2. 登校断固拒否
他の方の作品を見る限りもう少し長めに書いた方が良いと感じているのですが(“少し”というレベルではない)話の区切り的にここで切れるという時はとてつもなく短いと思います。
字数制限の違いに依る所が大きいです…何卒ご容赦を…
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「さや、起きて。さや。」
なかなか激しめに肩を揺らされる振動で薄らと意識が覚醒し始める。
一人暮らしの部屋に自分以外の人間がいるとなると普通は大事件になるところだが問題ない。こんな風に不躾に起こしてくるような人間には心当たりがある。10年来の幼馴染だ、アイツなら家主の了解も得ずに部屋くらい勝手に入ってくる。
「類か…何の用」
「おはよ。ねぇ、今日めっちゃ天気良いよ。外に出ないと勿体無いくらい」
人の質問に答える事なく自分の要件を伝えてくる、そんなヤツだ。もう慣れた。
それより急に開け放たれた窓から入る刺すような太陽光の方が余程厄介で徹夜明けの眼球にダイレクトにダメージを与えてくる。
「おい勝手に開けんなよ…さっき寝たばっかなんだから…目が…」
「ム○カかよ笑ほらほら学校始まる時間ですよー」
「…はぁ?行かねぇよ…いい加減しつけぇんだけど」
無理矢理起こされて不機嫌な所に更に苛立ちが増す。
コイツは幼馴染とは言っているがここ数年は連絡を絶っていた。一ヶ月前くらいに急にうちの最寄りの高校に転校してきたらしくそれ以来こうして登校を促してくるようになっている。
「ごめんごめん、わかってるよー。それじゃあ真面目な俺は行ってきますねー。あ、今日も朝食作ってるから。」
「はいはいさんきゅーいってらー二度とくんな」
「ひど笑じゃあねー」
光を避けるように布団に顔を埋めたまま送り出すと玄関のドアが開閉する音が聞こえてきた。
他の音はしなかったということはカーテンはそのまま開けて出て行ったらしい。
……チッ、開けたカーテンぐらい閉めていけよ
寝不足の疲れきった体では起き上がって閉める気力なんてわくわけもなく。光を避けたまま再び夢の世界に旅立つ事にした。避けてしまえば背中に当たった光で体が温められて良い入眠材料になりそう。一度は余計な事をとキレたが許してやることにする。
睡眠不足と背中の温もりですぐにうつらうつらと意識が遠のき始める。
最近類がしつこく言って来るからかその最中変に急速に思考が巡ってゆく。
学校…ね。行くわけないだろ。あんな事があったのをお前は忘れたのか。
あの忌々しい出来事が起こった場所に、それを変然と見ないふりをする環境に、お前は慣れたって言うのか。
必要なモノはもう持ってる、オレがこれ以上何を得ると言うんだ。
あー、馬鹿馬鹿しい___
何処に居ても窮屈だ。セカイの枠がオレには狭すぎる。
ヒーロー未だ出ず…
お読みいただきありがとうございます。
また読みにきていただけると幸いです。




