飆に厄落とし
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
賽銭箱に腰掛けるのはご法度ですからね!!
私との約束です!!
平常運転な飆靡様の話。
元ネタの神様が結構ロックな方なので、これぐらいしないと解釈違い甚だしい。
という所からしました。
「あ゛? 何お前、来週も来んの?」
「その予定で御座います」
「ふーん」
賽銭箱の縁に腰掛けて、片脚を引っ掛ける彼は凄惨な笑みを浮かべた。血肉を絶つような鋭い歯、小生意気なつり目は小馬鹿にしたよう、鮮やかな黒髪は所々跳ね回ってる。それでも元来の小綺麗さだけが、美丈夫だと示していた。顔が良いって凄いな。
「お行儀悪いですよ」
「うるせぇな。俺の庭なんだから構いやしねぇだろ」
ハッと短く息を吐き捨てると、ザラりと舌なめずりをした。降りる気は無いようで、膝上に肘を着いて、更に反発的な態度をとっている。という訳で、彼の過去を触発させるお方の名前を出す事にした。
「ひの……」
「あ゛ーーーー!! 聞こえねぇ!!」
よく声枯れないな。ずっとがなり声じゃないか。まぁ、この方は神様なのだ。声帯が枯れ落ちる事など無いのだろう。それに厄落としをする為に、もっと荒々しい所業をなさる。そんな彼なのだ。これだけ言っておけば十分だろう。
「呼びたく無ければ呼ばないで下さいまし」
返答は無かった。一例して、その場を去る。特段送迎はしない。しかし鳥居を出て再度一例をすると彼なりの見送りが。
一羽の鳩が私目掛けて飛んで来た。それは顔面にぶつかる寸前で急上昇し、豪速球で飛んでいく。何処かでケタケタと笑い声がした気がした。
そうして社を訪れる一日前、辺りは嵐に見舞われていた。吹き荒ぶ風、叩き付ける雨、出歩くだけで全てを破壊し、呑み飲むその様は嵐と言っても過言では無かった。どうやら明日に訪れるものが今日にズレ込んだ様で、思わず口を真一文字に引き結んだ。これならば明日は大丈夫だろう。……念の為、傘は持っていくけど。
翌朝、家を出た時には、綺麗な日本晴れだった。昨日の嵐が嘘の様に優しい光が降り注ぐ。雨が降るとは……到底思えない天気だった。私は黙って傘を持ち寄って、家を出る。
異変は突然訪れた。最寄りの駅に着いて空を見上げると鈍色の曇天。今にも泣き出しそうな雨雲は、彼の気まぐれを表して居るようだ。分かっていたけど。それでもまだ雨は降ってはおらず。黙ってその場を後にした。
暫く歩いていると、しとしとと雨が。晴れを見越して外に出た者は傘を持ってはおらず、手ぶらで足早に去っていく。それを少し憐れに思いながら、貴方様の元へ。
「遅せぇじゃねぇか」
「来ること分かって雨を降らせた貴方様がよく仰いますこと」
彼なりの、歓迎なのだ。嵐を起こすのも、雨を降らすのも、気紛れにちょっかいを出すのも、全部。前に理由を尋ねたら『それぐらいしねぇと厄なんか落ちねぇだろ。すべて無に帰しゃ万事解決』との事。
「で」
「で?」
「厄払いの後は、縁結びだろ? 今回は先に駄賃貰ったかんな」
こういう方だから、私も懇意にさせて戴いているのだ。
飆靡様
名前の由来は
飆:台風、暴風雨。 靡:派手、奢る。滅ぼす。から。
結構気に入った仮名です。それ以上ドンピシャは私には無理です。
フサフサくせっ毛、小生意気なツリ目、ギザ歯。
関係無いけど一枚下駄履いて欲しい。(不安定だから)
そしてそんな外見に反さず、ロックな神様。
悪戯大好き!! 口も悪い!! とゆか自分の力に無自覚そうな。
軽く手を叩いただけで、骨折させそうな。
(神話見るとマジモンのアウトローです)
元ネタの性格が二転三転される方。
平常運転時と、相手が困った時と若干性格が違う気が。
こっちが平常運転です。
鳩の洗礼は本日の出来事から。私がされた訳ではありませんが。でも解釈一致です。はい。
思ってた以上に、書いてて楽しいお方でした。
梅香の君、三緒様と50m離れた所から見守ってたいです。
何となくイメージ的に
お嬢が不良に絡まれていたら、その不良を殴り飛ばす。
そしたらからかい半分にお嬢に見返り求めそうな。
『で、お前は何してくれんの? お礼しろよ』って。
で、持っていたお菓子とかジュースと渡されたら
『はぁ? 釣り合ってねぇじゃん』
とか言いながら、無言で飲み食いしそう。
心配しそうにしてるお嬢見て、
『でも礼は貰ったかんな』
で、全部チャラにしそう。何だかんだサッパリしてる。
九曜様はそういうの無いです。
助けたら、無事を確認。
一緒に居たお供に『丁重に送ってやれ』ぐらいは仰いそうな。
そんなところが好き( ˙-˙ ) 大好き( ˙-˙ )