114話
聞き耳を立ててるのがバレて、ハロルドが、聞きたいならちゃんと聞け!と怒られたので、今回の魔剣は2人にプレゼントするものだと、ちゃんと伝えた。だから形とかサイズとかちゃんとタイダックさんとガンダスさんに、型をとってもらえよと伝えたら、物凄い勢いで2人の元に駆け出していった。
そんなに剣が、欲しかったのかよ?いつも何にも言わないから気がつかなかったよ。いつも頑張ってくれてるし、この前なんてかなり心配もかけたからな。
~ガイア「何時も助けてくれてる2人にプレゼントしたかったんだよー!ってもう聞いてもないし。」
~ハロルド「何か言ったか?」
~ライガ「あとにして!」
~ガイア「俺の扱いひどいぞ!」
~ライガ「何時も通りだよ!」
結局、1人放置されることになったガイアは、若干いじけていた。
もういいよ。俺なんてそんなもん扱いだもんな。魔剣出来ても直ぐには渡してやんないからな!
奪い取られそうだけどな!
~ガイア「ガンダスさん?魔石と剣をどうやって合成させるか見せてもらっていいですかー?」
~ガンダス「おう、いいぞ、早速裏の工房にいくか!」
と、案内されて来たのは良かったが、火を起こしている釜があるからか、物凄く熱い!これは長時間無理な奴では無かろうか!
空調管理なんてしてないだろうし、そんなことしたら熱が逃げてしまうもんな、これは黙ってバリアー張って空気の温度を下げておこう。自分だけなんか申し訳ないが、ガンダスさんは全然平気そうなんだもん、いいよな?多分だけど。
~ガイア「ガンダスさんは熱くないの?」
~ガンダス「熱いが、どれだけ温度が上がったかとか体感でわかるようにしておるんじゃ!ドワーフの鍛冶職人は、最初の訓練で教わるからな!」
へー、それは過酷な訓練だな!
~ガンダス「まあ、見ておれ!」
出てきた、鉄?青白く発光してるからミスリルか?溶けてるが、そこにガンダスさんが手をかざし何やら唱えている。
~ガンダス「*我らが神アリステア、我ここに鍛冶を極める者なり、我の求めに応じるならばこの魔石とミスリルを合わせ合金を与えたまえ!*」
祝詞みたいなものを読み上げると光が、集まりさっきまで溶け出ていたミスリルが、青色の石見たいになっていた。
~ガンダス「フウー!今回は成功じゃ!」
えっ!それって失敗すればさっきみたいに爆発してたかもってことかな?
やばかったじゃないか!何考えてんだ!爆発で死んだりは、、、しないな!問題なかった。
~ガイア「それが魔剣になるんですか?」
~ガンダス「これはまだまだじゃな!ここから叩いて叩いて、更に強化しなくては、そして何よりも魔剣にするためにまだまだ工程が山ほどあるぞ?」
~ガイア「そうなんですか?剣の形が出来たら魔剣になる訳じゃないんですね。」
~ガンダス「当たり前じゃ、そんなに簡単に魔剣が作れるならもう世の中には沢山出回ってるだろうが?」
~ガイア「まだ1本も見たことないです!」
~ガンダス「そうじゃろう!ワシは、作ったことすらないからな!鍛冶の神に指示を頂きながら作るしかないんじゃ!」
~ガイア「へー、凄いんですね。神様から教えてもらえるなんて!」
~ガンダス「殆ど、アドバイスは貰えんがの!」
~ガイア「ええっ!それは何でですか?」
~ガンダス「それが神の試練だからじゃな!」
んー!よくわからんな。だが、神に頼りきってはダメってことかな?多分?
今日は二回目で成功したが、普段は何回もやりなおすらしい。
先は長そうだな、流石にこれ以上は邪魔になるかもしれないからそろそろ帰るかな!えっ!何?まだ測定が終わってないから帰らないって?
へーーー!そうですか!俺の事はさんざん無視しといて?待つわけないだろ!帰ります!勿論、置いていきますとも。どうせすぐ帰ってこれるだろ、今日の訓練は転移で!じゃあな!
そういい捨てて、ガイアは、先に家に帰っていった。残された2人は、それでもあまり気にし
てないのか、測定を急いでくれとタイダックさんに伝えていた。如何せん精密な、測定を必要とするため時間が掛かるもんだとはガイアは、思っていなかったようだ。
魔力も、どれぐらいまで耐えられるか結構際どい測定もしているため、ガイアに構ってられなかった2人は、内心かなり焦っていた。
ガイアに何かあっても側に着いていたいとあの日から思っていたからである。正直魔剣何てどうでもよかったのだが、ガイアからのプレゼントと、言われれば心も緩むってもんだ。
なのに肝心のガイアが拗ねてしまった。勘違いなのにだ!2人も焦るというもんだ!
~タイダック「お、終わりました!」
~ハロルド「すまん。これで今日は失礼する!いくぞライガ!」
~ライガ「うん!早く追いかけよう。」
~ハロルド「ライガ魔力量は、足りそうか?」
~ライガ「多分大丈夫だと思う!」
いくぞ!と、お互い声を掛け転移を発動させた。
実は心配で、ずっと側にいたガイアだったが、2人は集中したのか、ちゃんと家の前に転移出来ていた。ホッと一息ついて家の自室に先に戻った。慌てて駆け込んで家に入ってきたので音で分かる。俺の部屋の前に2人でやって来ていた。




