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スマホを持って異世界に行ったのに、検索ができない  作者:
第二章

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202



 隆二は、ヒイロとシドと向き合って座っていた。



 「リュウジさん、特許申請はうれしいが、そろそろ農業ギルドと商業ギルドに登録している物を取りまとめるギルドも立ち上げたほうがいい。」


 「ギルドの立ち上げですか?面倒なのはちょっと…」

 「リュウジさんの申請の物をそのギルドに登録をし、さらにより使うだろうギルドにも登録したらいい。」

 「そんなことができるんですか?」

 「ああ、もちろんだ。」

 「ですが、ギルドを立ち上げるには…事務方が必要ですし、俺にはその才能はあまり…」

 「それなら、うちの娘はどうだ?」

 「シド、ナナさんはまだ幼いだろう。計算はできるのか?」

 「そこらはおいおいで」

 「リュウジさん、うちのリリアなら商業ギルドの知識もある。ある程度の組織づくりはできるだろう。」

 「あの、ちょっと待ってください。ギルドってそんなに簡単に立ち上げられますか?それに国をまたがるんですよね?」

 「もちろんだ。だが、最初はここでやり国外は農業ギルドと商業ギルドに任せればいい。」

 「そんなのでできますか?」

 「出来る。俺たちがサポートする。3か国の承認も必要だが、ギルドも1か国と同様に扱われる。おそらくだが建築ギルドや職人ギルドもリュウジさんの道具を使っているし、特許使用許諾を求めているから出すだろう。それに薬師ギルドにも入っているだろう?」

 「では、そのあたりは問題ないと…」

 「そうだ」

 「わかりました。それでは、仮に工業ギルドとしたとして…」




 こうしてヒイロとシドに促されて、隆二は工業ギルドを立ち上げることとなった。

 様々な取り決めが必要ということで、リリアさん事務官として雇い。ナナさんには見習いで入ってもらう。

 枠組みなどは、商業ギルドのサブマスターのシュリーさんにも手伝ってもらう。

 もちろん、ロティやシアン、それにヒロにも入ってもらい活動を始めた。

 取り敢えず場所が必要になったため、研究所にしている倉庫は3番の畑の未開地へ移動させた。インベントリを使えば容易い。

 

 突然建物が消えたが、誰もそこには触れなかった。

 大工たちには簡易的な建物の図面を描いて見せた。板に描くのは相変わらず慣れない。窓には試作品のスラプラガラスを嵌めることも伝えた。スラプラは3mmほどの厚さで作れるようになっていたが、どうしても平にはならない。

 それでも光は入るので、室内を明るくすることはできる。

 隆二は、資料室などは細い窓や室内上部につけるなど、窓の取り付け位置も細かく注文を付けた。


 他のギルドとはことなり装飾の少ない、建物ができることとなった。






 それともうひとつ、一部のスライムはLEDライトのように光ることが分かった。

 中でも強く発光できるのは黄緑スライムだった。

 乾燥すると光りが弱まるのが弱点だった。

 試行錯誤の結果、黄緑スライムを半割にして、コーティング剤で覆うことで乾燥を防ぐことができた。

 そして、それを作る過程で失敗した緑スライムと黄緑スライムを混ぜ合わせた物質が電力のような物を蓄えると分かった。 

 光エネルギーを集める性質の竹も見つかったことから、試作品として外装にその竹を使い、中に蓄電する緑スライムと黄緑スライムを混ぜ合わせた蓄電物質を入れた。

 その上部に光る素材を載せ、スイッチは簡易的なもので棒を上げ下げすることでオンオフができるようにした。スイッチ自体はもう少し違うものにしたいのだけど、今はそこに時間をかける余裕がなかった。


 使っていると、2週間ぐらいで乾き始めて発光力が弱まる。コーティング剤のみを固めてドーム型を作り、それを竹の外装に乗せて密着させる。

 それだと熱くなってくるので、発火が心配になってきた。

 更に試行錯誤を繰り返し、電線の役割ができる竹を棒にして差し込むことで蓄電池と発光体を接続することで、コーティング剤が阻害していた働きを減らすことができ、発光時間の延長と発熱の軽減に成功できた。


 




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