5話
見送られ、村から結構離れたと思うが、ここで、俺の魔法の登場だ!
まずは認識阻害魔法発動!
「なあ!ライガ!」
「なんだよ?」
「あのさ、俺の見た目変わったか?」
「ちょ、誰だよ?」
「いやー、エルフが珍しいって言っていただろ?だから人間に見えるように魔法で変えてみた。どうだ?」
「なんでもありなのかよ!」
「あとさ、魔法を使ってもう一個したいことがあるんだけど?ぜひライガに試して貰いたい!」
「は!なんで俺なの?実験台はやだよ!」
「もう自分では試したよ!だからーーーライガにも!」
「どんなものかにもよるけど!」
「まぁまぁ、試して見てよ!」
風よ纏え!するとライガの回りに風が発生した。自分にも掛けて、「よし走るぞ!」
「ええええーーーー!」
と叫びながらも走ってくれるライガに笑いながら、上手いじゃないかと声をかける。
「なんだよーー!これーーー!」
「まぁ細かいことは気にするな!このままいけば早くつくんだからな!」
推定時速80キロ位かと思われる速度で、移動出来るんだから楽だよな!
と、この世界では考えられない速度で駆け抜けていく姿を誰にも見られてなくて良かった。何とかその日の夕方前に町についた。
「絶対、はあはあ、あり得ないでしょ、はあはあ!」
ライガは方で息をしながら何とか声を出した。
「いやいや!遅いぐらいでしょ!」1人の時だったらジャンプしてまたいで終わりだし。と心で言っていた。
で、ここが町なんだな?とライガに聞いた。ああ。とまだ息が整ってないらしいがスルーした。
「ちょっと待って!息ぐらい整えさせてよ!そして俺の証明書出すから。」
「ここは通行書がいるのか?持ってないけど?」
「通行書?身分証明はみんなギルドで発行してもらってるよ!」
「俺身分証持ってないぞ?」
「だから、俺の保証で入るんだ!」
「ああー!先に言えよー。びっくりしたじゃないか!」
「伝える前に着いたんだ!普通はここまで10日かかるんだよ!1日もかかってないなんて、誰にも言えないじゃないか!」
「そんなに怒るなよ!早く来たかったんだ。ちょっとぐらい大目に見てよ。」
「じゃあ俺が先に門番と喋るから何も言わないで!」
「はいよ!」
それから、ライガは門番に身分証を出して、俺のことも今から身分証を発行する事を伝えると。仮の身分証を渡すからちゃんとしたの出来たら返してくれって言われた。
そして何とか日が暮れる前に町に入れた。宿の確保をするから、そのあとギルドだから!と念押しされた。
「はいはい、わかってるよ。それぐらい。」
そのほんとかよって目はやめて!それより、早く宿決めよう!と町を見る前に宿屋探しから始まった。結構大きな町なんだな?とキョロキョロしてると、子供かよってライガに突っ込まれた!
「羽馬亭って宿がいつも泊まってる所だからそこまで歩くぞ!」
と、ライガに言われたので目的地を目指した。歩いてると冒険者っぽい人たちが結構町にいるんだなー?って考えてたら。
「ここだ!ちょっとボロいけどご飯は美味しいから!」
「飯が旨ければ何処でもいいぞ。」
「じゃあ、ここで決めちゃうよ!」「ああ!」
ちょっと待ってて、絶対動かないで!と何度も念押しするところが信用ないのな俺!と笑えてしまう。ライガが宿の予約をしにいくと、直ぐに終わったようで出てきた。
「そんなに急がなくても動いてないだろ?」
「ほっとくと何するかわからないからな!」
「まぁ、いいけど、取り敢えずギルド行っていいか?」
「ああ、直ぐには身分証出ないかも知れないけど必要だからね。」
宿から差ほど離れていない通り沿いを曲がったところに大きな建物が立っていた。
ソレントの町のギルドと書かれた看板があった。
「なあ?この町ソレントって言うのか?」あれ?なんで俺文字知らないのに解るんだろう?と不思議に思っていたがまぁ、読めたしいいか!と終わらせていた。
「ああ、それも旅の途中で伝えようと思ってた!」
「ごめんごめん!もう済んだことだろ?」
「はぁーーー、それより字は読めたのか?」
「失礼な!読めますとも!」書けるかわからないが。
「そうかよ!じゃあ入るぞ。」
「おう!」
受付の子がようこそ!ソレントのギルドへと言ってくれた。それだけでも、テンションが上がってしまう。
ライガが「あのー冒険者登録してほしいんですがいいですか?」
受付の子が「はい、大丈夫ですよ!登録は、初めてでしょうか?」
「あー、俺じゃなくて、ちょっと!ガイア!」
「あーはいはい。俺です。冒険者登録に来ました。初めてですが大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。では、こちらの用紙に記入お願いします。」
と差し出された用紙には、名前、年齢、種族、出身、得意なもの。と記入するらしい。
「あのー、つかぬことを聞きますが?」
「はい、なんでしょうか?」
「この出身とか種族とかって必ず書かないとダメですか?」
「別に書かなくても大丈夫ですよ。でも、名前は必ず書いてください。また、得意なものも書ける物は書いて頂きたいです。クエストを受ける際に向き不向きがあるので。」
「ありがとうございます。」
ふー、良かった。種族エルフってダメだろ!ライガも見たことないっていってたし、取り敢えず名前と年齢得意なものを書いて見たら、知らない文字だが普通に書けるようだ。良かった。書いたけど日本語だったらどうしようかと思ったわ!
「こんな感じで、いいですかね?」
「はい大丈夫です。ではこの、水晶に手をかざしてもらっていいですか?」
「これは何ですか?」
「ああ、犯罪者が登録しないように調べる魔道具です。」
「そうなんですね。では、失礼して、」手をかざすと白く光ったが特に何もなかった。
「ん?これで大丈夫ですか?」
「はい、犯罪歴はないと出ています。では登録しますので、暫くお待ちください。」
「犯罪歴無くて良かったね!」「あるわけないだろ!」とライガが、突っ込んできたが、この世界に来たばかりなんだから、犯罪歴あったら怖いわ!
「あのー、お待たせいたしました。こちらがカードになります。お手数ですが、このカードにあなたの血を一滴垂らしてください。針はこれで、」とガイアは針を受け取りカードに血を垂らした。
「以上で登録完了です。あと、ひとつ、魔法が得意と書いてありましたが、どのような魔法が得意なんでしょうか?あと、魔力検査も受けておくと今後のクエストが、受けやすくなりますよ。」
「そうなんですね、魔法は全般的に何でも大丈夫です。」
「はっ!っ失礼しました。全属性ですかっ!」
「ん?属性?多分そうだと思います。」
「ちょっ、ちょっとお待ちくださいね!すぐ戻りますから!そのままで!」
えー?なんかめんどくさい!とライガを見たら自業自得って顔された!何でだ!ライガが、ボソッと全属性持ちなんて、見たことないよ皆!と言われた。ちょっと、そう言うことは先に言ってくれるかな?、言う前に喋ったのが悪い!と返されてしまった。
くっ!
するとバタバタ走って戻ってきた受付の人が、奥で、魔力測定と、属性検査を受けてほしいと言ってきた!
えーー、やらないとダメですか?ダメじゃないですけど、是非やって頂きたいです。上からも言われてしまったので。お願いします。と泣きつかれた。
「もう、早くやっておいでよ。余計にめんどくさいことになりそうだから!」
ライガめ、他人事だと思って!「わかりましたよ、やればいいんでしょ。」
「ありがとうございます!こちらです。」とさっきの泣き落としはどこへいったんだ!と言うぐらいの変わり身だった。
部室に連れていかれた俺は、目の前にいるいかついおっさんが睨んで来ているが、関係ないとスルーした。
「ああ、すみません。こちらがギルドマスターなんですが、目付き悪いんで気にしないでください。どうしても確認したいと言われてしまって、申し訳ないですが、同席を認めてもらっていいですか?」
「はあ、別にいいですけど、俺何すればいいんですか?」
「あ、こちらの水晶に手をかざしてください!属性の判別するための水晶です。」
目の前に置かれた水晶を見たがなんの変哲もない丸い水晶玉だ、こんなのでわかるのか?と思いながら手をかざした。
すると水晶玉が、カラフルに七色に光輝いた。
「っ!本当に全属性持ちだったんですね!」はぁ、と気のない返事だけ返した。
「次はこちらの板に手を置いてもらっていいですか!」
「これは?何ですか?」
「魔力測定器です。」ステータス見て自分の魔力分かってるしなー、と思いながらも、手を置くと計測不能と出た、何でだ?と思っていると。
「ええええーーーー!」
すると今まで黙ってみていたギルドマスターが、「お前何もんだ?」
いや、初対面で、お前呼びってどんだけだよ、普通の人間ですけど!と返しといた。
「もう終わったんだろ?行っていいか?」
「あ、はい、大丈夫です。ご協力ありがとうございました。あと、ギルドには守秘義務が、あるので、あなたの事は誰にも言いませんから安心してください。わかりましたか!ギルドマスター!」と振り向き様に睨んでいた!
「はぁ、では失礼します。」
なんなんだ!いったい何もんて、俺も知らんわ!と怒りながら、受け付けに戻ると、ライガが心配したように駆け寄ってきた。何かあったのか?と聞かれたが、腹が立っているので飯が食いたい、話しは宿に帰ってからだ!と早々にギルドを出た。
「おい、どうしたんだよ。」「飯、上手い飯食わしてくれ。」
「じゃあ、宿に帰るぞ。晩飯頼んどいたし。」
「おおー、やるなライガ!」ちょっと気分が良くなったようだ。
早くご飯を食わして落ち着いてもらおう!
「早くいくぞー!」とガイアが走り出したがライガは本当に何があったのか気が気じゃなかった。
羽馬亭に着いてすぐご飯を食べたいと伝えると準備出来てるから食堂でどうぞと言われた。
よーし沢山食うぞー!腹が立ったときはご飯を一杯食べるのが昔からの癖なんだ。ご飯を腹一杯食べると嫌なことも忘れるって昔婆さんに言われたなーと思いながら食堂に行き席に着いた。
今日のオススメ何ですかーって聞くと今日は新鮮な魚料理がオススメですって返ってきた。じゃあそれでと俺が決めるとライガも同じでいいと言っていた。
食事が出来上がって出てきたのが焼き魚のようなものとスープと野菜炒めとあの固いパンだった。
それでも味は満足のいくものだったのですべて完食した。そして、部屋に帰って、ライガに「おい、風呂ってないのか?」と聞くと、「風呂って?」返ってきた。ん?体洗いたいんだが風呂って言葉がないのか?通じなかった。
村じゃ誰も風呂に入ってるように感じなかったが?まあ、小さな村だったしと思って町にならあると思ったのに!みそぎの事か?と聞かれてそうそれ!って答えたら!宿に頼めば桶に入れて水持ってきてくれるぞ、て言われた。
俺が思ってるのと絶対違う!ないなら作ればいいかと思い直して、ぬるめの水のボールを作り、ちょっとづつ魔力で熱を加えた。球体だけど浮いた状態で中に入ると息が苦しくなりそうだから水呼吸出来るように顔だけ膜を張った。よし!入ろうと服を脱ぎ出したら、ライガにここでなんで脱ぐんだ!だって言われたが、俺は風呂に入るんだって言って全部脱いで球体にダイブした!
ふいー、やっぱり風呂はいいなー。まぁちょっと違うけど今度魔法で風呂の入れ物作ろう!と決意した!
「な、な、なんだそれー!」とライガが叫んでいたが、気にせず、風呂を堪能してから外に出た。部屋が濡れると大変だから。一瞬で乾くよう風と温風を出して乾かした。
「はー、さっぱりした!ライガも入るか?」
「なんなんだよ、それは?」
「あ?風呂だけど?」だから風呂って何?って逆ギレされた!
「風呂って云うのはな体を暖かなお湯で浸して疲れをとるものだ。あと、清潔だしな。汗ってやだろ?」
「そりゃーやだけど!聞いたことない!」
「まぁまぁ!試してみろって!」ほっいと服を脱がせて顔だけガードして突っ込んでみた。何かモガモガいってるが、苦しくないと気がついたようで、顔が気持ち良さそうな顔になった。
「まぁ、風呂初体験だしな!おっ!出るのか?」とライガを風と温風で乾かしてやると、ぷはーーーーー!死ぬかと思ったわ!と結局怒られた!何故だ?