19話
剣術習うべく移動をすると、そこは道場みたいに広い部屋だった。
「ここ何に使うんだ?」
「ここか?お前と同じで初心者が武術を習うところだ。」
「へー、ちゃんとあるんだな!」
「当たり前だろ!冒険者がすぐに死なないようにするためだ。」
「まずは基礎がどれだけ出来ているか見るために色々やってもらうぞ?」
「ああ。何からすればいいんだ?」
「まずは体力がどれだけあるから見るために、重りをつけて走ってもらう。」
「おう!」
と重りを両手両足につけられた。
「じゃあ一時間走り込みだ!」
「了解です!」
「あ、俺も参加していいですか?」とライガも言ってきた。
「もちろんいいぞ!」
と見ると、ライガは重りをつけていなかった。
「えっ!何でライガは重りをつけないんだ?」
「俺が剣術習ったことがあるからだよ!」
「チッ」
「舌打ちしない!」
「ほら、早く走り込みだ!」
はーい。と一時間みっちり走り込んだにしては俺、全然疲れてないんですけど?どう言うこと?
「それはこっちが聞きたい!」息が上がっているライガが怒っていた。
「お前どんだけ体力あるんだよ?」とシュトライザさんに聞かれたので、「2400!」って答えといた。
「「、、、。」」
「なんだよ?」
「もういい、次剣を持って素振り1000回な!」
「多くない?」
「全然多くない!」
「なんでライガが答えるんだ!」
「なんのこと?」
あ、お前は鉄の棒な!ってシュトライザさんに渡された棒を見て、何か酷くない?
「ライガは木刀なのに?」
「体力の差でしょ?」
まあ、そんなとこだと言われてしまったら、やるしかないじゃないか!
素振り1000回もスムーズに終わり汗1つかかずに終えた俺を見て
「「化け物か?」」
失礼なこと言われた。普通の人です。
「「ないな!」」
「、、、。」
もういいよ、次なにやるの?
シュトライザさんが、この本を読めと剣術の本を持ってきた。えっ?どう言うこと?
「型が書いてあるからそれを見て覚えろ!」
「はっ!じゃあ今までのは?」
「基礎が知りたいと伝えただろ?」
「うん?」
「取り敢えず本を読んで、次に型を体に教え込むんだよ!」
「ああ、そういうことね!びっくりしたよ。読んで終わりかと思った。」
「剣術はそんなに甘くないんだよ!」
ライガに小馬鹿にされる日が来るとは!
「ライガは読まなくていいのか?」
「俺は知ってるからな。」
「そうかよ!」
「明日、型を覚えたか確認するために打ち込みやるからな!」
「はーい。」
すると、サージベルさんが戻ってきていたようで、俺たちのギルドカードを返してくれた。
「いやー、凄いですね。ガイアさんは。」
「えっ?何でですか?」
「こんなに訓練して汗も掻いてないし息も上がってないなんて、、。」
「こいつの体力2400あるんだってよ。」
「は?」
「ガイアの体力は、2400だ!」
「化、すごいですね。」
今化け物って言おうとしませんでしたか?
「いえいえ、ソンナコトハゴザイマセンヨ?」
「片言ですけど?」
「キノセイデスヨ?」とサージベルさんが立ち去っていった。
「お前たちはこれからどうするんだ?」
「えっ?風呂に入りに帰りますよ?」
「風呂?」
「はい、ライガは沢山汗掻いてますから。な!」
「えー俺はいいよ。」
ライガバッチイ!強制的に入れるからな!
シュトライザさんは風呂に興味があるようだ。仲間が増えるかもって考えて、今日、俺たちの部屋まで誘ったら、逆にシュトライザさんの家にお呼ばれした。
シュトライザさんの家は結構普通のおうちだった。
「1人で住むには丁度いいんだよ。」とこっちの考えを読まれていたようだ。
その日はサージベルさんと奥さんが来ていて、奥さんがご飯の用意をしてくれたようだ。奥さんは先に家に帰っていった。
「妻には家に子供がいますから。子供の面倒を見てもらっています。」
「そうだったんですね、逆にすみませんでした。わざわざご飯作りに来ていただいて。」
「シュトライザさんはご飯作らない方なんですよ。外食ばかりで!」
「仕事から帰って作るのめんどくさいだろ?」
「早く身を固めればいいんですよ!」
シュトライザさんを心配して言っているようだ。ちゃんと聞くような人だったらよかったのに。
「お前また、失礼なこと考えただろ!」
「えー、考えてないですよ?」
「まぁ、そんなことより、まずは飯だ。」
「はーい。」頂きますと言ってからご飯に手をつけようとしたら、
「「「頂きます?」」」って何?見たいな顔で見られた。
「ああ。これは習慣だ!前の世界では、ご飯を食べる前に頂きますと手を合わせて、食べ終わったら、御馳走様でしたって言うんだ。」
「どんな意味があるの?」
「意味はご飯を食べるイコール命を分けて貰ってるって言うことと、作ってくれた人に対しての感謝だな、御馳走様でしたは、その命に対してのお礼と作り手に美味しかったです。って意味もあると思う。」
「何か曖昧だな。」
「習慣だったからちゃんと意味を考えていなかったんだよ。」
でも、習ったときはそんなこと言っていた気がするからあってると思うぞ!
「それは、いい習慣ですね。命を頂く、考えたことも無かったですよ。私もこれからは感謝を込めてやっていきたいと思います。」とサージベルさんが言ってくれた。
「ああ、そうだな!」とシュトライザさんも「俺も!」ライガもやりたいようだ。
全員で「頂きます。」と言ってから食事が始まった。
「あ、そうだった。今日はもう一個伝えることがあったぞ!」
とシュトライザさんが「王都には一週間後に出発することになった。用意だけはしといてくれ。」
「わかりました。でもどうやって王都に行くんですか?」
「一応馬車を用意したが、無理なら徒歩だな!」
「うーん、馬車は酔いそうなんで、徒歩がいいんですけど?」
「徒歩だと結構かかるぞ?」
「みんなに見えないように魔法使って走って行ってもいいですかね?」
「はっ!」
「強化の魔法であっと言う間につきますよ?」
「はっ?」
ライガは黙りだ!自分はそうやってここまで連れてこられたからってなんも言わないのはどうかと思うぞ?
「王都までの片道どれぐらいを予定してました?」
「一週間だが?」
「じゃあ1日もかからないですね。」
「はっ?」
聞いていなかったのか見たいな顔止めてください。聞いてましたよ?
「魔法で強化すると、風位早くなるんです。」
「もう、なんも聞きたくない!」
いや、聞いてくださいよ。早くつくならそれでいいじゃないですか。
早すぎるのも問題あるのか?
「問題は山積みですよ、どうやって来たのか聞かれたときに答えにくかったり、誰かに目撃されたり等ですね。」サージベルさんが冷静に答えてくれた。
「見られなければいいんですよね?」
「それはそうですが。」
「そんなことも?もしかして出来てしまうのですか?」
「ええ、一応は出来ます。」
「もう、お前の存在がおかしいぞ?」
「ん?失礼だな!人に見られないようにしたことはありますからね。な!ライガ!」
「まだ、俺はそれ知らないぞ?」
「あれー?そうだったっけ?」
「人にふるなら、ちゃんと覚えとけよ。俺が経験したのは風を纏ってくっそ早く走らされたことだけだ。」
「言葉が汚いぞ!」「誰のせいだ!」
俺かよ!そうだよ!ってやり取りを聞いていた2人は、
どんだけ早いんだよ、一度試してほしいと言われたので、王都にたつまでには経験してもらうことにした。
楽しく食事がすめばよかったのに、と呟きなから夕食が終わった。
さて、お待ちかねの!お風呂だ!「忘れてなかったか!」とライガは呟いていたが無視だ!
大きめなウオーターボールを作り火魔法で加熱させていき丁度よさそうな温度になったのでまずは、ライガに入ってもらおう。
「ちょっと何で俺からなんだよ!」「一番汗を掻いた人からだよ!」
「何で俺なんだよ!」とブツクサ言っているが顔にエアーボールを作りお湯の中に突っ込んだ!
「顔以外が濡れるようになってるので、あとはこすって汚れを落とす感じですね。本当なら湯船を作ってお湯を張るのが正解なんですが、無いのでこんな感じで作りました。」
「「、、、。規格外だな!」」
聞こえてるぞー!これでもさっぱりはするんだからいいだろ。2人の分もウォーターボールを作り、温度を調整して服脱がして突っ込んだ。2人とも最初の時のライガと同様にモガモガいってるがスルーした。そんな中、ライガは慣れたのか、出るって言ってるので出してやった。
エアーを送り乾かしてやった。「大分慣れたようだなライガは?」
「慣れたくなかったよ。」
すると、2人も出たいのか湯のなかで動き回っていた。
2人一緒に出してあげると、ぷはーっと息を吐き出していた。
いやいや顔にエアーつけて息できたでしょ?何で息を止めてるの?
「呼吸出来るなら先に伝えてください!(伝えろ!)」と2人に怒られた。
「あ、伝えてなかったっけ?」
と初のお風呂を楽しんでくれてよかった。「楽しんでない!」




