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一日一転 =日替わり転生生活=  作者: 青依 瑞雨
一日一転 =日替わり転生生活= 本編
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辿り着くべき領域

「これから、あんたは転生するたびに、あちこちで【魂の残骸】を残していかなくちゃいけない。そうすれば、するほど、未来の私たちが有利に動けるようになるからね~」

 なるほど。

 そうすることでマーキングが増えて、【転送】での移動範囲が爆発的に増えるってわけね。

「【魂の残骸】を残すって、具体的にはどうすればいいの?」

「まぁ、一番効率がいいのは、【魂糸】を地面に向かってぶっ刺すのがいいね。地下深く1kmも刺せば、地面が抉れたり消し飛んだりしても恐らく大丈夫だろう」

「……簡単に言ってくれるねぇ~」

 じと目でばーさんを睨む。

 こちとら、魔法使い初心者である。

 蛸と蜘蛛の知識で、ある程度【魂糸】を自在に扱えるようになったとしても、1kmなんて刺せそうもない。

「言って聞かせて、やってみせってね。こうやるんだよ!」

 言うが早いか、ばーさんは地面に指を突き入れ、【魂糸】を発動させたようだった。

 ものの数秒で指を引き抜くと、こちらを振り返った。

「ねっ、簡単でしょ?」

「いやいやいやいやいやいや!あんた、馬鹿でしょ?死ぬの?あんたと私じゃ、転生の年月がまるっきり違ってるってのに、そんなに簡単に出来るわけないでしょ!」

「ふっふっふ、私ってば、貴方から見てそんなに年上に見える?」

 不敵に笑うBBA。

 どーみても100歳は越えてるように見えるんですが……、意外と若いのかな?

「私の魂年齢は、22歳。生後半年のあんたと、たった21年ほどしか違わないわよ」

「!?」

 これは、純粋な驚きだった。

 たった21年で、ここまで成長することが出来るのか……。

 そう思えるほど、彼女は卓越した魔法技術を持っていたのだ。

「よく見ておきなさいね!あんたの21年後の成長した姿を!!」

 パンと大きく両手を鳴らし、呪文の詠唱のようなものを始める。

「粉砕魔法【削穴さっけつ】」

 ばーさんの目の前の地面が、音もなく大きく口を開ける。

 

 ガリガリガリガリ!!!!!


 大きく何かが削れていく音がして、穴から砂煙が舞い上がった。

「【転送】で目の前の地面の砂を移動させた後に、多数の鋭利な石を厳選して穴の中で高速回転させる。穴の中に生物がいた場合、石の刃によって瞬間的にひき肉にされる。私のオリジナル魔法よ!」

 未来の私がこの魔法を私に見せた理由がよく分かった。

 【転送】+【魂糸】数十本+【念力】をほぼ同時に発動させたのだ。

 全部、今の私でも使用できる魔法だけど、同時発動なんて不可能だ。

 まして【魂糸】数十本ってあんた……。

 8本の操作でヒーヒー言ってる私には、まだまだ到底たどり着けない領域である。

「どう?未来の貴方を見た感想は?」

 そして、このドヤ顔だ。

 ……せっかく感心したのに、ドヤ顔で台無しじゃないか。

「21年ね……。了解、必ず辿り着くわ……」

 若干の呆れもあるが、悔しいことに非常に私らしい。

 私でも21年でここまで成長してたら、ドヤ顔を過去の私に決めてる自信があるもんね。

「私ってね。魂の存在だから、非常に魔法使いの資質があるようなのよ。だから、あんたもすぐに大きく成長できるわ。たった、1日で【転移】と【転送】を覚えたのがいい証拠よ。あれって、一般人なら2~3年はかかる魔法だからね」

 ばーさんは、ふふんっと鼻を鳴らして【透化】を使用した。

「さぁ、戻るよ!」

 ばーさんの【転送】によって、私たちは再びばーさんの家まで戻ったのだった。

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