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人探しの戦闘機工  作者: 月読雨月
七章 南極奪還
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7話 狙撃

 狙撃




 入ると丁度、ショートカットに触れて、転移しているのが見えた。ギリギリ見えてよかった! ロックオン、これで追える。爺さんが追いかけてそこに入る。よし、私も!


「行くよ。雛!」


「う、うん」


 爺さんから一秒ほど遅れて転移すると、其処には、すでに空に逃げている、藤堂の姿があった。


「雛! 追える?」


「え、えっと、滑走に3秒欲しいかな」


 あ、藤堂が海上に出た。このままじゃ追いかけるのが大変。どうするどうする! たしか悪魔憑きって計7つの命を持っているんだっけ? なら、


「私が撃ち落す! その後、落ちていくのをキャッチできる!?」


「か、海上で!? ……やってみる!」


「最悪、海に落ちても復活できるはずだから、そこから回収でもいい! だから、撃つわよ!」


「……分かった!」


 にしても、変なところを飛んでいくわね! ビルの間からギリギリ狙える位置。失敗したら、被害が出る。けど一発撃ちこもう!


「待て、嬢ちゃん。そこのビルの上まで連れて行ってやるからそこから撃つんじゃ、お主も!」


「え」


「あ、うん」


爺さんが私たちを抱えて、思いっきり跳躍。一番近くのビルの上に飛び上がった。


「ありがとう! これなら狙いやすい!」


 でもまだビルが邪魔だ。なら少し上をかすめる感じで!


「機工装着」


 これで、狙撃するわ! 集中して! 風がある、少し左に調整、ビルに当たらないように、慎重に、手汗がひどいから、支柱を立てて、まずは一撃!


「ちぃっ!」


 当たらない! やっぱり高度が低いんだ、安心したようにその高度を維持して、飛び続ける藤堂、なら、ビルとビルの間を通すしかないわね!


「やってやるわ! 精密に! 周りに被害が出ないように!」


「こっちは準備できた。そ、そっちは行ける?」


「集中するからちょっと黙ってて、ごめんね!」


「分かったよ、ならあたしは先に飛び出しておくよ」


 射撃管制装置の精度を上げろ! 旧世代ではダメだ、今の時代に合わせろ! もっと集中するんだ! 集中するごとに、機工の形が変わっていく、近代へ近代へと。


「私は、あなたを助けるために、撃ち落す! 一点入魂!」


 よし当たった! ちなみに、ビルの上を少し削ってしまった。そして、そのままバランスを崩して落ちていく! これで、


「雛!」


『了解!』


 雛が速度を上げる。、そしてキャッチして、なんとか回収した。



数分後



「どうして、死んでまで悪魔憑きを増やそうとしたの?」


 藤堂に尋ねると、辛そうな、それでいて嫌そうな顔をした後、


「……本当に死ぬ気だったんだよ。あたしは本気だったんだ。で、その死に方にこだわったのは、何か残したかったんだよ」


「そう、で、なんで死にたくなったのかしら」


「簡単な話だよ。悪魔覚醒する前から、あたしは社会に不適合だと自負していたんだよ。だってひきこもりで、外に出ると、人に悪く言われるんじゃないかって怖くて、でも、学校にいけない自分も嫌で。だから悪魔覚醒したときには、もうこんな思いとおさらばできるって思ったんだ。でも、あたしは意識を取り戻してしまったんだ。そしていた場所は此処キャベツ畑で、手を見ると真っ赤。意味わかるでしょ。で、その時に悪魔憑きの一人が来て教えてくれたんだ。贖罪をしたいなら、そのうちこの世界にやってくる悪魔憑きの総大将に従いなさいって。でもあたしは自信がないから、それに贖罪なんて望まないから、それなら、あたしの力でその悪魔憑きの総大将のために配下を増やそうと思ったんだ。けど、この悪魔の総大将のためっていうのも、さっき、逃げ出した時に思いついたんだけど、本来は、悪魔に復讐するためだったんだ。どうやってって? そりゃもう、生まれた悪魔憑きにあたしの呪いを乗せて、悪魔の総大将たちの邪魔するようにって考えていたんだけど、それもどうでもよくなったんだよ」


 藤堂が震えている手を見つめる。血まみれた手を思い出して、震えているのだろうか。でも、それでも私はあなたに死んでほしいとは思えないのよね。そう言おうとしたのを、後ろからの声が遮った。


「そっか、色々考えていたんだね。でもさ、それでも悪魔たちの中には話が通じる人もいるさ。僕たちの知り合いの一人は、悪魔を宿して、それでも頑張っているし、あの子も確かひきこもりだったって言ってた気がするよ。それに君は強い、誰かとは打ち解けられるさ。それに、皆と打ち解ける必要は無いんだ。だから、仲のいい人一人でも作ればいいんじゃいかな」


「そんなもんなのかなー、皆から好かれないと意味無いんじゃ」


「それを嫌う人もいる。八方美人だとか言われてね。だから、仲いい人を大切にしていくのが大切だよ」


 隣で、いつの間にか追いついて来た皐月が、説教じみた事言っているけど私もその通りだと思う。だって人生なんて、何かを拾うために何かを捨てていくものだと思うし、誰かの味方をしたら、誰かの敵になる。当たり前よね。


「じゃあ、あたし行くよー。悪魔憑きの総大将が集合をかけているんだ」


「了解。行ってらっしゃい。死なないようにね。あなたが死んだら私たちは悲しいから」


 すると藤堂は明後日の方向を見て、


「……うん。ありがとう」


 アレ雨かな? 少し藤堂の頬あたりから水が落ちた気がする。


「では儂も行くとするかのぅ」


「ありがとうねルーさん」


 ルーさんはこちらににこりと微笑んで、太陽神の集合所に転移していった。そこに紀光たちが来て、


「そうだ、神成の話だが」


「ん? ああそうか、さっき話すって言っていた話ね」


「……ああそうだ。その話だよ。神成こそ我らの大元、それの脳とインターネットで構成されているのが私たちだ」


「え、AIみたいだと思っていたけど、ネットにはつながっているんだ。でも脳もある。つまりAIと人間のハイブリット体みたいな感じ?」


「そうだね」


 すっごく怖い話を聞いた気がする。頭は人間、情報収集はAI。っという事? 色々と倫理観がやばそうね。っとそんな感じで考え事して、沈黙していると、


「そ、そうだ、二人が倒れているときに、全世界に向けて放送されたジャック映像が有ったんだけど、見る?」


「何それ? どういった物?」


「え、えっと簡単に言うと、神奈が動き出すみたい、一つの世界を過去に戻して、太陽神を復活、そして、その世界を残すという話だったかな?」


「成程。じゃあ少し見てみるわ」


 そして私たちはその映像を見て、絶句した。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


この続きは、他の作品と繋がった物を作成していますので、それを読んでもらえるとありがたいです

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