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あの頃はそれが全てだった  作者: 熊谷充白
1/10

フラグ

「好きなだけじゃ一緒にいられないんだよ」

 そう言われて、あの映画を彼と観に行ったことを後悔した。

 映画に感化されたのが全てではないと思う。実際、価値観の違いで喧嘩することはよくあったし、私も何度か別れを選択しようかと悩んだこともあった。

 だけどこういう時、もしもの世界を想像してしまう。

 友達に勧められた映画だった。勧められた時、彼とは見ない方がいいかもしれない、なんて言われたのをよく覚えている。

 付き合って2年。映画のせいで別れるならとっくに別れてるだろうなんて思って、彼を映画に誘った。迂闊だった。自惚れていた。

 もしも、あの映画を見なかったら変わらないでいられた?なんてそんなこと聞いたって仕方がないのに。耐えられない。この別れを何かのせいにしないと耐えられない。

 まだ、好きなのに。こんなにも想っているのに。今はまだ好きなだけで、それだけで一緒にいたって平気なはずなのに。

 勝手に大人にならないないでよ。

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