20/27
第二十話 翻訳とうすくち
翻訳とは難しいものだ。
小説などでは面白さや雰囲気のためにあえて崩した訳をすることも多い。
これは古文でも同様のことが言えるが、訳者によって微妙にニュアンスが変わることもある。
時間があれば、複数の訳を読み比べてみるのも面白いかもしれない。
うすくち醤油は響き的には味が薄いような印象だが、実際は濃口醤油より塩分濃度が高いらしい。
素材の見た目を引き立てるため、薄い色と濃い味になっているんだとか。
勘違いしやすい名前で罠にかける姿はまさしく化け猫の様。
気付いた時には下味が付けられていたなんてことにならないようご用心を。