第55話・日陰にあった、もうひとつの想い
一度目の襲撃事件の教訓を、国も民も軍も活かしていた。あのときほどの被害は出さずにすみ、復興はその後も滞りなく進んだ。もう人類の敵はいない。『六十億の呪い』がある限り真の平和は来ないが、国もようやく平常運転できる、といったところか。
とはいえ大規模なテロ事件から三か月しか経たないところ、果たして建国記念日パーティーを行っていいのかは、城の識者の中でも意見の分かれるところだった。皆で散々話し合って、その開催の是非を争ったらしい。だが、クリスマスパーティーのように、民を巻き込んで街全体で開催する祭りだ。城の関係者だけが話し合って決めても、民がついてこないこともあるだろう。議論が混迷をきわめたとき、城に飛び込んできたのは、城下町の民の署名だった。『建国記念日を祝いたい』という趣旨に賛同した民衆が、多数のサインを束ねて城に渡してくれた。
そんなわけで、建国記念日パーティーはめでたく開催されることになった。予算不足きわまりないところは、城下町のボランティアが若干賄ってくれる。中身充実とまではいかないまでも、城エントランスホールへのフードコートやミニステージの設置、飾り付け、街へのイルミネーションの取り付けくらいはなんとかできた。街にはまだ本調子でない店や宿などの施設も多くあるので、城によりたくさんの民衆を呼べるよう、ダンスホールの開放と、フランクでドレスコードのゆるい立食パーティーの開催も決定した。
「うーん、飾り付けは頑張ったけども。クリスマスツリーがない分、どうしてもあの日よりは見劣りするね」
「かわりにバルーンを張り巡らせたり、壁にラメを吹きかけたり、国旗の紋様をかたどったオブジェを設置したり。色々頑張っただろ。できるだけのことはしたよ」
「普段からひときわ目立つ、父上の像。あれ、額に肉って書いたらどうかな」
「どんなふざけた装飾なんだよ、お前はもう少し国王を尊敬しろ。……で、どうしたんだよ、こんな時間にエントランスに呼び出して」
パーティーの前日、夜十一時半にユーリに呼び出された。結局あれからも、長い間煮え切らない関係が続いている。何かきっかけがあればまた違うと思うんだが、俺はあくまで好きな人に『俺は女だ』とすら言えなかった駄目な喪女。自分から仕掛けるなんてこともできず、向こうも俺が恋人を失って一年経たないことを気にしてるのか、強気な策には出てこない。
国としては、気運が高まっていると言っていいと思うよ。第一王子亡き中、その許嫁を護るユーリの姿勢には、好意的な目線が集まっている。ただでさえ国難に国難をきわめたここ一年、国の大いなる威信を、今一度良いイメージとして民に叩き込むためには……。そう囁く識者も大臣もいる。俺たちは期待されている。それは何となくわかる。だからみすみすアイクの部屋を与えられたままなんだろうしな。ただ、多分ユーリはそれを、自分のところでせき止めている。俺のほうに流さないようにしている。
気を遣うことはないのにな。アイクとの未来を殺したあの日、既に俺の心は固まっている。お前とこうして居られることに、少しばかりの喜びを感じているよ。腕の傷は消えた。俺の狂気は、恋慕は、浮かばれて天へのぼっていく。
「……少し話したいことがあるんだ。うまくは言えないんだけど」
「そうか。人もまばらとはいえ、わざわざエントランスでか?」
「……中庭がいいかなと思う。やってみないと、うまく言うことを聞くかはわからないけど」
「どういうことだ?」
「……恋愛は形から入るべしってことだ。ごめん、君には縁のない話だったか」
「ブッ殺すぞ、意味わかんねぇのに煽られてるのはわかる」
恋愛って何だ、俺は口説かれでもしてるのか? 不快感しかないぜ?
「……ごめん。俺は色んな方策を知ってた筈なんだ。恋愛慣れしない喪女にその事実を弄るなんて、厳禁にも程があるのにね。いや、そもそもそんな女性と縁ができることなんて、無かったけどさ」
おずおずと手を引かれた。中庭のほうへ。何だよ、馬鹿にしてるのか何なのか、はっきりしろよ。お前の手、俺より大きいな。形がアイクに似てるが、若干あいつよりは小さい気がする。骨ばってて、男って感じだ。お前顔は中性的だから、こういう時男性を感じると心にくるな。
「……色々知ってる筈なんだ。サプライズのアクセサリーを、メモリアル刺繍のあしらわれた縫いぐるみから出したり。眺望のいい高台に連れて行って、陽が暮れかけるのを見計らって語らいを仕掛けたり。可愛いとか綺麗とかお洒落とか、そういう美辞麗句だけを並べ立てて、それはもう嫌味とか言わずにさ。祭り上げていい気にさせて、できるだけ俺の汚い部分も、いい加減な部分も見せずに、ロマンチックに唆して。そして油断したその心を奪うんだ。……恋愛なんてそんなものだったんだ」
「……俺はそういうのに縁がねえから、そういう世界が実際にあると思うと不思議な気分だな……。インカローズビーチで見かけたサーファーの男とビキニの女のグループも、そんな青春を送ってたのかな」
「そういうのは大体嘘偽りだよ。俺は大事な人もそうだけどさ、誰より自分に嘘を吐きたくないと思う。本当に大事だと思える人に、偽りなく言葉をかけて、かついちばん素敵な景色を見せるには、どうしたらいいか。どの本を読んでも、そういう一番大切なことの答えは書いていない」
中庭への扉を潜った。この時間だから当たり前だが、誰もいねぇな。広大な敷地に夏の花々が色とりどりに管理されていて、昼間来れば綺麗な場所だ。寒冷地ゆえに夏もその命を保つ、よく整えられた針葉樹。白くて華奢な骨組みのアーチや、薔薇の咲き誇る煉瓦の迷路。バスケットに咲く早咲きのコスモスたちが踊るさまも美しいものだが、夜じゃなんも見えねぇ。まあ、橋のかかった大きな池には、星空がそっくりそのまま映りこんでいるがな。何がしたいんだ、こんなだだっ広くて真っ暗な空間で。
「どう思う、ルイ。偽ることはすごく簡単で、本当のことを言うのは、いつだって難しい。だから俺はあの日、ルイやアリス、それに兄上を美しく思ったんじゃないかな」
「お前は嘘つきの猫かぶりだったからな。そう思うのも無理はない。俺も逃げてたしな、好きな人に本当のことを言うことから。思っていなくても、反射的に身を引いてしまうことはある。人間は臆病な生き物だ」
「ルイ。長い間、俺の心の奥はこんな感じだったよ」
お前が闇を抱えてたのは、何となく察してる。アイクによると、幼少期の不愛想さ、人見知りさは折り紙付きだったらしいしな。誰かと話すときにこにこしていても、そこにお前自身がいるのかどうか、時々怪しく見えていたのは、俺もなんとなく覚えがある。本当に相手を愛して、好意を持って、心から対話を望んでいるのか。それがお前の飄々とした態度からは、見えてこないことも数多かった。
「別に嫌ではなかった。松明だけ灯して、眼鏡やコンタクトで本を読めば済む話だから。誰も来ないところで、窓の向こうの出来事をただ見てるだけ。それでも生きていくには困らない。人が思うほど、根暗っていうのは不幸じゃない。……ただ、幸せでもない。この光景には不幸はないけど、かわりに本当の幸せはない」
ユーリの頬が、髪が、月光に照らされて青い。俺の手を引いて、薔薇の迷路を抜けて、池の真ん中の離れ島への橋を、ゆっくりと渡る。
「不幸も幸せもないっていうのは、即ち死なんだよね。俺はこの世に生まれていなかったんだと思う。……君と出会うまではね」
白い石畳が、足元から輝くような心地だ。庭園の真ん中にあるこの四角い空間を、水際の花壇に植えられた向日葵が照らし出す。
「ではここで問題です。君を好きになったとき、この世界はどうなったと思う?」
「何だよ、いきなり。そんなこと言われても。少しでも殺風景じゃなくなったんならいいが」
「簡潔に答えよ」
「もし少しでも明るくなったなら嬉しいが、一体こんな場所で何を」
「はい時間切れ」
問答無用かよ。……水を循環させる機器が、耳触りのいい水流の音を立てているのが、わずかに聞こえる。
「答えは」
そこでユーリは、胸ポケットからペンを取り出した。それが大きな杖の形に変異するのは、今までも何度か見た光景だ。ここで魔法を使うのか!? 唐突に!? まさか戦いを挑んではこねえだろうな!?
「『絢爛たる輝石の輝きに懸け、此の禁書手に取る可からず……第二の禁書、ジュエル・オブ・モラクス』!」
その瞬間広がった光景は、目を見開き、息をするのも忘れるようなものだった。
庭園じゅうに、虹色のまばゆい光が溢れ出す。針葉樹には雪のような小さな輝石がいくつも付いて場を照らし出し、向日葵や百合、プルメリアやポーチュラカの色とりどりの花を、グラデーションのきらめく輝石が幻想的な七色に染める。池の水も命を得たように、エメラルドグリーンに輝き、その光を反射させるように波を立てだす。アーチも、花壇も、そして星の輝く空も無数の宝石でできた花で照らされ、あらゆる色にオーロラのように姿を変えていく。この庭園を夢の世界へと導いたその魔術、暫し見惚れるしかなかった。明るい。美しい。楽しい。愛しい。幻想的なこの光景が、そう言っている。七色のダイヤモンドが、空の上に橋をかけ、星の輝きを受け取って反射し、ますます明るく輝く。細かい輝石の粒が、さらさらと空中で混ざりあい、きらめくような音を出すのがよく聞こえた。
「俺の心をこうしてくれた君に、許嫁になってほしいんだ」
……そういうことかよ。俺はお前の世界を変えられたのか。俺なんかでも、誰かの命の始まりを創れる。すべてになれる。まばゆい世界を見せることができる。俺にこんな光景を見出してくれて、俺のほうも幸せ者だよ。俺なんかでもこんな世界の創世主になれて、本当に幸せ者だよ。
「……いいのか。お前、まだ十八だろう。……不埒なパブにでも行きたいだろう」
「別に。君以上の価値を感じないし」
「……あらゆる選択肢を切り捨ててまで、俺なのか? お前は髪の長い女が好きだって。スカートの似合う女が好きだって。恋愛慣れした美女が好きだって。それなのに、俺を選んだのか?」
「そうだ。至極合理的な判断だ。君の返事を聞かせてほしい」
その一言一言が胸に染みる。お前、そんなにかっこいい奴だったか? そんなに……いつまでも見ていたくなるような……。七色の輝石に照らされた雪兎みたいに、美しい奴だったか?
「……兄上のことについての整理がつかないなら、いつまでも待つから。いつでもこの庭園を用意して待つから。俺は諦めないよ。君がいいって言うまで、何度でも語り掛けるから。一生いいって言わなかったとして、君がちゃんと老いて、幸せに暮らせたとしたら。君の人生が護られたなら、それで俺は満足だから」
……本気なんだな、お前。本気で、こんな俺に手を差し伸べにかかっているんだな?
「……でも、本音を言えば、君が俺のことを好きになってくれたら、もっと満足だよ。傍に居てくれて、言葉を交わしてくれて、抱きしめさせてくれたら、もっと満足だ。手を取っていっしょに歩いてくれたら、すごく嬉しい。王妃としてともに生きてくれたら、このうえなく嬉しい」
やっとそれが聞けたか。お前の本当の望みが。お前は常にアイクの影に気を配って、俺とそうなりたいって言わなかった。それが俺を傷付けると思っていたんだろう。馬鹿にするな、お前に散々救われておいて、諭されておいて、新しい世界を見せてもらっておいて。何もかもを捧げられておいて、そんなことで俺はお前を拒絶したりしない。
「お前から、それが聞けてよかった。アイクのことは忘れていないよ。今でも大好きだよ。ただ、ユーリならあの日の悲しみを、死ぬまで心底共有してくれる。それで俺には充分なんだ。あいつの望んだ通り、他の誰かを愛して生きる。お前が北の街はずれで……極限状態の俺にそう決意させてくれた」
「……それはつまり」
「ああ。……やっと言ってくれてよかった。やっと言えてよかった。俺はユーリのことが好きだ。だからユーリの許嫁になるよ」
ユーリの赤い目が見開かれるのが、はっきりと見える。七色のオーロラが映りこんで、宝珠のように潤んで美しい。お前、感極まってんじゃねえよ。隠そうとしてもまるわかりだぜ。お前から涙が出るなんてな。いや、アイクが死んだときは流石に泣いたって、エリザに聞いたが。鉄面皮のお前を泣かせた俺を、誇ってもいいか?
「……あはは。こんなに感動したのは初めてかも。ぐす……感動ってこれか。ずっと意味がわからずに来たけど、……ああ、生きててよかった」
「お前が人間らしく、そう言ってくれて嬉しい。それも、こんな幻想的な空間の中で聞けるとはな」
「それね。何しろ禁書娘、うまく言うことを聞いてくれるか不安だったけど」
『そうだよ。今まで色んな禁書使いが居たけど、こんなことにあたしを使ったの、あんたくらいのものなんだからね!』
誰かの声がする。恐らくジュエル・オブ・モラクスだろう。
「口を挟むなって。人の恋の瀬戸際にさ。……ルイ、ずっと言うのを、踏み込むのを我慢してたけどさ。……愛してる。君はそのままでいい。ありのままでいてくれればいい。ずっとそのままでいてほしい。俺をここまで虜にした君のままで」
「……難題だな、俺のどこがお前を虜にしたのかよくわかんねぇし。もちろん、今更変わるつもりはねえよ。ただ、せっかくのこのタイミングだ、お前も意識はしてるんだろう」
「まあね。……父上と母上は、もうお休みかな。報告が朝じゃ急だけど、建国記念のパーティーに間に合えばという意図はあったよ。政治的な意図が絡むのは、ルイには申し訳ないけど」
「変わるつもりはないんだが、俺、ちょっと、今までにねぇことはしたいなって思った」
ユーリが首を傾げている。
「……アイドクレースの姫になるんなら、ドレスを着てやってもいい」
「正気かい?」
即答された。手を繋いで、俺たちは中庭中央の浮島を出た。輝く空間をゆっくりと歩きながら、エントランスへの道を戻っていく。
「スーツを着たがると思っていた。それでもいいと思っていた。それも新時代の姫の、在り方のひとつだと」
「着てみたいと思ったんだ。女っていうのになってみたい。幼い頃から、御伽噺のお姫様に憧れていた。王子様の傍ではただの女の子になる、お姫様の姿にな」
「衣装室はある。手配させることは可能だよ。ルイの身長と体重は?」
「体重まで要るのかよ!? 171に52だ。いいか、機密事項だからな」
「なるほど、抱き上げるのはちょっと重そうだ」
「失礼な奴。お前がひょろいから悪いんだ」
かたく手を繋いで、俺たちは笑い合った。ユーリもこれだけの装飾魔術を長くキープしているのはきついのか、中庭からの出口に着くと、『ありがとう、モラクス』という言葉とともに、一切の夢の世界を消灯した。すばらしい景色だった。俺が今までの人生で見た、いちばんの絶景だった。愛する人と結ばれる舞台に、これ以上ないほど相応しかった。
「……今まで俺が、人生で数多く言ってきた言葉だけどさ。……これだけ緊張するのは初めてだ」
「……何が来るか、なんとなくわかるぜ」
奔放留学婚前交渉疑惑男だ。想像はつく。
「……ああ、言えない」
「お前がどの面下げて初心発揮してるんだよ!? 俺がお前の部屋へ行けばいいんだろ!?」
「君に言われた。二十年以上も彼氏のいなかったしょぼい女に奪われた。俺の部屋へ来てくれないかい? って、キリッと言う機会を失った」
「……別に、お前と夜を過ごす覚悟もできてるよ。行くなら行ってやるよ、そのうち俺の住処になるんだし。手芸用品の類は、おいおいお前の部屋に移動させないとな」
「俺の部屋がクマちゃんに呑まれる……」
七階のユーリの部屋は、間取りとしてはアイクと同じような感じだ。だがひでぇな、本の山だ。本棚はもちろんのこと、床、ベッドの上、机の上、どこを見渡しても本しかねぇ。これはまず、片付けをしてやることから始めるべきだな。初夜どころじゃねえ。クローゼットの中も本じゃねえか。お前、もっと人間らしい生活をだな……。
なんとかベッドの上の本をおろして、眠れそうな空間を作った。部屋のはじにひっそりとあった冷蔵庫から、ユーリがカシオレを酌んで、眠気寄せと緊張の緩和のために差し出してくれた。……ん? 十八歳の部屋からカシオレが出てきた? コイツやっぱりアウトだったのか、まあバニーガールパブ男だが、法律違反は感心しねえぜ……?
「……相変わらず、甘ったるい飲み物だが。緊張は解れるな。俺もアイクとしか経験がなくて、それもお互い初心者で。よくわからないんだが、ユーリはどうにかしてくれるのか?」
「これはノンアルだよ。本物に近い味はするだろうけど、アルコールは入っていない。ルイならわかるかと思ったけど」
「元のカシオレからして、殆ど飲んだことねぇからな……半分ジュースだし、あれ」
ベッドに座ってカシオレ風ジュースを飲み下した。枕元のランプだけの仄暗い空間の中、ユーリが目を閉じて、懺悔するように言った。
「皆に疑われている通り、俺は婚前交渉の禁忌を破り捨てている。十四の時に」
「はえーな! ひくわ!」
「喪女にはそう言われるだろう。まあ、でも何だろう。ルイのことは、もう少し大切にしたいな。ルイを相手に禁忌を冒すのは、なんか気が引ける。呼んでおいてなんだけど、勢いでしたくはない。望まない訳じゃないけど、今日はルイに気持ちを受け入れてもらっただけで充分だよ」
「そんな今更。何で兄よりも俺よりも無欲なんだよ!」
「だって恥ずかしいだろ! 長いこと友達友達って言っておいて、兄上とのこと応援しといて、どの面下げてって感じするだろう!」
「しねぇよ。真剣に頭抱えんじゃねぇよ。今考えれば、最初からお前の魂胆は丸見えだった。お前自身も意識してなかっただろうが」
「……確かにそうだけど」
ベッドに寝転がった。俺の上に覆いかぶさろうとして、ふとユーリはその動きを止めた。
「……ごめん。いやだったら言って。ベッドはキングサイズだし、二人でふつうに眠れる。無理強いはしない」
「お前見かけによらず、超絶相手を大事にする性格だったんだな。別に嫌じゃねえ。……怖いって気持ちはない。緊張はするが、ユーリならいいよ。この世でお前にだけ、許してやる」
「……そう。じゃ、いいんだね。……ルイ。うまく言えないけど、……好きだよ」
枕元の灯りが醸すぬくもりの中、俺はそっと頷いた。




