146話
現実逃避を繰り広げながら、北の最北端を目指して進んでいるが、うーん、特に変わった感じはしないんだよなー。マップを見れば、後一時間位で到着予定だけど、大丈夫なんだろうか?
~シャイン(ご主人様!何か変な感じがするよー!)
~ガイア「うん?変な感じってどんなだ?」
~シャイン(うーん?ザワザワする感じ?)
~ガイア「そうか!もしかしたら封印された土地かもしれないな!」
~ハロルド「ガイア、顔が胡散臭くなってるぞ?」
ハロルド!それは言っちゃダメだろ!シャインに気がつかれなければいいんだよ!
~ライガ「最初からそんな顔だったんじゃない?」
~ガイア「どんな顔だよ!ライガも言うようになったじゃないか!」(あとで覚えておけよ!)と心で呟いたが、気がついたようでスッとハロルドの横えと移動しやがった。
地味に魔法を発動させて、ライガの足元に窪みを作って見たり、小石を増やしたりと地味なことを繰り返し、ライガは、華麗に何事もなかったかのように、避けていたが!
そんなこんなで一時間たった位で最北端に着いた!
着いたけども、マップとこの壁って合ってなくないか?それとも岩山がかなり大きいってことか?
~ガイア「着いたけど?」
~ハロルド「これは、違和感あるよな?」
~ライガ「やっぱりそう思うよね?」
~ガイア「うーん、ちょっと上まで登って見ようかね?」
~シャイン(ご主人様ここで間違いないよ!)
そう言うシャインを見ると、何と全体的に光っていた。
~ガイア「うぉ!シャイン光ってるな!」
~シャイン(岩はだ触ったらこうなったよー。)
~ガイア「じゃあ、封印がされてるってことだな?解除はどうするんだ?」
~シャイン(多分ご主人様が僕に触りながら封印に触れればいいんだよ!)
と、シャインは嬉しそうにいっているけども、触るのは何処でもいいのか?わからないけどやってみるだけいいか!
~ガイア「ハロルドとライガは少し離れててくれ、何があるかわからんからな!」
~ハロルド、ライガ「「了解!あっちで一応バリアー張っとくよ!」」
~ガイア「そうしてくれ!」
2人に距離を取ってもらって、一呼吸置いて、シャインを撫でるように触りながら、岩肌に触ろうとした瞬間!
岩肌すれすれに結界っぽいものに触れたようだ。それがガシャンと音を立てて崩れ去った時には欠片も消えて何と岩肌ならぬ山すら無くなっていた。
~ガイア「ふへーー!」
なんとも間抜けな声が出てしまったが。
~ハロルド「ガイア周りを見てみろ!」
ハロルドにそう言われて、周りを見てみると目の前からは岩山が消えていたが渓谷みたいに両サイドに別れて存在していた。
~ガイア「そうか、ここが入り口だったんだな!」
~シャイン(僕役に立った?)
~ガイア「勿論!ここを見つけたのはシャインだろ!すごいことなんだぞ!」
~シャイン(わーい!役に立てて嬉しいよ!)
ライガ「でも、これもう封印が解けたんだよね?皆気が付いちゃうんじゃない?」
~ガイア「それは、あり得るな!俺がここに結界張って外から見えないようにするよ。それなら俺が認めたものしか通れないし見えないから。」
~ハロルド「それがいいだろう。」
ガイアは、入り口前に立ち、結界をイメージして、岩山より若干広範囲に結界を張り巡らした。カモフラージュとして、先程見えていたように見える結界を張ったから異変に気が付く者はまずいないだろう。
ライガ「流石だね!カッコよく見えちゃうよ。」
ライガ、そこは格好いいって普通にいってほしいんだが。もう気にしないことにした。そこに触るときっと俺だけが傷つく気がする。(笑われてね。)
~ガイア「これでいいだろう。じゃあ、中に入ってみるかね?」
そういって渓谷を眺めながら、封印されていたドワーフ王国跡地へ!
渓谷潜り抜けると、思った通り、巨大な空洞が空いている。
~ハロルド、ライガ「「うわーーー!」」
~ガイア「何もないな!」
解ってはいたんだが、凄いな。こんなに何もないなんて。
~シャイン(ご主人様遊んできていいー?)
~ガイア「良いぞー!でも、一時間位したら戻っておいで。帰ってご飯だからな!」
~シャイン(はーい!じゃあ行こ!)
精霊と妖精を連れて走り出した。
元気がいいなー!
~ハロルド「ここにドワーフ王国を戻すんだろ?どうやってもどすんだ?」
~ガイア「多分転移で、そのまま嵌め込む形になるよ。」
~ライガ「簡単そうだけど、そんなわけないか!」
~ハロルド「俺達の魔力じゃ足りないぞ!魔石を使ったとしても、だ!」
~ライガ「だよね。ガイアが軽々やっちゃうから出来る気がしたんだよ。」
~ガイア「まあ、実際は神が作った空間事移動させて空間をこっちの世界に移さなきゃ行けないから、同時にやることが多いんだけどな。」
~ライガ「俺には無理だ!」
~ガイア「やらせたりしないから大丈夫だぞ!神が関与してる時点で、魔法解除俺以外無理だし!」
~ハロルド「そうだろうな。でも、何か出来ることがあるなら言ってくれ、何時でも手を貸す。」
~ガイア「ありがとう、移動の際に皆が不安がらないようお願いすることがあると思うから、頼むな!」
~ハロルド、ライガ「「任せろ!」」
こうして、ドワーフが戻るべき土地が見つかってよかったけど、やはり世界樹の近くの森だったのだな。
妖精は世界樹と共に滅びる道を選んでドワーフは、生き残りを願ったってことなのかな?でも、世界樹が枯れる原因って何だったんだろう?それを神が手を貸す事は出来なかったのだろうか?と色々考えてしまう。
俺が考えてもわからないんだけどね。先ずは、目の前の事からだ!
暫く景色を楽しみながら、シャインの周りに光が飛び回っているようだが、今だ光しか見えない。ただの玉が飛び回っているだけの状態なんだが、あれは普通なのか?
~ハロルド「ガイア、ドワーフ王国に連絡は、入れるのか?」
~ガイア「うーん、結構早く見つかったからな、直接伝えにいくかな?」
~ライガ「それがいいと思うよ!」
一度家に帰って家を仕舞わないと行けないしな。じゃあ暗くなる前に転移で戻るかな!
~ガイア「シャインーーー!そろそろ帰るよーーーー!」
大きな声で呼び掛けると、(はーい!)と元気な声が帰ってきた。
しっかり遊んだのか、シャインはお腹すいた!とずっと言ってる。急いで家に戻ってご飯準備をしたのは言うまでもない。




