表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一日一転 =日替わり転生生活=  作者: 青依 瑞雨
一日一転 =日替わり転生生活= 本編
73/253

ドッキリ

「ハハハ、えぇサプライズやったろ?卵のアホ面拝ませてもらったで~」

 私にガクガクと揺さぶられながら、呑気に笑い続ける両生類。

 このまま絞め殺したいという殺意が沸くような、素敵な笑顔だった。

「ん?お嬢さんの姿がまた変わっておるな。ふむ、今回は、能力拳法の使い手のようだ……」

 あわわ、恐れ多い……。

 正直な話、私は木草樹に対して、あまり良い感情を持ってはいない。

 この星で最初の生命であり、この世界のことわりを創造した、木草界の象徴でもある木草樹。

 木草樹は、この世界で最も【アダモゼウス】に近い位置にいる存在だ。

 なんせ、草食生物と雑食生物を遠ざけて、肉食生物のみを自らの周りに存在させる生態系を作り、更に、その肉食生物の意識を支配して、自らを守らせるまでの事をしている。

 全ての生命が築き上げてきた魂の歴史を吸収して、自らの糧とし、新しい生命に0になった魂を吹き込む行為も、自らを高めるための手段である。

 そう、【アダモゼウス】が今私にやっている状況に近いのだ。

 そんなわけで、私は木草樹にあまり良い感情を持っていないわけだが……。

「フッフッフ、今度も楽しませてくれそうではないか……。貴様は、本当に面白い存在だな、卵よ」

 くっくぅ~……。

 目の前の圧倒的な存在感と、神秘性に、自然と頭を垂れてしまうそうな感じになる。

 この木をこの世界の国民が、崇拝している理由が分かる。

 存在感。

 いるだけで、神々しいのだ。

 自らが発しているオーラを抑えていても、これだけの器だと認識させられている。

 化け物度で言うなら、【アダモゼウス】とほぼ同等クラス。

 参ったね、こりゃ……。

 葉や花を回収するなんて、夢のまた夢だわ。

「ほら、はよ、支度せい、卵!向こうさんは、やる気やで……」

 もうすでに疲れている私に、ヌメっちが声を掛けてきた。

 ヌメっちの視線の先には、巨大な熊のような生物が立っていて、私たちを歯をむき出して威嚇していた。

「もう、何が何だか……」

 お願いだから、説明をしてください!

 私、何も知らないんです!

「とりあえず、あの東の守護獣をやっつければ、いいんや!何も考えることはあらへん!」

「あの~、いきなりそんなこと言われても納得出来ないっていうか……。せめて、説明を!」


 ガアアアアアアアアア!!!!!


 巨大な雄たけびを上げて、巨体を揺らしながら熊が私たちの前まで歩いてくる。

「……説明は、後や。とりあえず、あの熊と鳥を二人で倒せばええんや。簡単やろ?」

「……無茶を言ってくれるわねぇ~」

 熊の頭の上には、ワシが乗っかっていた。

 対比で小さく見えるけど、羽を広げれば、恐らく3m近くはある大きさであろう。

 熊の身長?

 ……控えめに見ても、40mはあるんじゃないかしら?

 当然、どちらも強者臭がプンプンする。

 さっき、東の守護獣って言ってたわねぇ……。

 最低でも、あの【エンシェントドラゴン】並みの強さはあると考えたほうがよさそうだ。

「ワシが、熊をやる!悪いけど、あの鳥は任せたで!」

 擬態を解いたヌメっちが、人型に戻る。

 おお、いっちょまえにもカッコよく育っちゃって!

「はぁ~……、しょうがないわねぇ~。任されましょうか!」

 私は、なんだかんだ言っても、この状況に燃えていた。

 木草樹の前で東の守護獣を、親友と二人でぶっ倒せるという、この状況に!


 ガアアアアアアアア!!!!!

 キェエエエエエエエ!!!!!


 熊と鳥が声をあげながら、一気に迫ってきていた。

「【自己強化再生】!」

 現時点での、最強戦闘スタイル!

 【自己強化再生】を掛けた状態で、【重罪心疲じゅうざいしんぷ】の構えを取った。


 HP:77/77

 MP:2317/2591

 力:126(×10)

 防:101(×10)

 速:152(×10)


 現時点での、私のステータスは非常に貧弱である。

 【自己強化再生】では、【木縁樹草風華きえんじゅそうふうか】と違って、【HP】と【MP】の値が10倍されない……。

 でも、やってやるわ!

 私の背中には、ヌメっちが同じように背中を預けて立っている。

 これ以上に、頼もしいことは無かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ