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一日一転 =日替わり転生生活=  作者: 青依 瑞雨
一日一転 =日替わり転生生活= 本編
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人以外の人生……人生?

 ううっ、2回目の転生でも嫌な思いをしてしまった……。

 よもや、脳を引っ搔き回されて殺されるとは思わなんだ……。

 恐怖に体をブルブルと震わせると、周りが冷たいことに気が付いた。

 ふむ、どうやら3回目の転生を無事に行えたようだ。

 辺りは、暗闇に包まれていて何も見えない。

 ごぼごぼという音だけが、絶え間なく聞こえる世界である。

 発声器官も無いようで、声が出せない。

 自分の姿も暗くて確認ができない。

 ……あ、これ詰んだんじゃね?

 色々と諦めかけて、ふと遠くの方を見るとわずかに明かりが見えた。

 ふむ、自分の姿を確認しない事には、転生生活もままならないだろう。

 そう自分に言い聞かせて、とりあえず光の方へ行ってみることにした。


 のろのろのろのろ

 のろのろのろ


 ……なんか、進み方がおかしい。

 固い岩にくっついているような感覚。

 その上を、滑るように少しづつ少しづつ移動している。

 これ、また虫系の体じゃないかしら?

 ハリガネムシを思い出して、一気に憂鬱になる。

 憂鬱なんて漢字書けないけど、変換すれば一発で出るから便利よね。

 ああ、私ってば現実逃避してるわ……。

 これも、進む速度が異常に遅いのが悪い!

 光の先に向かうのにどんだけ時間がかかっているんだよ!!



 のろのろのろのろ



 あー、無駄なことを考える時間がありすぎる。

 そういえば、カマキリの時も思ったんだけど、意思や思考は、肉体の影響をあまり受けないんだよね。

 ハリガネられた時は、しっかり操られてしまったけど、基本は【らん】である私で、物事を考えることが出来る。

 脳味噌の大きさなどに左右されないのは、素晴らしい利点だと思う。

 あと、視覚もあまり影響受けないような気がする。

 カマキリだったときは、複眼だったはずだけど、魂状態でアダモゼウス見てた時と違和感なかったし、ばーさんの時も老眼を感じなかった。

 まぁ、それに関しては、なんとなく自分自身で理由が分かっている。

 私は、転生した生物の歩みを視ることが出来る。

 その歩みを理解するシステムのおかげだと思う。

 これから、様々な生物の歩みを視ていくことになるんだろう。

 中には、到底理解できない歩みもあるはずだ。

 正直、カマキリの一生なんて、人には理解することなど絶対に不可能。

 だが、私は何故か能力によって理解できてしまっているのだ。

 どうやら、私が視たものを、私自身が理解できるように変換してくれる。

 そんな機能が能力には備わっているみたいだ。

 よって、私が複眼や老眼を通して見た景色は、能力によって変換されて、一律して視るということになるんだろう。

 ……あー、私って説明が下手すぎる。

 相手の目から見た、見づらい景色を、自分のもっとも見やすい景色に能力が変換してくれるって言いたかっただけなのにね。

 別に誰かに説明しているわけじゃないんだから、いいんだけどさ~。

 こうして、一個ずつ理由立てて考えていかないと、自分自身の整理が出来ずに、いずれパンクしてしまいそうだ。

 別に、でっかい独り言なんかじゃないんだからねっ!

 勘違いしないでよねっ!

 さて、無意味にツンデレったところで、ようやく光が見えてきましたよ。

 私が、光の先へ顔を覗かせると、そこは底だった……。

本日も、長くなってしまったので分割です。

2本目の最後にお知らせがあります。

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