41話
~sideシュトライザ、ライガ
朝からガイアと別行動になったが、ギルドに付いて行ったライガはこれからのことを考えて、あえて別行動にしたのだ。
「今日は、どうしたんだ?」
「ガイアに、付いて行って一人足手まといになりたくないんだ、だから俺はこのままじゃ駄目な気がして、ちょっと距離を置けば見えてくるかなって思ったんです。」
「そうか。」
といって頭をガシガシ撫でられた。
「だが、ライガよ、焦らなくていい!ライガとガイアでは違うんだから。お前の道もまだこれからだ!」
「はい!ありがとうございます。だから、先ずは自分に何が足りないのか知りたいんです。暫くギルドにお邪魔していいですか?」
「ああ、構わない!」
シュトライザは、将来を考えて行動するライガを、ガイアも、見習えよと心で思った。
「ありがとうございます。まだ、何が出来るかわからないですが、ちゃんと考えます。」
「ああ、焦らずゆっくり頑張りなさい。」
「はい!」
ギルドに着くとサージベルさんが挨拶に来てくれた。
「お帰りなさいライガ君。」
「はい!無事に戻れました。あ、これ俺とガイアからお土産です。ご家族で、食べてください。」
「私にお土産だけではなく、家族にまで、ありがとうございます。」
とチラッとシュトライザさんをみた。目を反らしたシュトライザさんにため息を吐き、笑顔でライガからお土産を受け取った。
「サージベル、何で俺にそんな目を向ける?」
「別に?」
「、、、。」
「お二人の関係が羨ましいです。俺もガイアにとってサージベルさんみたいになりたい!」
「そうですか!それは嬉しいですね。」
「いや、やめておけ、ガイアに嫌われるぞ?」
すると、サージベルさんが咳払いをすると、シュトライザは沈黙した。
「さあ、ライガ君どんなことを覚えたいですか?」
「あ、貴方は今から、溜まった仕事を終わらせるまで、帰しませんので覚悟してくださいね。」と笑顔で伝えた。
シュトライザさんはこの世の終わりみたいな顔をしているが、積み重ねられた仕事を黙々と始めた。
そっと部屋を後にした、ライガとサージベルは、サブギルマスの部屋に行き、シュトライザさんにも伝えたが、サージベルさんにも学びたいことを伝えると、
「それは素晴らしいことです。私も何かお手伝い出来ることはさせてもらいますね。」
と言ってくれた、とても有難い。
まだ手探りだから、何を勉強したいのか、そこまで見えていないことばかりなので、仕事を少しずつでいいのでさせて欲しいと伝えた。
「いいですよ。ですが、身内贔屓はしませんよ!」
「はい!宜しくお願いします。」
~sideガイア
ひとまず料理が終わったところで、やることもなくなったガイアは久しぶりの料理で疲れたのか、お昼寝ならぬ嫌な眠気に襲われていた。
何で今眠くなる?、、、。と抗ってみたが眠りに落ちていた。
(やっと寝たか!無駄に抗いやがったな。)
(んー?何か聞き覚えのない声だな?)
(おい!とっくに気が付いたんだろ?起きろよ!)
(え~、どちら様ですか?)
(俺は武神だ!)
(初めまして。)
(何だ!もっとビックリしろよ!)
(ええー!無理ですよ!こう頻繁にこられたらビックリも何もないじゃないですか)
(ああ、それもそうか!)
(で、何しに来たんですか?)
(俺からの有難いお告げだ!)
(えっ!お断りします!)
(はっ?)
(だから、お断りします!)
(何でだよ!神のお告げだぞ?)
(嫌な予感しかしません!)
(何だ、それは?取り敢えず西に行け!伝えたからな!)
(ええー!無理ですよー。)
(武神の加護だって付いてるんだから使って欲しいだろ?俺の功績上げたいんだよ!)
(自分の都合じゃないですか!)
(取り敢えず伝えたからな!頼むぞ!)
ちょっと、と声を出したときには目が覚めていた!言い逃げだ!
あー、でも神からの頼み聞かないと後が怖いんだよなー。そして、俺王都で調べものしないで帰ってきちゃったし、はぁーーー、もしかして、これも世界の発展に関係してるかもだし、やるしかないかー。
「それにしても、何で西?それしか言ってかないとか全然わかんないんだけど?」
取り敢えず、シュトライザさんとライガに念話で、伝えとくかな。
言わないで出掛けたら怒られるし。
念話発動対象シュトライザ、ライガ!
~ガイア(おーい?聞こえるかな?)
~シュトライザ(聞こえるがどうした?)
~ライガ(俺もなの?)
~ガイア(今神から言われたことを伝えるね。西に行けって言われたんだけどいってもいい?)
~シュトライザ(はっ?神!)
~ライガ(えっ!どうゆうこと?)
~ガイア(神から連絡が来てさ、西に行けって言われただけ、しかも絶対行けって、しつこく言われた。)
~シュトライザ(ガイア、今からこっちに来い!ライガも俺の部屋に来い!)
~(了解!)
念話を切って、転移で、シュトライザさんの所へ移動した。ライガはもう来ていたようで、一緒に話すことになった。
「ちゃんと説明しろ!どうゆうことだ?神から西へ行けって!」
「え~、俺にもわかんないよ?だって自分の功績のために、西へ行けって言われただけだもん。」
「ガイア、それじゃあ説明になってないだろ?」
「それしか言われなかったんだよ!本当に!」
「で、行かなきゃならないんだろ?何ですぐに向かわない?」
「勝手に行ったら後で怒られると思って、、、。」
「まぁ、ガイアにしては偉いね!」
「え~、ライガが失礼なこと言うんだけど!」
「その通りだと思うが?」
「シュトライザさんまで!」
じゃあいってくるけど、いつ帰れるか分かんないよ?西へしか言われてないし何があるかも知らないから。
「早くいって、何かあったら念話してくれ。」
「はーい!」
じゃあ行ってきます。と転移で町の外まで移動した。




