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チート転生無双旅  作者: ルナ
32/154

32話


宿屋に戻ってからは明日のオークションのことを一通りシュトライザさんから聞いて、俺は、取り敢えず宿屋に引きこもることになっているが何か起こったらソレントの町へ逃げることが確定している。もちろん転移で!


「何も起こらないとは言い切れないし、神の予言も気になる!」


「んー?そんなこと言っても、そうなるかも知れないって言ってただけだぞ?」


「俺たちはオークション会場に行かないといけないから、何かあったら念話で、助けを求めるからな!」


「ああ、もちろんすぐに場所を特定して転移させるよ。」


「頼むぞ!本当に!」


「わかってるよ。」


何度もこのやり取りをやっているのだが、心配は拭えないらしい。


「取り敢えずそっちの映像が見られるように考えてるんだ!」


「「は?どうやって?」」


「遠方を映せる方法ないかなーって考えてたんだよ。一人の時に!」


「本当にそんなことが出来るのか?」


「まぁ見たいところが見れるかはまだ、調整が出来てないんだけど、知ってる人が見ている光景をそのままこちらに映像が写るようにしたいなーってお風呂入ってる時に思ったんだ!」


そしたら水鏡みたいに、映像が少し映ったんだよねー!


「「何で、そんな重要なことを言わないんだ!」」


「ええー!だってまだ試作だよ?ちゃんと出来るようになったら言おうかと思ってたんだよ?」


「だよじゃないだろ!やろうとする前に相談しろよ!」


「はい、すみませんでした。」何で俺が何かしようとすると怒られるんだ?


「「非常識だからだよ(ぞ!)」」


2人が相変わらず酷いんですけど!と、その他に試そうとしているものはないか、その後さらに攻められた。何にも考えてないよ!その時に思い付いたことしてるだけなんだから!


「はぁー、だから、それが有り得ないんだよ。」


と、ため息を吐きながら言われた。もうどうにもならんことで怒られるって理不尽だろ。


さらにため息が聞こえた。


もう寝る!お休みと、言ってシュトライザさんの部屋から自分の部屋に戻った!転移で!逃げたわけではない!寝るためだから。


と、言い訳を言いながら先に寝ることにした。


その頃ライガとシュトライザさんは、ガイアにもうちょっと自重を覚えてもらわないとな。すぐにぼろが出てしまうぞとガイアの心配ばかりしていた。心配は尽きないが明日に備えて俺たちも早く寝るかな。と、ライガはガイアと同室の為静かに戻って寝ることにした。


シュトライザは、明日は本当に無事に過ごすことが出来ればいいんだがな。と、呟き寝ることにした。


翌朝、ガイアはまだ寝ているようだから、起こさないように部屋から出ていくライガだが、実際は起きていたガイアだった。部屋から出ていくのを確かめて、起き上がったガイアは水を球体にして、水鏡を再現しようとしていた。


朝から魔法を使うのは、どうしようかと思っていたが、心配しているのはガイアも同じだった。俺のせいで何かあるなら絶対守ると決めているから!


球体を浮かせて、今を写し出せ!対象ライガ!


おおー!成功したぞ。これなら何が起こっても見守れる。しばらくはシュトライザさんを起こしにいくライガを見守っていた。


~sideライガ~


シュトライザさんの部屋の前に着いてノックをしたら、もう起きていたようで、どうぞと、言われたので部屋に入った。


「おはようございます。今日は宜しくお願いします。」


「おはよう。こちらこそ、今日を頑張って乗りきろう!」


「はい!」


「先ずは腹ごしらえだ!」


そうですね。と、2人は朝食を取りに食堂へ向かった。


「食事が済んだら直ぐにギルドに移動するが大丈夫か?」


「はい!大丈夫です。会場が別なんですよね。」


「ああ。その通りだ。」


と、2人は会話をしながら朝食を食べているが、それを見ているものが居るなんて思ってもなかった。


朝食を食べ終えた2人は、ギルドから馬車が来ていて、宿の外で待っていてくれるようだったので、直ぐに馬車に乗り込んだ。


中には、ロックウェルさんが乗り込んでいて、ギルドに寄らずに開催場所に直ぐに移動することになった。


「すまんな。急遽予定を変えないといけなくなる事態が起きた!」


「別にこちらは大丈夫だが?何かあったのか?ちゃんと説明してくれ。」と、シュトライザさんが言っている。


「ああ、実は昨日のうちにドラゴンを搬入しようと、運搬したんだが、それが襲われてな!」


「「はっ!ドラゴンは?大丈夫だったのか?(だったんですか?)」」


全然大丈夫だったよ。馬車を3台出して。時間を全部ずらしたんだ。護衛も中に乗り込ませていたからな。


「捕まえたのか?」


「捕まえたけど、全て雇われた者達だったよ。」


「そうか、無事に運搬が済んだのならよかったよ。」


「ああ、俺もそう思うよ。」


今からいく会場もかなり広い場所を指定したからな。警備も王都より王族の警護も入るからかなり大掛かりなものになってるから、心配はないと思うが。油断はしないでくれよ!


「わかってるよ!」


じゃあ馬車のまま会場に入るからな。着いたらすぐ降りるからついてきてくれ。


「了解!」


広い門を通り抜け、搬入口っぽいところまで馬車で入っていった。


「よし!降りるぞ。護衛が5人待機してるから囲うように進むからな!」


「はい!(おう!)」


すると、迅速な動きで安全そうな部屋まで通された。部屋にはカーテンが引かれていて暗い感じになっていた。


「ここからオークションを見ることが出来るから。この部屋からは出ないでくれ!」


「ああ。わかった。」


すると、ロックウェルは、一度確認に行かなきゃならないから、と、部屋を後にした。


「大丈夫ですかね?」シュトライザさんにライガが声をかけた。


「大丈夫だよ!何かあったら俺が守る!」


「ありがとうございます。自分も、足手まといにならないようにします。」


シュトライザさんに頭をワシャワシャされて、少し照れ臭そうなライガだった。


~sideガイア~


今のところ大丈夫そうだな。ふうーっと一息ついて自分は朝飯食べてないから今のうちにとっとくか、と、作りおきのスープと、肉を出して食べ始めた。モグモグ、このまま、モグモグ、何も、ゴックン、なければいいんだけど!と、食べながら独り言をいっているガイアだったが、ここから見てる映像がだけだと不安だな!シールド?んーバリア張りたいな!って思ったが、自重をしろって言われたばかりで悩みどころだな。


ご飯を素早く済ませて、又映像に目を凝らすように見ることにした。




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