袋のなんたら・・・
暗く沈んだ意識の中から、ゆっくりと目覚める。
目を開けた感覚はないが、意識はある。
辺りは真っ暗で、ぬめぬめっとした柔らかな壁が絶えず蠢いている。
それに加えて、全身に感じる鈍い痛み。
これは、体が溶けている?
自己強化再生を発動させ、傷を治しながら出口を探す。
全身にまとわりつく生暖かい液体が、体中に鈍い痛みを再び呼び寄せる。
むぅぅ、どうやら酸のような液体が、降り注いでいるみたいだ。
あまり長居するのには、適さない場所みたい。
早く出口を探さないと……。
自己強化再生を発動させたまま、急斜面になっている壁を急いで駆け上がる。
すると、そこは狭いトンネル状の空間が広がっていた。
ここが、出口かしらん?
先ほどとは違って、体に感じる痛みが鈍くなりつつあった。
とりあえず前に進んでいくと、光が見えた。
「ピィィィィィ!!!」
私が上ってきた穴の奥から、爆音が聞こえてくる。
薄々気が付いてはいたけど、やっぱりかぃ!
私は、開け閉めを繰り返していた光の出口から、タイミング良く飛び出ることに成功!
私が出てきた物体を見て、大きく息を吐いた。
それは、鳥だった。
あんな大きなことが起こった直後の転生がコレかい!
どうやら、鳥に食べられた虫に転生してしまったみたいだ。
無事に口から脱出することに成功したけど、鳥といえば翼、翼と言えばキャプ○ンではなく、空である。
……いえ~い!大空から、地上へダイブだぜぃ!(泣)
ギューーーーーーーーーーン!!!!
それなりの落下速度で、地上へ落ちていく私。
このままだと、相当な勢いで叩き付けられるんじゃないかなー?
……。
よし、歩みを視よう。
・生まれる。
・風に乗って移動を開始する。
・捕食される。
うん……。
生存競争って厳しいんだね。
私の新たな転生体は、生まれてすぐに捕食されていた。
とりあえず、風に乗って移動できるようなんでやってみますか。
ピュイっとお尻から糸を出し、凧のように風を捉えてもらう。
途端に、落下速度が緩やかになり、パラシュートのように風に乗ってゆっくりと落下していく。
おおっ、さすが蜘蛛の体!
万能かつ、優秀の一言である。
……ただ残念なことに、ゆっくりと落ちる虫は、格好の餌食であった。
パクッ!
もちろん、鳥のである。
<今回の転生先で得た知識>
・蜘蛛の知識




