのは、MPのある食べ物を食べた影響だった。しかも誠実も食べているために、遅延速度も変わったのだが、そんなことは2人とも知らないことだった。


 


 「そういえば、リビングの棚に変わった物があったね。」

 「うん?」

 「白い形が変わるもの…あれって何?」

 「あれは、ストームグラスというものだ。使えるかわからないから試しているのさ。」

 「へぇ…ロロナが絵を描いているのは何か目的があるの?」

 「よく知っているな。」

 「ロロナが描いているのを覗いたら、ロロナのお役目なの!って怒られたから…」

 「へぇ…そうか…まぁ、楽しみにしていて…」

 


 記録ノートには1日3~4回のロロナの記録と、夜の隆二の記録があった。

 地球とは異なり、少なくてもこの地域ではこのストームグラスは有効な気がしていた。


 瓶の中の結晶の状況と半日後から1日後の天気が見事にリンクしているのだ。


 結晶が沈み液が澄んでいる時は「晴れ」

 細かい結晶が液体の中に浮くと「雨」

 底に結晶ができていると「晴れて暑い」


 今のところこの3つだけがわかっていた。

 




読んでくださりありがとうございます。

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